cakes読者のみなさま、こんにちは。
梅雨入り間もなくから連日熱帯都市と化している東京。図らずもポルトガルからワインの商談をしに東京に来ていた友人のカルロスは、この熱帯ウィークと滞在予定日がしっかり重なって連日ヘロヘロの様子でした。浅草観音裏の焼鳥屋のカウンターで並んで鶏皮の串を頬張りながら「僕は毎日鍋で蒸されている気分だよ……」とつぶやいていました。ほんとほんと、私達みんな、東京というでっかい蒸籠で毎日しゅうしゅう蒸されてる気分。シュウマイの気持ちがよくわかる。当然、この暑さじゃ料理つくる気なんてまったく起きないYO! 冷たいものは飲みたいけどNE!
とはいえ、冷たいものを飲んでばかりで何も食べないのはダメ。こういうときこそ、意識してスタミナつくものを食べようYO! ということで、7月のおすすめはスタミナのつくたこです。
この立派なたこは熊本県・天草産。釣ってすぐに茹でたものを送っていただきました。なんと1.8キロ!ちょうど今、7月19日(水)に神谷町で開催する「天草と南蛮食文化を旅する夏の夜」というイベントに向けて、おつまみを試作している最中なのです。
ところで、なぜこの季節にタコなのか。関西ではなじみのある“半夏生にはたこ”の常識は、とっても理に適っているんです。半夏生って何? たこってどんな栄養があるの?という話は、以前の「たこの天ぷら」の回で触れておりますので、どうぞお読みください。振り返ってみると、たこのレシピっていろいろ作っていました。「たこのサラダ」「たことじゃがいものオリーブオイル焼き」「たこの天ぷら」「たことセロリのガーリックマリネ」など。こちらもどうぞ。
では、火を一切使わない、切って混ぜるだけでできちゃうこれをどうぞ。
味を締めるために、わさびじゃなくてあれを使っています。冷蔵庫の奥で眠っている人も多いのでは?
では、作っていきましょう。
Menu do dia 本日のメニュー
「ひんやりアボタコ」
茹でたこ足 1本(100g)
完熟アボカド 1/2個
レモン 1/2個
にんにく 1/2片
柚子胡椒 小さじ2
しょうゆ(または魚醤)小さじ2
オリーブオイル 大さじ1
つくり方
ボウルに半分に切ってからやや大きめのひと口大に切ったアボカドを入れ、レモンを絞る。レモン汁で爽やかな酸味を加え、変色も防ぐ。
ひと口大に切ったたこ、すりおろしたにんにく、柚子胡椒、オリーブオイル、しょうゆを加え、しっかり混ぜる。
混ぜているうちにアボカドの表面が少し崩れてくるが、これもソースとしてまとわせるイメージでよくよく混ぜて。
しっかりソースがなじんだら完成。軽く冷やし、食べる直前にレモンを絞ってあげると爽やかさ倍増です。ただし長く冷蔵庫に入れておくと変色しますので気を付けて。
さて、今回この料理に合わせたワイン、実は前回と同じです。撮影が終わってから気が付きました。これも暑さで頭がシュウマイになっていたからです、ご容赦を。
ポルトガルが誇る人気醸造家、アンセルモ・メンデスが造る、豊潤な味わいのヴィーニョヴェルデ(緑のワイン)。
「アンセルモメンデス ムロス・アンティゴス アルヴァリーニョ2016 」2376円(税込み)。
にんにくの旨味やアボカドのコク、たこのうま味などを受け止める、ボリューム感のあるアルヴァリーニョなので、ついつい同じものを選んでしまいました。でもね、ほんと合うんですよ。
それでは、ひんやりぴりりのアボタコと、ポルトガルの豊潤なヴィーニョヴェルデでよい週末を!
「あなたと旅するポルトガル ワイン&フード」
六本木ミッドタウンIDÉE CAFEにて、2017年5月~8月の毎月1回、 ポルトガルワインとおつまみを楽しむイベントを開催します。
第4回日時:7月27日(木)18:30~20:30
テーマ:「盛夏を楽しむ!緑のワインや自然派、ポートやマデイラなど個性派が10本集合します。」
場所:IDEÉ CAFE PARC(東京ミッドタウン3FのIDEE店舗隣)
内容:ポルトガルの食文化・ワインに関するショートセミナーを開催。その後テーマに沿ったワインの試飲10種とポルトガルを感じる軽いおつまみを提供します。
会費:5000円(予定)
お申し込みは03-5413-3455