cakes読者のみなさま、こんにちは。
「ポルトガル食堂」年末スペシャルの第2回目は、「グリーンオリーブの炊き込みご飯」です。
ヨーロッパで一番お米を食べるポルトガルは、米料理もバリエーションが実に豊富です。以前にもご紹介した「タコごはん」「鶏ごはん」「甘塩鱈とえびごはん」「ソーセージと菜の花ごはん」など、基本的には肉や魚介と合わせるご馳走系ご飯が多いのですが、日本人が言うところの「白飯」のような具のないご飯もあり、肉のグリルや煮込みに添えることもあります。
とはいえ、やはり玉ねぎやにんにくをオリーブオイルで炒めてベースを作ったり、ローリエを加えたりとひと手間加えることがほとんど。以前、たった一度だけ、ポルトガル北部のポルトで、復活祭の豪華な食卓に招いていただいたときに、何も入らない、塩すら加えない「白飯」に出会ったことがありました。
そのときのメインは仔羊をまるごとひと晩マリネし、炭火でグリルしたごちそう。料理を作ってくれたお母さんは「仔羊のグリルには、何も入れないシンプルな白いごはんがわが家の伝統なの」と話してくれて、久しぶりの白飯に嬉しくなった私は、日本ではこれがスタンダードなんですと思わす熱く話をしながら、夢中で何度もおかわりしたのを覚えています。
今回は、ごはんだけでもおつまみっぽく楽しめるようにグリーンオリーブの塩気も加え、ワインを呼ぶ味にしました。前回ご紹介したメインの肉料理「豚スペアリブのニンニクとワイン煮込み」に添えれば、満腹プレートとしてお楽しみいただけます。
Menu do dia (本日のメニュー)
「グリーンオリーブの炊き込みご飯」
米 1/2カップ
押し麦 1/2カップ
玉ねぎ 1/2個
グリーンオリーブ 10粒
ローリエ 2枚
水 300ml
オリーブオイル 大さじ1
塩、黒こしょう 各適宜
つくり方
玉ねぎはみじん切りにする。鍋にオリーブオイルを中火で熱し、玉ねぎを炒める。透き通ったら米と押し麦を加え、ローリエはちぎって加える。
軽く炒めて油を米に全体的にまとわせたら、
オリーブ、塩、水を加え、
ふたをして中火で沸くまで3~4分、沸いたらごく弱火にして8~10分煮る。火を止めて5分ほど蒸らして完成。
多めに黒こしょうをふれば、シンプルなおつまみごはんにも。その場合、酸がすっきりした白ワインを合わせるのもいいですね。
さて次回は3品めの「柿とレモンのクミンマリネ」のご紹介です。柿、普通に食べるのちょっと飽きましたという方、あっという間にいいおつまみになりますよ。
ではまた明日!