ネバネバ野菜・オクラの魅力倍増
いつもの野菜も、細かく刻むだけで味わいは大きく変わるものです。とくに、今日の主役であるオクラは、たたいてつぶすようにするとネバネバがより感じられ、面白い食感になるのが特長。このネバネバのたたきオクラをお味噌汁にしたのが、今日ご紹介するひと椀です。
だしをとって味噌汁を作り、たたきオクラを入れてもよいですが、味噌とかつおぶしと一緒にたたきオクラをお椀に入れ、お湯を注ぐだけでもおいしい味噌汁が出来上がります。長時間火を使いたくない夏に、ポットのお湯だけでできる即席味噌汁はありがたい存在ですよね。
冷やしてごはんにかける冷や汁スタイルにしてもおいしく、夏の間じゅう楽しめるメニューになるはず。サラサラ食べられるので、食欲のないときや二日酔いの朝にももってこいですよ!
たたきオクラの味噌汁
材料(2人分) 所要時間5分
オクラ 1袋(8~10本)
かつおけずり節 1~2パック(約4g)
みそ 大さじ1.5~2 ※味噌の塩分による
めんつゆ 小さじ1
湯 260mL
作り方
1 オクラの下処理
オクラは洗って塩(記載外)を振り、まな板の上に押しつけるように手で転がしてから、ボウルに入れる。
熱湯(記載外)を注いで1分ほど置いてからざるに上げる。★1
2 オクラをたたく
ガクから先を切り落とし、細かく刻み、包丁で細かくたたく(刻む)。ねばりが出たらボウルに戻してめんつゆ小さじ1を混ぜる。★2
3 オクラと味噌を椀に入れ湯を注ぐ
オクラ、かつおけずり節、味噌をお椀2つに分けて入れ、それぞれ熱湯130mLを注ぎ、味噌を溶く。★3
レシピのポイント解説
・オクラの選び方と板ずり
・オクラをたたく
・だしについて
★1 オクラの選び方と板ずり
オクラは、濃い緑色で産毛がたくさんついた、綺麗なものを選びましょう。古くなると、切り口が黒ずんできます。
さっと水洗いしたら、まな板に置いて、塩を振ります。小さじ1/2~1くらいでしょうか。
塩はこの後で洗い流すので、量についてはそれほど気にしなくて大丈夫
塩を振ったら、手でゴロゴロとまな板の上を転がします(板ずりといいます)。こうすることで、緑色が鮮やかになることと、産毛がとれて食べやすくなります。
あまり強く押し付けなくてもよい
板ずりできたら、ボウルに入れて、熱湯をたっぷり注ぎます。本来は茹でるのですが、オクラは生でも食べられます。熱湯をかけたらザルにあけましょう。
色鮮やかになり、雑菌対策にも
★2 オクラをたたく
湯通ししたオクラを、まな板の上に置きます。まずは、ガクを切り落とし、端から薄く刻みます。
やりやすい分量ずつ切っていく
包丁の切っ先と、つばに近い部分を両手で持って、押すようにして刻んでいきます。
最初はたたく、というよりは、刻む感じ。オクラは粘るので、包丁の刃についた部分も忘れずに。
包丁でたたいて、種もつぶし気味に。粘りも出てくる
ボウルに戻し、めんつゆ小さじ1を混ぜます。
ここから先はとっても簡単。たたきオクラと、味噌と、かつおぶしをお椀に入れ、130mLの熱湯を注ぎ、味噌を溶かせば完成です。たたきオクラは常備菜というほど長持ちはしませんが、夜作っておいて、忙しい朝にサッとお湯を注いで食べるのも、よいと思います。
★3 だしについて
お湯を注ぐだけの味噌汁ですので、だしはわざわざとらずに、手軽にかつおぶしを使います。これだけで、十分なうまみが出ます。
味噌を溶くときは、一度に湯を注がず、まず少量の湯で味噌を溶いてから入れるとダマにならない
夜遅くに何か食べたくなったら
オクラの粘りは、ムチンという成分で、胃を保護する機能があります。夏バテで食欲がないときや、仕事で夜遅くなり、胃腸に負担をかけずに何か少し食べたいときなどにはぴったりです。
たたきオクラは冷蔵保存にはあまり向きませんが、冷凍保存ができます。冷凍のものにお湯をかけてもぬるくなってしまうので、しっかり解凍してから使ってください。味噌汁だけでなく冷ややっこやそうめんにのせてもいいものですよ。
熱い味噌汁だけでなく、冷やしてみょうがなどを添え、サラサラ食べるのも心地よいものです。この夏、暑い日の救世主になってくれそうですね。
【アレンジ】夏らしいアレンジを楽しむ
オクラはクセがなく、どんな素材とも相性がよい野菜です。同じ夏野菜を組み合わせてもよいですし、肉や魚介で味噌汁を作り、そこにたたきオクラを薬味的に入れてもおいしいもの。
ここでは、簡単なプラスワンアレンジをお伝えします。
たたきオクラと厚揚げの味噌汁
厚揚げを加えて、ボリュームをプラス。オクラに合わせて、小さめに切ると一緒に口に入ってきて食べやすく感じます。
たたきオクラともずく、みょうがの冷や汁
もずくやわかめ、めかぶなど、海藻との相性は抜群です。冷や汁風に冷たくして、みょうがを薬味に食べるのはいかがでしょうか。