暑い日には酸味の効いた料理が食べたくなります。舌が酸の刺激を感じると唾液と消化液の分泌が促されることで、食欲が増すからでしょう。
今回は酢を使った作り置き三種をご紹介します。酢をそのまま飲むとむせてしまうことからもわかるとおり、料理のポイントは酸味の調整にあります。

『新玉ねぎとちりめんじゃこの酢漬け』は少量の砂糖を加えることで、酸味の角をとりました。シャキシャキした新玉ねぎをちりめんじゃこの塩気で食べる一品で、冷蔵庫に入れておけば一週間〜十日間保存できます。

『キュウリのピリ辛漬け』は酢を同量の水で割り、さらにひと煮立ちさせることで酢酸を揮発させて食べやすくしています。唐辛子オイルのピリッとした辛味が効いた甘酸っぱい味の漬物です。こちらも冷蔵庫で、保存期間は4〜5日ほど。

『ドライアプリコットとニンジンのラペ』はオリーブオイルで酢の酸味を和らげています。冷蔵庫で4〜5日ほど保存でき、時間を置くことで、ドライアプリコットの甘味がニンジンに浸透するので、よりおいしくなります。

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新玉ねぎとちりめんじゃこの酢漬け

１．新玉ねぎは1.5cmくらいの角に切って、ちりめんじゃこ、乾燥唐辛子、酢、砂糖と一緒に保存容器に入れ、蓋を締めて振って混ぜる。冷蔵庫で一晩以上置いたら食べられる。

ちりめんじゃこに塩気があるので、塩を加える必要はなし。残ったちりめんじゃこはラップに包んで冷凍しておくとそのまま使えるので便利です。

キュウリのピリ辛漬け

１．キュウリは半分に切り、縦四等分にして、さらに5cmくらいの大きさに切る。保存容器に入れて、重量の2%の塩を振って冷蔵庫で30分間置いて、余分な水気を抜く。

２．ボウルなどに砂糖、酢、水を入れ、600Wの電子レンジに1分ほどかけるか、小鍋でひと煮立ちさせ、粗熱をとっておく。（粗熱をとる、というのは室温に置き、30℃〜35℃くらいまで冷ますこと。もちろん、氷水などに当ててさらに早く冷やしても問題ない）

３．フライパンにサラダ油と小さく切った唐辛子を入れ、中火にかける。唐辛子を軽く焦がしたら火を止めて、こちらも冷ましておく。

４．きゅうりの容器の底に溜まった水を捨てる。

この段階でもきゅうりの浅漬としておいしく食べられます。

５．密閉容器に2の合わせ酢と3の唐辛子オイルを注ぎ、冷蔵庫で一晩置く。

ちょっと辛めなので、苦手な方は唐辛子オイルを省いてください。

ドライアプリコットとニンジンのラペ

１．ニンジンは千切り器やチーズおろし器、または包丁でできるだけ細く切る。

千切り器を使うと簡単です。

２．1のニンジンを塩、酢、オリーブオイルで和え、ドライアプリコットをハサミで細く切って加え、さらに混ぜる。冷蔵庫で一晩置く。

ニンジンのラペサラダは定番ですが、ドライアプリコットを入れるとさらにおいしくなります。他のドライフルーツを入れても良く、僕のnoteではドライマンゴーを入れたアレンジをご紹介しています。よろしければそちらもどうぞ。

酢にはいろいろな種類があり、それぞれ性質や味わいが異なります。ただ、シャープな酸味の穀物酢やマイルドな米酢など味の違いはありますが、酢であるという点は同じ。レシピのワインビネガーを米酢に変えてもまったく問題ないですし、米酢を穀物酢に変えても大きく失敗するということはありません。

他の味との関わりでいうと酸味は甘味、苦味、うま味を抑える効果を持ちます。塩味に対しては増強させる効果を持つとされているので、酸味を使う料理の場合は塩は控え目で大丈夫です。