石破氏、あなたはどこの国の国会議員ですか?
石破茂元幹事長がソウルでのシンポジウムで「地方創生」と日韓協力をテーマに講演予定
自民・石破氏、18日に韓国で「地方創生」を講演 徴用工は触れない構え
自民党の石破茂元幹事長は18日、韓国・ソウルで開かれるシンポジウムに出席し「地方創生」と日韓協力をテーマに講演する。
韓国のシンクタンク「與時斎」が主催する。両国関係は先月30日の韓国最高裁による徴用工判決をめぐりぎくしゃくしているが、石破氏は文在寅大統領が掲げる歴史問題と経済を切り離す日本との「ツー・トラック外交」に同調しており、徴用工問題には触れない構えだ。
産経新聞https://www.sankei.com/politics/news/181114/plt1811140031-n1.html
自民党の石破茂元幹事長が18日に韓国・ソウルで講演をする。内容は「地方創生」と日韓協力」とのことだが理解に苦しむ。
実績皆無の元地方創生大臣が語れることって、何かありますか?
以前も本誌で紹介したが、石破氏の大臣としての実績はほとんど見えてこない。法律も後任に比べれば成立させていない。主要な実績も本人からも聞こえてこない。ネットやSNSのコメントを見ていても石破氏の地方創生担当大臣のイメージはほとんどが「実績がない・無能・石破4条件・獣医師会からの献金」といったものだ。これが国民の認識であり、石破氏への評価ということではないか。そのような彼が何を語るのか。
徴用工問題に触れないでどうする!
徴用工の裁判で国際常識を覆す判決を下した韓国でこの時期に講演するのだから、当然のことながら「徴用工問題」に対して1つや2つ抗議をするのが日本国の国会議員として、日韓関係を憂うのであれば堂々と忠告をするのが当然の職責だ。しかし、石破氏は、今回の公演では「徴用工問題」に触れない構えを見せているという。
よく韓国では「ツートラック戦略」という歴史問題と経済問題を切り離して考える戦略を採る場合がある。実際に文在寅政権は、日本に対してその戦略を採用している。
文大統領は「歴史問題が未来志向の韓日関係の発展にとって障害になり続けることは望ましくない」と、「光復節」の演説で、歴史問題を安全保障や経済など他の分野と切り離して対処していく「ツートラック(2路線)」戦略を取る立場を明確にしている。これは韓国の国益としては叶っている。日本の国益から見れば疑問だが。
あくまでも韓国政府が「ツートラック戦略」という戦略を彼らの国益に基づいて採用しているだけで、日本政府がそのような戦略をとっていないことは、日本政府の「徴用工問題」への対応を見れば明らかである。
政府は5日、韓国の元徴用工をめぐる訴訟で韓国最高裁が日本企業に賠償を命じる確定判決を出した問題で、韓国政府が賠償金の肩代わりを行う立法措置などを取らない限り、国際司法裁判所(ICJ)に提訴する方針を固めた。また、裁判手続きに関する韓国側との交渉、折衝などが必要なため、長嶺安政駐韓大使の召還は行わない。
ICJで裁判を開くには原則として紛争当事国の同意が必要で、手続きには(1)相手国の同意を経て共同付託する(2)単独で提訴した上で相手国の同意を得る-という2つの方法がある。政府は韓国から事前に同意を得るのは難しいことから単独提訴に踏み切る。
その場合も韓国の同意は得られないとみられ、裁判自体は成立しない可能性が高い。だが、韓国に同意しない理由を説明する義務が発生するため、政府は「韓国の異常性を世界に知らしめることができる」と判断した。
産経新聞https://www.sankei.com/politics/news/181106/plt1811060004-n1.html
少なくとも日本政府の方針としてはそうである。しかし、石破氏は日本政府の方針ではなく、韓国政府の方針に従っている。
石破氏はどこの国の国会議員なのだろうか?このような韓国政府の国益に基づいた戦略に同調する人物が、日本の国会議員、ましてや政権与党の国会議員では、日本企業は安心して韓国で経済活動することもできない。勿論、彼が韓国の議員なら当然の行動だが、彼は日本の国会議員である。
実際に日本大使館は徴用工の問題に関して、影響を懸念する在韓日本企業を対象に説明会を行った。
韓国大法院(最高裁)が日本企業に元徴用工への損害賠償を命じた問題で、在韓日本大使館は15日、ソウルで韓国に進出している日本企業を対象にした説明会を開いた。韓国では日本に反発する一部世論もあり、大使館側が会場での取材を制限するなど、緊張した雰囲気で行われた。
説明会には日本企業七十数社が参加し、冒頭のみ、日本メディアに限って公開された。日本大使館は、1965年の日韓請求権協定によって徴用工への損害賠償問題は最終的に解決済みとする立場を改めて説明。韓国側の対応を注視する一方、企業の経済活動を保護する姿勢を強調した。
政府として企業の混乱を抑えようと対応し、対韓国には菅官房長官や、河野外務大臣などが毅然とした発言を行っているのに、同じ与党の石破氏が「日韓協力をテーマに講演」など、韓国のツートラックに同調する行動を取れば、政府の取っている姿勢がブレてしまうし、日本の与党の中にも韓国を理解してくれるものがいると誤解されてしまう。
韓国ではよく「良心的日本人」という言葉が使われる。それは単純に自国の主張に同調してくれる日本人に使われる。
石破氏は日本の国会議員であることより、「良心的日本人」であることを望んでいるようだ。