作り置き可能なやみつきおつまみ「キャベツのクミンマリネ」

今回の「ポルトガル食堂」は夏バテ気味の方にもオススメのキャベツのクミンマリネをご紹介します。キャベツはビタミンCが豊富で疲労回復にも効果があるんだそう。クミンの香りが食欲を誘うこの一品、作り置き料理としてもぜひお試しください!

cakes読者のみなさま、こんにちは。

暑いと食べたくなるカレーですが、私はカレーを食べるとき、野菜のサイドディッシュがいつも気になる。今日はそのサイドがメインです。

世田谷のとある場所に、ときどき雑誌の料理撮影を行うキッチンスタジオがあります。そこでランチによく頼むカレー店のデリバリーメニューに、いつも必ずオーダーするサイドメニューがあるんです。それは、ちょっと酸味がきいたマリネ仕立ての「クミンキャベツ」。ちぎった大ぶりのたっぷりキャベツに、クミンシードの食欲をそそる香り、にんにくの旨味がじんわりしみて、さり気ないヴィネガーの酸味がくせになる味。いつも撮影スタッフ数人で「やっぱりうまい!」とか言いながら、あっという間に食べ終わってしまうのです。とくにバテ気味な夏に最適。あんまり好きな味だったので家でも食べたいと思い、味を頼りにレシピを作ってみました。一度にたくさん作っておけば、時間が経つほど味がなじむから作り置きにもおすすめ。

そう、このところブームがずっと続いている作り置き料理って、なんというか、自分で自分を助けるものです。週末など、何か作ろうと思える余裕があるときに、簡単料理を多めに作って冷蔵庫に入れておけば、平日の疲れて帰ってきた自分を労うことができる。だから極めて内向きで、普段着的なもの。別にかっこいい必要なんてないし、ただただ、自分好みであればいいと思う。

自分が作った料理って、買ってきたものとは明らかに違います。それは味わいとはまた別の、自分で自分をケアしてるようなもの。サプリや栄養ドリンクもいいけれど、野菜と香辛料を使った、自分で作った好みの味の料理で身体を整える方が、きっと効き目がある。そう思います。

なんか、いつの間にか作り置きを語ってしまいましたが、要するに、帰宅してすぐに野菜のおつまみがあるっていいよね、っていう話です。もちろん、週末の家飲みでさっと出せる1品にもなります。

今回の主役はキャベツ。あまりにも日常的な存在でまったく特別感がありませんが、実はビタミンCが豊富で、風邪の予防や疲れの回復にもとても有効。優秀野菜なんですよね。おまけにキャベジンと呼ばれるビタミンUも含んでいるので、胃が弱っているようなときには頼もしい存在です。クミンの効能は言わずもがな。ビタミン、ミネラルが豊富で鉄分も多く、クミンアルデヒドという香り成分は食欲増進、リラックス効果なども期待できる。いろいろ書きましたが、体にやさしい、ワインがすすむ作り置きつまみをご紹介したいわけです!

では、パパッと作っていきましょう。

Menu do dia 日のメニュー

「キャベツのクミンガーリックマリネ」

材料(作りやすい量)

キャベツの葉 4~5枚
にんにく 2片
クミンシード 大さじ1
白ワインビネガー 大さじ2
オリーブオイル 大さじ2塩 適宜

つくり方

キャベツは大きめに手でちぎる。芯の太い部分はそぎ切りする。

ざるにキャベツの葉、その上に芯を並べ、上から熱湯(分量外)をたっぷりと何周もまわしかけて、軽く茹でたような状態にする。

フライパンにクミンシードオリーブオイルを入れ、弱火でじっくり温める。

ぱちぱちと音がしてクミンの香りがしてきたら、みじん切りしたにんにくを加え、弱火のままさらにじっくり加熱する。

にんにくが色付いてかりっとしてきたら、一度火を止め、

キャベツを加えてをふり、よく混ぜ合わせる。塩は気持ち多めにした方がマリネの味がしまる。

全体になじんだら再び弱火にして炒める。キャベツが温まったら白ワインビネガーをまわしかけ、さらに弱火でやさしく炒める。

にんにくやクミンがよく絡み、酸味が飛んでキャベツの芯がしんなりしたら完成。

できたてよりも、時間をおいて味をなじませた方が断然おすすめです。

粗熱が取れたら消毒した保存容器に入れ、冷蔵庫にしまって好きなタイミングで食べて下さい。おすすめは3時間以上経ってから。冷蔵庫なら数日間は大丈夫。炒めたにんにくとワインビネガーの酸味や旨味が自然になじんで、キャベツの甘みを引き立てるようになると、ぐんと味わいが良くなります。

さて、今回この料理に合わせたワインはこちら。

凝縮感のある旨味とフレッシュさのバランスが夏向きな、自然派の白ワイン。

「フォリアス・デ・バコ オロ・ノ・ペ モスカテル・ガレゴ ブランコ2015 」3132円(税込み)。

ポルトガルのドウロ地方でつくられる、モスカテル・ガレゴ100%の白。自然派のニュアンスは、果実味と同じぐらい味わいの中心である旨味にも感じられます。ぎゅっと詰ったぶどうの味わいと、キャベツの甘みやにんにくの旨味、スパイシーなクミンの香ばしさが、お互いを引き立てます。

このワインのオロ・ノ・ペという言葉は、とてもポルトガルらしい表現。ぶどうを足で踏む際、目に足があるかのように注意深く圧搾するという意味。たった一人で畑を守る、情熱の造り手ティアゴ・サンパイオの想いがワインの名前になっているそう。

それでは、スパイシーで酸味が程よいキャベツマリネと、

ポルトガルのジューシーな自然派白で、よい週末を!


「ポルトガルワインサマーフェス 2017」

日時/8月19日(土)①12:00~14:00 ②15:00~17:00 2回制
場所/東京ミッドタウンガレリア IDEE CAFE PARC
ご予約5000円 当日5500円
40種近いポルトガルワインがすべて飲めます。しかも気に入ったらその場で購入できる大人のワインサマーフェス! 事前予約がお得でお勧めです。旅に出なくても、TOKYOであなたの知らないポルトガルワインたちに出会えます。 軽いおつまみもご用意して、お待ちしております。

お申込み/ポルトガルワインサマーフェス事務局
https://docs.google.com/forms/d/1Kgz6kV3IxckppyyN...

いつもの食材があっという間に異国の味に。がっつり食べてお腹も満足、なぜだかお酒が止まらない!

ケイクス

この連載について

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ポルトガル食堂

馬田草織

ポルトガルや南蛮絡みのエピソードが大好きな編集者・ライターの馬田草織さんが、仕事現場や旅先、日常で気になった食のサムシングと、それにちなむおつまみ&ぴったりなお酒を月替わりでご紹介していく、家飲みも外飲みも楽しむ人へ捧げる至福のほろ酔...もっと読む

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    コメント

    socococo_soto これすごいうまくて最近つくってるんだけどうまいのでおすすめです キャベツ… https://t.co/a6BxfTeNIl 1年以上前 replyretweetfavorite

    chametetsu クミンついでにこのサラダも作ってみる スーパーにクミンシード売っていればいいなぁ 2年以上前 replyretweetfavorite

    nano_mono これも美味しそうだなー 2年以上前 replyretweetfavorite

    oriQ キャベツをたくさん食べたくて作ってみた。 2年以上前 replyretweetfavorite