出入国管理改革と児童虐待問題の解決に辣腕をふるう河井克行法務大臣!安倍総理の人事の妙!
第4次安倍再改造内閣が発足して、1か月が過ぎた。安倍総理の側近として、総理大臣補佐官、自民党総裁外交特別補佐の立場で、安倍外交を支えた人物が入閣した。河井克行法務大臣だ。
河井法相は就任以降、次々と課題への対応を指示している。
児童虐待問題の防止策を検討
後を絶たない児童虐待は、連日報道されるが、なかなか減少しないのが実情だ。
児童虐待に関する相談は、年々増加の一途を辿っている。全国の児童相談所での児童虐待に関する相談件数は、平成11年度と平成24年度を比べても、なんと5.7倍に増加している。
引用元 児童虐待の現状
この児童虐待問題に対して、河井法相は、就任早々、防止策を取りまとめ、早急に解決する決意を示した。
-最優先に取り組みたい課題は。
後を絶たない児童虐待の撲滅のため、関係閣僚と協力して必要かつ緊急な取り組みを進めたい。
-どう進めるか。
法務省の能力、権限、人材、予算、仕組みを総動員すべきだ。児童虐待防止・撲滅について全部局が参加する検討会議を立ち上げるよう事務方に指示した。あまり時間をかけず、数カ月以内に方向性を示す。
(以下略)
河井法相が、児童虐待を撲滅する強い決意を示したことによって、法務省では省内に新たな作業チームが設置されることになった。
今回の作業チームには、従前のものと大きく異なるところがある。それは、児童虐待防止の施策に関わってこなかった部局も含めたこと。よって、幅広い議論でより効果的な児童虐待防止策を検討することが可能だ。
この作業チームは、来年1月をめどに提言をまとめることとなった。
入国管理上の大問題!送還拒否の4割が…
国外退去処分を受けた不法滞在外国人の長期収容者が、増加していることが出入国管理上の問題となっている。
この問題を受けて、出入国在留庁が、送還拒否している外国人の具体的な状況を公表した。
国外退去処分となった不法滞在外国人の収容施設で6カ月以上の長期収容者が増加している問題で、本国への強制送還を拒否している収容者の4割が過去に刑事事件を起こし、有罪判決を受けていたことが1日、出入国在留管理庁のまとめで分かった。また送還拒否者の1割が、一時的に身柄拘束を解かれる「仮放免」中に再犯を起こしていた。
(中略)
同庁によると、今年6月末時点での収容者1147人のうち、長期収容者679人を含め、本国への送還を拒否しているのは858人。このうち366人(43%)が過去に入管法違反以外の刑事事件を起こし、有罪判決を受けていた。罪種別では薬物と窃盗・詐欺が多く、全体の半数を占めた。
長期収容されている外国人が、仮放免を求め、食事や点滴を拒否していた事例もあるそうだ。
退去強制令状が発布されたにも関わらず、送還を拒否する外国人が多い。その結果、迅速な送還の障害になるばかりか、収容の長期化につながっている。つまり、被送還者が、自身の収容の長期化を招いているのだ。
この出入国管理体制の危機的状況に対して、河井法相は以下のように発言し、危機感を示した。
河井法務大臣は、閣議のあとの記者会見で、「出入国管理体制の根幹を脅かし、社会秩序や治安にも影響を与えかねない」と述べ、必要な対策の検討を急ぐ考えを示しました。
また河井法相は、この問題へ具体的な対応を明かした。
就任早々,現行制度の中でも取り得る方策を総動員して,この送還忌避にまつわる問題・課題,この解決,それを出入国在留管理庁に対して指示いたしました。
さらに,第7次出入国管理政策懇談会の下に「収容・送還に関する専門部会」を設置し,その場においては,現状・課題を踏まえつつ,法の整備を含む具体的な方策について,しっかりと御議論・御検討をしていただく,そう期待をいたしております。
(略)
引用元 法務大臣閣議後記者会見の概要
就任早々、省内に対して、矢継ぎ早に迅速に指示を出した河井法相。
出入国管理体制の根幹に関わる問題であり、また治安にも直結する問題だ。
河井法相の下で迅速な対応策が出されることを期待したい。
総裁外交特別補佐の経験を司法行政にも活かす!G7司法閣僚会議の復活を目指す
河井法相の活躍はまだある。
日本では2016年に、伊勢志摩で開催されたG7主要国首脳会議。G7では、首脳会議以外に、財務大臣会議、外務大臣会議、エネルギー大臣会議といった各分野の大臣会議が開催されている。
しかし、司法閣僚会議は、伊勢志摩サミットの時も開催されず、最後に開催されてから、10年も経つ。
この司法閣僚会議について、河井法相は司法閣僚会議の復活を含めた会議体の創設を個人として考えていることを明かした。
G7の司法閣僚会議が,ここ10年開催をされない状態が続いています。私は,やはり日本を含む自由主義陣営として,法の支配や基本的人権の尊重などの普遍的な価値,それを法務・司法という分野を通じてお互いに共有をしていく,そして,今日的な課題・話題について率直に話し合い,できれば同じ方向性を創っていきたい,ということは大変重要な責務だろうということを最初に申し上げました。
(中略)
日本にとって最大の同盟国であります米国の司法長官に,国会事情を考えながら,できるだけ早くお会いをして,G7の司法関係閣僚会議の復活を含め,日米間でも様々な案件があると考えていますので,そういうことにつきまして,閣僚級の,できれば定期的に話合いをするという,そういった会議体を是非作っていきたいと私は考えています。
アメリカ・司法長官 ウィリアム・P・バー氏
引用元 法務大臣閣議後記者会見の概要
総裁外交特別補佐時代には、ワシントンに幾度も足を運び、アメリカ議会関係者等と太いパイプを持つ河井法相。
長らく開催されていない司法閣僚会議も河井法相の手によって再開催される日も近いかもしれない。
河井法相は、総理大臣補佐官、総裁外交特別補佐を務めた人物と紹介した。それに加え、河井法相は、第一次安倍改造内閣、そして福田康夫内閣では、法務副大臣に就任している。
また、「法曹養成と法曹人口を考える国会議員の会」の事務局長も務めた。
法務行政に明るく、国際経験が豊富な河井法相の法務行政に期待せずにはいられない。まさに安倍総理の人事の妙とはこのことだ