レタスをもりもり食べる新感覚サラダ・スープ

野菜をシンプルにおいしく食べたい、しゃきしゃきレタスをたっぷり食べたい! そんな人に、今回はちょっと斬新なサラダ・スープです。なんでもサラダに熱々のドレッシングスープをかけるんです。
夏バテのこの時期、さっぱり食べれる絶品レシピをスープ作家の有賀薫さんがお伝えします。

“さっと熱が通ったシャキシャキレタス”を味わう

とてもメジャーなのに、おいしさが今ひとつ伝わっていないような気がする野菜のひとつが、レタスです。レタスの魅力って何?と聞かれたら、やはりあのシャキシャキした食感とみずみずしさ。揚げ物の下敷きや定食のサービスサラダみたいに、脇役として扱われることが多いのはちょっぴり残念。

今日はちょっと斬新に、レタスに熱々のスープにかけてたっぷり食べるサラダ・スープを作ろうと思います

見た目はまさにレタス・サラダ。でも、ドレッシングがわりの温かいスープと混ぜながら食べると、スープがレタスに入って味がなじみ、熱でかさも減ってレタスがいくらでも食べられます。
レタスの下に隠れているスープは、飲み干すスープではなく、サラダにからめる、濃いめのドレッシング・スープ。カリカリに焼いてトッピングしたベーコンが味のアクセントです。

どんなスープか想像がついたでしょうか。それではレシピをご紹介します!


レタスのサラダ・スープ

材料(2人分)
レタス 6~7枚 約150g(だいたい中玉レタス半個ぐらい)
たまねぎ 中1/2個
ベーコン 50g
塩 小さじ1
酢 大さじ2
オリーブオイル 適量
胡椒 適量
水 300ml

1.野菜を切る
レタスは水の中で洗ってから水をしっかり切り、食べやすい大きさに手でちぎる★1
たまねぎ半個は皮をむき、切り口を下にしてまな板に置いて、繊維に垂直に(輪切りにするように)薄切り。
ベーコンは1cm幅に切る。

2.ドレッシング・スープを作る
鍋にオリーブオイル大さじ1を入れ、ベーコンがカリカリになるまで弱火で両面を焼く。ベーコンがしっかり色づいたら一度火を止め、ベーコンを取り出し、出た油は捨てる★2
鍋は洗わず、新たにオリーブオイル大さじ2を加えてたまねぎを入れて中火にかけ、2分ほど炒める。塩と酢を加え、水300mLを足して煮立てる。

3.野菜を盛りつける
器にレタスをふんわり乗せて盛り付け★3、ベーコンをトッピングし、胡椒を振る。レタスの上に熱々のスープをまわしかける。


ここからは、をつけたポイントの解説をします!

・レタスの下ごしらえ
・油について
・野菜の盛り付け

ポイント1.レタスの下ごしらえ

ふんわり、ゆるく巻いているのがおいしいレタス。見た目に比べて軽く、押してみてあまり固くないものがフレッシュです。

サラダのレタスは下ごしらえが命。ていねいに扱っただけ、おいしく食べられます。
まず、はがした葉をサッと洗い、大きめのボウルに水を張った中に入れ、約10分置いてパリッとさせます。ただしあまり長く置きすぎると、水っぽくなって逆効果です。

レタスの葉は包丁で切ると切り口が変色しやすいので、手でちぎりましょう。
葉の大きさにもよりますが、1枚の葉を、4~6枚ぐらいにちぎります
言葉だけではお伝えしづらいので、写真をご覧ください。

まず繊維にそって縦方向に2~4つにちぎります。

芯が気になるところがあれば、横方向にちぎります。もちろん、芯も食べますよ。
今回は熱いスープをかけて葉のかさが減ることを考えて、やや大きめにちぎります。

サラダ野菜全般にいえることですが、水気が残っているとおいしくありません。ざるで水を切り、キッチンペーパーでていねいにふきとります。


私はIKEAで買ったサラダスピナーを長い間使っています

サラダスピナーがあるととても便利! 野菜にあまり触らずに、水をスピーディーに切ることができます。

ポイント2油について

カリカリにベーコンを炒めると、ベーコンから脂が出ます。香ばしい匂いを放っているのですが、心を鬼にして捨ててしまいましょう。脂が酸化して風味や味が悪いからです。

捨てたあとの鍋の底には、ベーコンの焦げがついているはず。これがうまみの素なので、鍋は洗わず、このままスープに利用します。

ポイント3野菜の盛りつけ

サラダの盛りつけがうまくできない、という方はいないでしょうか。今回はレタスだけの盛りつけですが、それでもちょっとしたコツがあるんです。

スープをかけるので、お皿は平皿ではなくやや深さのあるお皿を用意します。少し縁の高くなっているパスタやカレー皿などでもいいですね。きれいに洗った手でレタスをふんわりつかんで、お皿の真ん中に置きます。


中央を高めにして盛りつけます

これも言葉だけでは伝わりづらいので、写真をご覧ください。


無造作に置いた場合

悪くはありませんが、お皿に均等に広がっているため、見せどころがない感じです。


整えて中央を高く見せた場合

レタスの葉を両手で持ち上げて空気を入れるようにしながら、全体の形を中高に整えていきます。葉が集まる山の頂点に視点が集まります。芯の部分は葉の下の方に隠すときれい。


葉先のギザギザが上を向いているとパリッと美味しそう

トッピングのベーコンも、まんべんなく広げるのではなく、中央を多めにして視点を集めます。


ガラスのボウルに盛りつけても綺麗

いずれも、熱々のスープをかけるのは食べる直前で!
あまり早くスープをかけてしまうと、きれいに盛り付けたサラダがぺしゃんこになってしまいます。


テーブルでかけるのがおすすめ

ちなみに、レタスを食べ終わってもスープが残っていたら、つけ麺の替え玉みたいに、“追いレタス”しても大丈夫です。たっぷりレタスを食べてください!

野菜で色とりどり、カラフルにアレンジ

今日はシンプルにレタスだけで作りましたが、いろいろなサラダ野菜を使って、同じように食べられます。

サニーレタス、ベビーリーフミックス、きゅうり、プチトマト、マッシュルーム、黄色のパプリカなどの野菜を使って色鮮やかに。

こちらは、ロメインレタスとトマト。ロメインレタスは、シーザーサラダに使われる細長い葉のレタスです。粉チーズをふりかけました。

サラダのような、スープのような。新食感の野菜スープを、ぜひ作ってみてくださいね!


スープのレシピや研究成果を発表している有賀さんのnoteはこちら!


有賀薫|note


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スープ・レッスン

有賀 薫
プレジデント社
2018-09-27

この連載について

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スープ・レッスン

有賀薫

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    コメント

    makimuuuuuu 有賀薫さんのサラダ)、レタスいっぱい食べられるから大好きでいつも作ってる☺️ 元レシピのベーコンをえびに、オリーブ油をゴマ油に、ドレッシング 1年以上前 replyretweetfavorite

    gs66q6 前も紹介したんだけどこのスープがすごい美味しいのでレタスがたくさん手に入ってしまった方にもそうでない方にもオススメです 2年弱前 replyretweetfavorite

    ma5ri2ma3ri https://t.co/aMXOHq1WTK 3年以上前 replyretweetfavorite