武漢コロナは症状がない状態でも感染が起こる上に、潜伏期間が最大で30日に達するなど防疫の予測が難しいのが特徴だ。1日か2日感染者発見の趨勢(すうせい)が弱まっているときに、新たな集団感染が静かに進んでいる可能性も排除できない。
国内でコロナの感染が広がる以前に、中国からコロナ高危険群が毎日1万人以上入国し、累計で数十万人が国内を移動して回った影響がいつどこで表面化するか誰にも予測できない。大邱新天地の集会参加者に対するコロナ検査が一段落したことで、数百人単位の新規感染者数は減少傾向を示しているが、昨日と今日新たに首都圏のコールセンターで集団感染が確認されたことはそのような懸念を裏付けている。
コロナ事態もいつかは終息するだろう。政府が自慢することがあるのなら、そのときに自慢しても決して遅くはない。コロナとの戦争が2カ月近く続いていることで、現場に投入されている防疫関係者たちは疲れ果てている。このような状況で大統領と防疫のコントロールセンターが軽々しく楽観論を口にすれば、防疫戦線の緊張感はたちまち崩壊してしまう。一般国民が警戒を緩めたとしても、政府は「そのようなときではない」として手綱を締めなければならない。ところがこの国では大統領と政府は暇さえあれば自慢し、そのたびに国民は「また何か問題が起こるのでは」と心配する逆さまの現象が起こっている。