豆苗って、何だか知っていますか?
よくスーパーで見かける豆苗。大きなカイワレにも見えますが、実はエンドウ豆のスプラウト(新芽)です。だから、旬は春。生でも、炒めてもおいしく食べられ、味噌汁やスープにもぴったり。
今日は豚バラ肉と合わせ、豆乳を使った食べごたえのあるスープを作ってみます。このスープ、レンジでできてしまうんです。キッチンばさみがあれば、包丁も使わずに作れます。
豆苗はとれる時季も短く、中国では高貴な人の食べものとして珍重されてきたそうですが、工場で安定栽培が可能になり、値段もとても安く一年中同じ品質のものが手に入るようになりました。スプラウトだけあって、栄養も豊富なスーパーフードは、まさに庶民の味方です。たっぷり食べてくださいね!
豆苗と豚の重ね蒸しスープ
材料(1人分) 所要時間約5分
豆苗 1/2束
豚バラ肉薄切り(鍋用) 80g
塩 小さじ1/3 (2g)
豆乳 100mL
水100mL
ラー油 適量
作り方
1.豆苗を切って洗う
豆苗の豆と根元部分を切り落とし、さらに半分の長さに切って、さっと水洗いする。★1
2.レンジにかける
大きめの耐熱容器に豆苗と豚肉を何層かに重ね、水100mLを加える。
ラップをかけて600Wのレンジで2分加熱する。
3.豆乳を加え、味をつける
レンジから2を取り出し、豆乳100mLと塩小さじ1/3を加え、さらに600Wで1分加熱する。
食べるときにラー油をかける。豆苗を豚肉で巻きながら食べる。★2
レシピのポイント解説
・豆苗について
・豆乳について
★1 豆苗について
売られている豆苗は、ほとんど工場で栽培されており、品質も安定しています。目利きの不要な野菜です。
根っこがスポンジについていますので、ここを切り落としてからサッと水洗いします。
さらにこれを、半分の丈に切りましょう。ハサミでOKです。
余談ですが、豆苗を切った後の根っこは捨てずに、水に漬けておくと、また芽が出てきます。最初と同じ量はとれませんが、2度楽しめますので、お試しください。
トレイなどにのせて水を張っておくと、新たな芽が出てくる
深めの耐熱容器に、切った豆苗と、豚肉を交互に重ねます。
豆苗を少し入れ、その上に豚肉をなるべく重ならないように広げてのせ、豆苗をまたのせます。
豆苗と肉を重ねることで、肉がくっつかなくなる
肉が長い場合は、キッチンばさみで切って
全部重ね終わったら、水100mLを入れて、ラップをかけます。具材が全部かぶらなくても大丈夫。
★2 豆乳について
豆乳は、必ず無調整豆乳を使いましょう。調整豆乳は甘みがついていたりすることがあるので、不向きです。豆乳は加熱しすぎると分離したり、ふきこぼれやすいので、最後に加えてサッとあたためます。
豆苗と豚肉を2分加熱したら、一度取り出して豆乳と塩を加えます。
豆乳は温める程度でよいので後半に
この状態で再度ラップをかけて、約1分、レンジにかければできあがりです。
味つけは塩だけですが、ラー油を多めにかけて、アクセントをつけます。豚肉で豆苗を巻いて食べましょう。食べるラー油などをのせるのもおいしいです。辛いのが苦手な方は、ごま油でどうぞ。
スーパーフード・豆苗で栄養をアシスト
豆苗はスプラウト(新芽)、つまり野菜の赤ちゃん。これから成長するための力をたくわえているため、とても栄養価が高いのが特長です。
βカロテンやビタミンCは、ほうれんそうを上回り、他のスプラウト同様、抗酸化作用や免疫力を高める力があります。春は、気候の変化や生活の変化もあって、体調が不安定になりやすい時期ですので、栄養と休息をたっぷりとって、元気に過ごしましょう。
【アレンジ】鍋感覚で、あれこれプラス。
このスープは、ミニサイズの豆乳鍋と考えてくださると、アレンジのアイデアが生まれます。トッピングに凝ったり、具を足したり。豚肉を他の食材に変えるのもいいかもしれません。締めのイメージで、麺類もおいしいですよ。
あさりと豆苗のスープ
豚肉を魚介に変えてもおいしいです。レンジにかけやすいのは、えびやあさりのむき身。冷凍にしたものが売っています。肉より油がなくあっさりしているのでごま油を足してやります。にんにくやしょうがのすりおろしを少し加えるのもよいものです。
豚肉豆乳うどん
ゆでたうどんにかければ、ボリュームたっぷりのヘルシーうどん。このときは、塩だけでは味付けが足りないので、めんつゆを少し足してやりましょう。中華麺や、そうめんもよいと思います。お試しください。
<次回は4月1日(月)更新予定です>
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