cakes読者のみなさま、こんにちは。
夏、はじまったのかなあ。先週末は都内で花火大会も開かれて、気持ちだけは真夏なんだけど。蒸し暑い日は増えてきましたが、照り付ける真夏の日差しが待ち遠しい。
蒸し暑い夏でも食欲がわくオイルサーディンメニュー、今回は火を使わずに混ぜるだけでできる、しょうがをたっぷりきかせた冷や汁です。前回作った薬味ミックスも無駄なく使っています。これ、しっかり冷やしてごはんにかけて食べるのがおすすめ。
ところで、前回のオイルサーディンを使ったイワシ梅茶漬け、紹介後の反応が二つに分かれていました。「いいじゃん、すぐ作る」と言う人と、「ちょっと味の想像がつかないかも」と言う感想。
想像がつかないの感想の真意は、おそらくオイルサーディンって油漬けだから、べたっとしてるんじゃない? それをお茶漬けって……という疑問でしょう。イメージからすると分かります、でもちょっと誤解。確かに、オイルサーディンってそこまでなじみがないから、そういう引っ掛かりも分かる。じゃあ、実際に缶を開けて肝心のイワシを出してみましょう。イワシはどんな状態かというと……。
試しに手前の1尾を割ってみました。ご覧の通り、イワシ自体にオイルが浸透しているわけではなく、オイルに触れるのはあくまで魚の表面だけ。魚の中の身は素材のまま優しく蒸され、骨までしっとり柔らかくなっていて、まるごと食べられます。製造工程でイワシを塩水に漬けてから缶に並べ、オイルをひたひたに加えた状態で加熱しているから、ちょうど肉類のコンフィ(油に入れた肉類を低温でゆっくり加熱する調理方法)と同じイメージ。ツナ缶のように、まんべんなくオイルがいきわたっているのとはかなり違うのです。
保存のためにそのままオイル漬けされているけれど、使うときは表面のオイルを切ればほぼ気になりません。本当は、このオイルにも栄養がしみだしているので、オイルも使えば栄養的に満点です。オイル活用のメニューは加熱が必要なので、秋以降のどこかでご紹介します。
新鮮な魚を買ってきて下処理し、焼いたり煮たりするのは苦手という人にこそ、骨もまるごと食べられる、あっさりしたオイルサーディンは重宝する食材。最近私の家でのかきこみ系ランチには、オイルサーディンの登場回数が激増中です。それまでは納豆がダントツ1位だったんだけど。
では、オイルサーディンを使ってパパッと作っていきましょう。
Menu do dia 本日のメニュー
「真夏のイワシシリーズ②『イワシのしょうがたっぷり冷や汁』」
材料 2人分
オイルサーディン(水煮缶でも) 1缶
豆腐 1/4丁
しょうが 2片分
みそ 大さじ1
だし(いりこがおすすめ) 1カップ
すりごま 好きなだけ
薬味ミックス(大葉10枚・みょうが3個・かいわれ大根1/2パック)好きなだけ
つくり方
念のため薬味ミックスのおさらいから。大葉は千切り、みょうがは薄い小口切り、かいわれ大根はざく切りする。
これらを氷水に5分間さらす。嫌なえぐみやあくが抜け、薬味もしゃきっとして長持ちする。
ミックスをざるに上げ、しっかり水切りしたら完成。保存容器にキッチンペーパーをしき、詰める。しっかり水切りしていれば、1週間保存可能。みそ汁、冷奴、納豆、冷やしトマト、素麺の薬味などにも使えます。
冷や汁を作る。しょうがはすりおろす。ボウルに味噌を入れ、だし汁でのばしてしょうがを入れてよく混ぜる。水を切って手で崩した豆腐、オイルを切ったイワシを加え、冷蔵庫でしっかり冷やして完成。食べる直前に薬味ミックスをたっぷり盛り、すりごまを振りかけて。ごはんにかけていただくのがおすすめですが、豆腐をたっぷり加えてこれ一皿ですますのもあり。
この冷や汁は、しょうがのすりおろしがたっぷり入ってこそ。きりっとした辛さが冷や汁全体の味を引き締めてくれます。多めに作って冷やしておけば、朝からでも食べられますよ。もうすぐやってくるあっつい真夏に備えて、ぜひ作ってみてください。
それでは、イワシのしょうがたっぷり冷や汁で良い週末を!
「ポルトガル食堂」
実際にポルトガル料理とワインやビールなどが楽しめる食事会を、都内で毎月開催中です。
申し込み・お問い合わせ pufu@lilac.plala.or.jp
詳細 http://badasaori.blogspot.jp/
8月24日(土)13:10?15:30 タスキーニャスタイル
ヴィーニョヴェルデなど爽やかなものからマデイラやポート、モスカテルなど、8種類のポルトガルワインを飲み比べられるタスキーニャ(居酒屋)スタイル。ポルトガルの旬なおつまみ4種に締めのごはんものまで、立食で気軽に楽しんでいただきます。