検証:麻生氏「国会議員の方が本人(石破氏)をよく見ている 」
9月20日の自民党総裁選、安倍総理の勝利で3選に、メディアが報じた「石破氏善戦」→しかし、麻生氏が、石破氏に関する意味深な言葉。
石破氏はこの日、総裁選のお礼参りで、衆参の国会議員の事務所を訪問。首相が自衛隊を明記する自身の9条改憲案が信任を得たとの認識を示したことを記者団に問われ、「憲法の考えが(首相と)違うことが明らかになったうえで、党員票の45%が私に入ったことをどう考えるかだ」と反発。地方票での「善戦」を自ら強調した。
一方、麻生氏は同日午後に開いた麻生派の会合のあいさつで、2012年の総裁選での決選投票と比べ、国会議員の数が増えたにもかかわらず石破氏の国会議員票が減ったことに触れ、「どこが善戦なんだ」と指摘。閣議後の記者会見でも「国会議員の方が本人をよく見ている」と話した。
石破氏は党員票にこだわって自らの善戦を強調しているが、そもそも麻生氏とは着眼点が違い、麻生氏は選挙全体を見ている。例えば党員票の結果が安倍総理と逆転していたとしても選挙では石破氏の敗北である。
石破氏もメディアも”党員票45%獲得”ばかりクローズアップしているが、それでも最終結果は安倍総理553票、石破氏254のダブルスコアなのである。党員票も重要ではあるが、同じ舞台で活躍している国会議員に支持されていないということも大いに問題がある。国会議員票は安倍総理329票に対し石破氏73票と1/4にも満たない。もちろん安倍総理の力もあるが、ここまで大差がつくということは石破氏には安倍総理と交代するほどの人物ではないと大多数の国会議員にダメ出しをされているのと同じである。麻生氏の「どこが善戦なんだ」という発言もトータルで考えれば善戦ではないということである。
国民へのアンケート結果 → 石破氏の方が安倍総理よりも総理に相応しい、というスコアが大半
総裁選直前で安倍総理が逆転はしたが、それまでは国民には石破氏が支持されていた。
時事通信が3~6日に実施した8月の世論調査で、次の首相にふさわしい政治家を尋ねたところ、自民党の石破茂元幹事長が18.0%とトップで、現職の安倍晋三首相は14.4%と2位だった。
昨年11月の前回調査では安倍首相が首位で石破氏は3位だったが、石破氏が一気に首相を抜き去った。https://snjpn.net/archives/27678
<産経新聞社とFNNによる合同世論調査で、9月の自民党総裁選に向けて次期総裁にふさわしい人物を聞いたところ、石破茂元幹事長が25・7%と首位に返り咲いた。次いで小泉進次郎筆頭副幹事長が24・4%、3月の前回調査でトップだった安倍晋三首相(自民党総裁)は20・9%と3位に転落した。https://www.sankei.com/politics/news/180423/plt1804230042-n1.html
ANNが18、19両日に行った世論調査で、自民党の次期総裁に石破茂元幹事長が良いと回答した人が42%と安倍晋三首相の34%、野田聖子総務相の10%を上回った。ただ、自民党支持層に限定すると安倍首相が58%の支持を得ており、石破氏は31%、野田氏は5%だった。
同社が実施した7月の前回調査では、小泉進次郎筆頭副幹事長が28%、石破氏が23%、安倍首相が22%、野田氏が4%だった。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-20/PDQXDI6S972I01
このように、総裁選前までは石破氏有利であったが、総裁選中には安倍総理支持の方が石破氏を上回った。
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)は15、16両日、合同世論調査を実施した。20日投開票の自民党総裁選に関し、安倍晋三首相(総裁)が次の総裁にふさわしいとの回答は49・6%で、石破茂元幹事長の39・6%を10ポイント上回った。自民党支持層でみると安倍首相71・4%、石破氏23・9%で差はさらに広がった。https://www.sankei.com/politics/news/180917/plt1809170008-n1.html
確かに、安倍総理政権が発足した時の総裁選では石破氏は一時的には安倍総理を上回っていた。にもかかわらず、石破氏は今回、そして次も、決して総理にも総裁にもなれない。それはなぜか?
・答えは彼の「人格」(それは、会った人しか判断できないもの)
ただ会うだけではうわべしか見えない。同じ釜の飯を食ったからこそ見えるもの、共に働いたからこそ見える石破氏の人格や人望の無さが不支持につながっている。
数々の「裏切り行為」「背後から銃を撃つ行為」これはネットなどでも国民は知ることが出来たが、実際共に働いていれば石破氏の国民が知らない闇の部分を知っている議員が数多くいるということだろう。
・政治家を判断するのは3つのカテゴリー
1圧倒的多数の国民には:安倍総理よりも人気が高い
2全国数十万の党員にも:安倍総理には今や及ばないが人気が高い
3身近な同僚の国会議員:安倍総理よりはるかに人気が低い
つまり三つのカテゴリーのうち身近で彼を知る人ほど支持が下がっているのである。それも極端に。
普通であれば国民に人気が高ければ身内からの信頼も厚くなるはずである。
・メディアは、支持率低下が止まらない野党に代わり、小泉親子や青木・古賀・山崎の老害3人組に加え、石破氏も倒閣のための材料として露骨に推していた。
多くのメディアが倒閣運動のごとく与党への攻撃を行っていることは周知の事実であり、政権批判を行う野党や小泉純一郎氏や小泉進次郎氏の発言を取り上げている。しかし、野党も国会でわかるように今一歩安倍政権を叩き切ることが出来ない。そこで同じ自民党や自民出身で発言力のある小泉親子を重宝し始めたのだが、石破氏の安倍総理批判の発言をも利用し始めた。考えればわかるが、安倍内閣批判=自民党批判ということになる。自分が働いている会社の批判をされればいい気分をする人はいないと同じで、自分が所属している党が批判されててその批判の主を支持しようなんて誰も思わない。国民には受けたかもしれないが、数々の政権批判が石破氏から仲間が遠ざかった要因である。
・政治や政治家を全く知らない多くの国民はメディアの偏向報道のみが判断材料となる
インターネットを利用している人は多くの情報を取り入れることが出来るが、そうでない人にとって情報はTV・新聞・週刊誌などのメディアが全てである。しかし、それらのメディアの多くは倒閣キャンペーンがごとく政権批判らしき報道を繰り返す。あのNHKですら例外ではない。そんなメディアが安倍総理を叩き石破氏を持ち上げれば何も知らない世論は石破氏に傾くのは必然なことである。
・常に激しい批判にさらされる安倍総理よりも、石破氏の方が人気が高くなりやすい構図がここに一つある
総裁選ばかりでなく、モリカケ問題や官僚の不祥事などの数々の報道で印象操作を行い『安倍政権=悪』という構図を何も知らない国民に植え付け、洗脳してきたのである。そんな中、安倍総理に盾突く石破氏はヒーローに見えたのかもしれない。
・しかし実際に人間としての石破氏を知り得る立場にある唯一のカテゴリーで投票権を持っている国会議員は圧倒的に安倍総理を支持する
石破氏を支持する国民と異なり、国会議員が安倍総理を支持するのはやはり政策で、アベノミクスの効果は外せない。政治家はなんといっても実績である。一番わかっているのが国会議員だ。
国会議員票の圧倒的差はこれまで両者が歩んできた政治家人生がそのまま反映されたものではないか。例えば自民党を支え続けた人物と自民党が苦しい時にあっさり離党した人物とでは信頼そのものに大きな差が生じても仕方ない。
・派閥政治を長年繰り広げてきた自民党内の派閥を超えて、安倍総理への圧倒的な支持は形成されている
石破氏は実際に知らない人には人気が高いが、身近な人になればなるほど嫌われている。国民も、石破氏の本性を見れば、自ずと石破氏から離れていくことになるだろう。