機密有機合成化学専攻2008年卒業

現在担当している仕事
入社以来、ホームケア製品の研究開発を担当しています。現在、数年後の発売を見すえた新しい洗剤の開発が最終段階に近づいており、他部署と打ち合わせを重ねながら、本製造に向けた調整に取り組んでいます。
私が所属するハウスホールド研究所では、すべての新人に事業化を目指す開発テーマが与えられ、最初の3年間はその実現に必要な基礎技術を徹底的に勉強します。なぜこの現象が起こるのか? この反応のしくみはどうなっているのか? 原理原則まで突き詰めることで、「花王の技術力」の基礎を身に付けるのです。
研究テーマのすべてが製品に結実するわけではないのですが、幸運にも私は入社時から研究してきたテーマが製品化されようとしています。これまでにない新しい素材を用いた画期的な洗剤になるはずで、今からどきどきしています。

仕事への姿勢
自分が良いと思う提案や技術であっても、それが実際に製品を使っていただくお客さまの価値につながらなければ意味がありません。そのため、自分だけの視点で物事を進めるのではなく、さまざまな分野の人と議論しながら進めるようにしています。
また、研究開発が行き詰ったときにも、自ら深く考えることはもちろん大切ですが、小さなアドバイスで一気に道が開けることもよくありますので、他研究所に相談するなど「他者の視点」を取り入れます。研究者はそれぞれ独自の経験とノウハウを持っており、その集積が花王の技術力だと思います。当社は年齢やキャリアに関係なく、気軽に議論し合える雰囲気があり、非常に研究に取り組みやすい環境です。
それでも迷路に入り込んだときは、「自分は何をやりたいのか?」に立ち戻ります。花王には「消費者への価値提案」という揺るぎない原点があります。お客様の立場に戻って冷静に見直すことで研究が軌道修正されることも、めずらしくないのです。

印象的なエピソード
担当するテーマ以外にも、現行品のフォローや新しい技術の開発・新しい価値の提案など、常に複数の仕事に取り組んでおり、入社5年目には、ホームケア製品の新ラインアップの開発を担当しました。既存品の新たな香りの検討でしたが、シリーズで年商100億円を超える看板製品の改良ですので、絶対に失敗できないプレッシャーがありました。複数の候補香料を洗剤の原料に溶かし、溶けやすさや洗浄機能への影響を確認しながら、半年がかりで完成させました。初の担当製品が店頭に並び、お客様が手にとってくださる姿を見たときの感激は、今でも忘れられません。

今後の目標・挑戦したいこと
まずは無事に新製品を世に送り出すことが第一です。しかし、それがゴールではありません。私の担当する研究テーマは花王のあらゆる製品に応用できる技術ですので、今後は技術の応用・横展開に取り組む必要があります。それとは別に、私の中にはすでに次の新しい研究テーマがあります。いつか消費者のみなさんをアッと驚かせる製品、より多くの人々を笑顔にできる製品を提案したい。そのためには現状に満足することなく、世界にも視野を広げてチャレンジしていきたいと思います。
学生時代の研究テーマと入社動機
大学院では、精密有機合成化学を専攻し、不斉合成反応の開発や医薬品中間体の合成などに取り組んでいました。就職に際して、「科学を使って多くの人の役に立つ仕事がしたい」と考えたとき、身近にあった花王製品に目が止まり、掃除や洗濯など、日常生活から人を笑顔にすることは意義ある仕事だと感じました。花王は原料から最終製品まで製造し、しかも製品には他社にまねできない独自の技術が込められていることを知り、この会社でなら存分に研究ができて幅広い活躍ができるのではと期待し、入社を決めました。
「その会社で何をしたいのか」というイメージをある程度持っておくのが良いと思います。私は「社会に出たら、人の役に立つものづくりをしたい」という想いをもって就職活動を行い、それが花王の企業方針と一致しました。おかげで常にやりがいを感じながら働くことができていますし、研究に行き詰るときや失敗したときでも前に進む原動力になっています。
また、大学での研究に精一杯取り組んで欲しいと思います。大学で学んだことが仕事に直結するかどうかは一概には言えませんが、計画の立て方や研究の進め方、そして最後までやり切る粘り強さは、大きな強みとなります。ぜひ「やり抜く習慣」を身に付けてください。
DAILY SCHEDULE
07:30 起床
08:00 通勤
08:30 出社・メールチェック
09:00 チームミーティング
10:00 実験開始
11:30 昼食
12:30 実験の続き
15:00 実験結果のまとめ・考察

16:00 協働先と実験結果の共有し、今後の方針を決める
17:00 翌日の実験計画・準備
18:00 会議資料作成
20:00 退社
20:30 帰宅
21:00 夕食
22:00 自由時間(テレビ、読書など)
24:00 就寝
和歌山から大阪のなんばへは約1時間で行けるので、買い物や食事によく出かけます。近くの堤防でのんびり釣りをするのも好きです。
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