cakes読者のみなさま、こんにちは。
梅雨の真ん中、日々蒸し暑いですね。なんかこう、噛むほどにさっぱりするものが食べたい。レモンをきゅっときかせた、爽やかなものが食べたい。青いハーブのアクセントがある、さっぱりエスニックなものを食べたい。しょうがのぴりっとした辛さも欲しい。で、どうせ作るなら、お腹いっぱいになるものがいい。なんか最近、一皿で完結するつまみ的ご飯ばっかり考えちゃうんですよね。仕事して疲れて帰って、手間のかかる料理は無理。簡単でシンプルで、お酒が飲めるつまみ的な役割を担いつつ、家族にはちゃんと夕飯になるって感じがいい。
蒸し鶏は、電子レンジでできるので何もしたくないときによく作ります。この料理のポイントは、味付けが塩と酒、レモンだけなのと、使った具材をすべてご飯に混ぜ込むということ。ポン酢なんて要りません。柚子胡椒はあってもいいかな。ねぎの青いところは鶏肉と蒸すと美味しくなるのに、捨てちゃう人が多いと最近小耳にはさみました。全く驚愕です。もったいない。そんなの中国の人が聞いたら仰天です(勝手なイメージですが、きっとそんな気がする)。いや、蒸すのはいいけど食べるのは硬いしちょっと、と思っているのなら、一度騙されたと思って蒸し終わったものを細かく刻んで、ご飯に混ぜ込んでみてください。いい仕事しますよ、ネギの青いところ。普段使うことがない方は、とりあえず切ったら捨てずにラップにくるんで冷凍しておきましょう。蒸し鶏や蒸し豚など肉を蒸すときに使ってください。そして肉と一緒に、うま味を含んだねぎを美味しくいただいて欲しいです。
蒸したしょうがも刻みます。大葉はもう、好きなだけ。そして、今回の材料には入れませんでしたが、レタスの千切りも加えると、さらにしゃきっとさっぱりしておいしい。
それから、米はもち麦、あるいは押し麦を加えると、食感がもたつかず、ときどきぷちぷちした噛み応えがあっておすすめです。米を炊かず、冷凍している白いご飯をチンしてももちろん構いません(私もよくやる)が、その際は鶏の蒸し汁をご飯に混ぜて、軽くチンしてから食べてください。
この簡単な料理で一番大事なことは、レモンをけちらないこと。1皿に1/2個は絞ってください。あと、レモンあるあるですが、絞ったときに皿に落ちてまぎれた種をうっかり食べると、苦みが凄いのでご注意。テンション下がる異物感です。食べ始めて勢いづくと種の存在を気にしなくなっちゃうので、種は食べ始める前にちゃんと拾いましょう。
では、鶏もも肉でパパッと作っていきましょう。
Menu do dia 本日のメニュー
材料 2皿分
鶏もも肉 1枚(200g)
米1合+もち麦1合
長ねぎの青い部分 1本分
大葉 4~5枚
しょうが 1片
レモン1個
酒 大さじ4
塩 小さじ2
つくり方
鶏もも肉は皮目にフォークで適当に穴を開け、火のとおりをよくする。しょうがは薄切り、大葉は千切りする。鶏もも肉の全面に塩をまんべんなくすり込む。
耐熱皿にねぎの青い部分を置き、皮を下にして鶏肉をのせ、しょうがを散らして酒を振りかける。
レンジで加熱するとき、ねぎをしいて皮を下にしておくと、加熱の際のクッション代わりになる。
ラップをかけて600Wで4分ほど加熱して肉に火をとおす。レンジがない人は、同じ材料を同じように鍋に入れて中火にかけ、肉に火がとおるまで5~6分蒸し煮する。
蒸し上がったら、ゆで汁は別の容器に取っておく。
鍋に米ともち麦を加え(もち麦がなければ米だけでもいい。好みです)、先ほどの鶏の蒸し汁に水(分量外)を加え、計2カップ分にして加え、炊く。
最初は強火で沸くまで数分、沸いたらごく弱火にして8~10分炊く。
ふたを開け、火を止めて上にねぎと鶏肉をのせる。布をかませて再度ふたをし、水蒸気が米や肉に落ちないようにしながら米を蒸らす。5分ほど蒸らしたら、鶏肉とねぎを取り出す。鶏肉は食べやすく切り、ねぎや生姜は細く切る。
炊きあがった米に刻んだねぎとしょうが、大葉を加えて軽く混ぜ、器に盛って鶏肉をのせる。食べる直前にレモンをたっぷり絞り、混ぜながらいただく。
今回この料理に合わせたワインはこちら。
蒸し暑いこの季節に勧めたい、ポルトガルの緑のワインヴィーニョヴェルデです。産地のミーニョ地方最南端にある、バイアォンという地域で育つ土着ぶどうアヴェッソ100%。柑橘系のフルーティさやナッツのニュアンス、フローラルな香りなど、複雑さのある味わいが特徴。発泡しないヴィーニョヴェルデです。
「A&Dワインズ モノロゴ アヴェッソ2017」2916円(税込み)
ほのかな酸や爽やかさ、うま味のバランスが心地よくリッチな余韻もあり。なんとも印象的。こういうワインに、シンプルだけど和ハーブいろいろな蒸し鶏ご飯、いいですよ。そうそう、このワインは、あらゆる動物性のものを一切ワイン造りに使用しないというヴィーガンワインでもあります。例えばワイン造りの最終工程で、浮遊物や滓をクリアに清澄する際、動物由来のゼラチンや卵白を使わずに、鉱物由来の粘土や珪藻土を使う、あるいは無清澄でボトリングするなど。より昔ながらの方法を選択しているワイン、とも言えます。
それでは、魅力たっぷりのヴィーガンなヴィーニョヴェルデと、レモンをたっぷりきかせた蒸し鶏のご飯で、爽やかな週末を!
ポルトガルワインと料理を楽しめる夏のイベントのご案内
「あなたと旅するポルトガル ワイン&フード2018」VOL.4
8月5日(日)ポルトガルワインサマーフェスティヴァル2018
1回目 13:00-15:00 2回目 16:00-18:00
50~80種ほどのポルトガルワインをすべて試飲・購入できるイベントです。
場所:IDEE CAFE PARC(東京ミッドタウン3FのIDEE店舗隣)
定員:各回50名様
会費:5000円(税込)
申し込み:私宛メール pufu@lilac.plala.or.jp、または03‐5413-3454(IDEE CAFE PARC)
ヴィーニョヴェルデ、白、赤、自然派、エシュプマンテ、ポート、マデイラなど、個性的で良質なワインが好きなだけ味わえ、その場で購入できるイベントです。
2018今後の予定
VOL.3 7月18日(水)盛夏を楽しむ 緑のワイン
白、赤、ロゼなど、さまざまなタイプのヴィーニョヴェルデを味わえます。
満席
VOL.5 9月19日(水)夏の終わりを楽しむ 味わい豊かなワイン
募集中です