シンガポール政府は30日、中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を受けて、国内の全世帯にマスクを配布すると発表した。2月1日午後2時から1世帯当たり4枚を配る。
チャン・チュンシン貿易産業相とローレンス・ウォン国家開発相は1月30日、新型肺炎の拡大防止対策に向けた閣僚級作業部会の記者会見に出席。1回限りの措置とした上で、予防対策の一環として全世帯約130万世帯にマスクを配る計画を明らかにした。全国のコミュニティーセンターなどに配布カウンターを設置する。
チャン貿易産業相はこのほか、一部の小売店や電子商取引(EC)サイトでマスクの販売価格が高騰していることに言及。不当な高額転売を止めるよう呼び掛けた。
これに合わせて貿易産業省は30日、マスクの価格を不当に釣り上げたとして小売店ディーン・エクスプレスに警告文を出したと発表した。地場フリーマーケット(フリマ)サイト運営大手カルーセルやEC大手キューテン(Qoo10)、ラザダに対しては、マスクを不当な価格で販売する悪徳業者がいないか調査するよう求めた。
これらの店舗や企業には、2月3日までに価格引き上げの理由や調査結果を報告するよう要求。指示に従わなかった場合は、初犯で最大1万Sドル(約80万円)、2回目以降は最大2万Sドルの罰金を科す。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。