甘酢派か、しょっぱい派か、で離婚したくない
猫が好き。犬が好き。
冬が好き。夏が好き。
人にはさまざまな好みがあり、逆にいえばその好みの数だけ人がいるわけです。
親子であっても、夫婦であっても、好みが違うのは当然。
だから、天津飯だって、甘酢派としょっぱい派があって、しかるべきだと思うのです。
というわけで、せっかくのお正月、平和な休日のお昼をすごしていただくために、この天津飯は2種類のあんを作れるシステムにしています。
まずは、あんのことは先送りにして、「玉子丼」の部分を作りましょう。
そうです。
「天津飯」という名前は、お金がとれそうなリッチな響きがありますが
現実を直視してみると、単なる「あんかけ玉子丼」なのです。
決して天津飯を軽んじているわけではありません。
むしろ、こんなに愛されている王道のメニューが、じつは超簡単だ!
ということに気づくと
「そんなに簡単なら、べつに、作ってやっても、いいけどよ……ッ」
ってな気分になってくるわけです。
つべこべ言ってないで、作り方をご紹介します。
材料(1人分)
・卵…3個
・しょうゆ…小さじ1
・サラダ油…大さじ1
・ごはん…適宜
作り方
①卵は30回ほどほぐし、しょうゆを入れて混ぜる。
②フライパン(20cm)に油を強火で熱し、少し煙が出たら高めの位置から卵液を流し入れる。
③卵の周りが花びら状に固まりだしたら、大きく5回くらい混ぜる。
④縁から手早く中央に向けて4~5回ふんわりたたむ。山高く盛ったごはんにのせる。
卵は、思っているよりずっと早く火が通ります。
ですから、部分的に半熟なくらいで火からおろしたほうが、断然おいしくできます。
フライパンの上で完全に固めてしまうと、卵のトロッと感は半減してしまうのでご注意を。
トロッとしていたほうが、あんとのなじみもよくなります。
2種類のあんの作り方
まずは「しょっぱい派」の方のために、オイスターソース味のあんを作ります。
オイスターソースのうまみで、卵のおいしさがさらに高まる最強の組み合わせです。
オイスターソース味のあん
材料(2人分)
・ごま油…小さじ1
Aかにかま(半分に切ってほぐす)…2本
長ねぎ(小口切り)…1/4本
B水…1/2カップ
オイスターソース…大さじ1
片栗粉…小さじ2
しょうが(チューブ)…小さじ1/2
作り方
①フライパン(20cm)にごま油を中火で熱し、Aを炒める。
②しんなりしたらBを注ぎ、とろみがつくまで30秒煮る。
これで、まず「しょっぱい派」の人の器に、このあんを1/2量かけましょう。
残りの1/2量には、甘酢あんに変身させるために、
この材料を足しましょう。
酢…大さじ1
砂糖…小さじ1と1/2
これだけ!
これを足して、ひと煮立ちさせれば、しっかり味の甘酢あんが完成です。
う〜ん、おいしい。
もちろん、お一人で2種類のあんが食べたい! という方にもおすすめ。
「天津飯、食べたことはあるけど作ったことはない」って方。
「冷蔵庫に中途半端に野菜や肉が残ってる」という方。
卵を炒めたフライパンであんを作れば、洗い物も最小ですみます。
ぜひ、この機会に「初・天津飯」をどうぞ。