冷や汁をサバ味噌煮缶で手軽に作る!
6月に入ったばかりですが、夏はすぐそこまで来ています。今日は、覚えておくとこれからの季節重宝すること間違いなしの、冷や汁をご紹介します。
冷や汁を、いま人気のサバの味噌煮缶を使って作りましょう。脂ののったサバのうまみと、みずみずしくさっぱりとしたなすの組み合わせが最高です。味噌煮缶を使うからだしも味噌もいらず、火も使わずの簡単調理。冷蔵庫に作っておけば、暑さにバテた夜でも、食欲のあまり出ない朝でも、サラサラと気持ちよく食べられます。サバ缶が安価なのも嬉しい限りです。
使う野菜はこれからが旬本番の、ナス。この時季のナスはまだ皮がやわらかく、生食にも向いています。濃いサバのうまみとも好相性。おいしくつくるポイントは、さっと水に漬けてあく抜きすること。ひと手間かけて、今年の夏は冷や汁ライフを楽しんでください。
ナスとサバ缶の冷や汁
材料(2人分) 所要時間約20 分(※冷やし時間含まず)
なす 2本
サバ味噌煮缶 1缶(約200g)
豆腐(もめん) 小1丁(約150g)
大葉(青じそ) 7~8枚
いりごま(白) 大さじ1
醤油 大さじ1~2
水 約300mL
作り方
1.なすを切り、水につける
なすはへたをとり、縦半分に切ってから、5~6mmの薄切りにする。水に5分ほどつけてアクを抜いてからザルに上げ、キッチンペーパーなどで水気をしっかりふきとる。豆腐はちぎってキッチンペーパーにのせ、水気を切っておく。白ごまをキッチンペーパーなどに包み、ボウルなどの底でつぶしてすりごま状態にする。★1
2.材料をすべてボウルに合わせる
白ごま、サバ缶、なす、醤油をボウルに入れ、水300mLを加える。大葉も洗って水気をふきとり、ちぎってボウルに加える。★2
3.冷蔵庫で冷やす
2のボウルを冷蔵庫に入れ、2~3時間冷やして味をなじませる。ごはんにかけて食べる。★3
レシピのポイント解説
・なすについて
・サバ缶について
・冷やし時間について
★1 .なすについて
この時季になると、さまざまな形のなすが店頭に並びます。
定番は長い卵型の「千両ナス」。扱いやすいサイズですね。
一般的な「千両ナス」
冷や汁には、ひょろりと長く水分が多い「長ナス」も向いています。
左が千両ナス、右が長ナス。
いずれも、皮がやわらかく、がくがピンとしているものを選びましょう。なすはがくのところにトゲがありますが、新鮮なものは、このトゲがしっかりしています。
なすは、ヘタのところがおいしいので、あまり大きく切るともったいないです。
ガクは残して、ヘタだけを切る
ガクをくるりとむく。新鮮なものはガクのトゲに注意
縦半分に切って5~6mmの薄切りにしたら、アク抜きのために水に漬けます。
最近のナスは昔に比べてアクが少なくなっているので、炒めたり煮るときはそのまま使っても大丈夫ですが、このレシピはナスを生で食べるので、軽くアク抜きしましょう。
水に塩ひとつまみかふたつまみ程度(記載外)を入れる
このまま5分ほど置くだけ。
ナスは軽くて浮いてしまうので、キッチンペーパーをかぶせるとよい
あとはザルに上げて水気をしっかりふきとります。洗うときについた水分は思いのほか多いので、味が薄まってしまいます。水をおさえることで、アクもきちんと抜けます。
豆腐も手で軽く崩して、キッチンペーパーにのせて水切りをしておきましょう。そのままだと、豆腐から水分がどんどん出て、これも味が薄まる原因となります。
冷や汁には汁やごまのからみやすい木綿豆腐が合う
白ごまは、粒のままだと冷や汁らしさが出ません。キッチンペーパーに包んで古雑誌などにのせ、マグカップやボウルの底を押し当ててぎゅっとすりつぶすようにすると、いい感じの半ずり状態になります。すり鉢をお持ちなら、もちろんそれを使ってすってください。
ぐっと押し付け、するようにしてごまをつぶす
ごまのいい香り!
★2.サバ缶について
手軽で美味しくて値段も安いと、このところブームになっているサバ缶。水煮缶もたくさん出回っていますが、今回は味噌煮缶を使いましょう。家にある水煮缶を使いたいという方は、醤油を大さじ1.5~2杯の味噌にかえれば同様にできます。
サイズもいろいろだが、このレシピでは200gのものを使用
サバ缶は、缶汁ごと入れます。扱いを乱暴にすると、皮がめくれたり粉々になってしまうので、そっと入れましょう。大きすぎるものは半分に割っても結構です。
豆腐もサバも崩れやすいのでそっと扱って。大葉もここにちぎって入れる
★3.冷やし時間について
すべての材料をボウルに入れたら味見をして醤油で調節し、あとは冷蔵庫で冷やすだけです。2時間ほどで、なすや豆腐に味がしみていい感じになりますが、待てない方は氷を入れてそのまま召し上がっても構いません。
少し冷蔵庫で置くと、全体が馴染んでいい感じに!
朝チャチャッと作っておいて夜帰ってきてから食べたり、逆に寝る前に作って朝食べるのもいいと思いますが、この冷や汁は加熱していませんので、何日も保存できるものではありません。早めに食べ切ってしまいましょう。
ごはんにかけて、麺にかけて。一皿ですむ楽ごはん。
もともとは宮崎の郷土料理である冷や汁。本格的に作るには味噌を焼いたりするのですが、このスープ・レッスンではなるべく簡単に食べられる方法で作ってみました。ちょっとした素材の下ごしらえで、ぐっとおいしく食べられます。
冷や汁は、ごはんにかけて食べるのが基本です。冷たい汁を温かいごはんにかけるのも、暑いときには冷やご飯や、サッと流水で洗ったごはんにかけるのもいいものです。そうめんなどと一緒に食べるにもよく、夏の食事にあると嬉しい一品です。どうぞお試しください。
【アレンジ】夏野菜を冷や汁でおいしく食べる!
今回はなすを使ってみましたが、夏野菜を冷たいお味噌汁で食べると考えれば、いろいろな野菜が使えるはずです。薬味も大葉だけではなく、みょうがやねぎなど、いろいろ使ってみてください。
きゅうりとサバ缶の冷や汁
冷や汁はもともときゅうりを使うのがスタンダード。パリパリした歯ごたえがたまりません。きゅうりを使うときのコツは、塩もみしてから使うこと。このひと手間で、全く味わいが変わります。
トマトバジルとサバオイル漬けの冷や汁
トマトとバジルの、イタリアン冷や汁。サバ缶は、最近出てきたオイル漬けを使い、味噌を足します。オイルは生臭さがあるので、中身だけを使って。トマトの場合は、冷やし時間はないほうがおいしいので、材料を冷やしておき、作ってすぐに食べるとよいと思います。