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【東京】

映画パンフで見る戦前・戦中の暮らし 世田谷・平和資料館で紹介

当時の庶民の暮らしや社会を映し出す映画パンフレットの写真展示=世田谷区池尻の区立平和資料館で

写真

 戦時中も映画が庶民の娯楽だったことを伝える「戦前・戦中の映画パンフレット」展が、世田谷区池尻の区立平和資料館で開かれている。十五日まで。

 戦争の記憶を伝えていくため、当時の生活関連品などを収集している同館の収蔵品展。区民から寄贈された一九三八~四三年の映画パンフレット約二百部の中から、李香蘭主演の「戦ひの街」(四三年)など十数点を展示。村長の息子が村民の寄付金でできた飛行機を操縦し、村の上空を飛ぶ「爆音」(三九年)など、写真で紹介しているパンフレットもある。

 太平洋戦争が近づくにつれ、ニュース映画を作っていた四社は「社団法人日本ニュース映画社」に一元化され、戦争映画などを製作。やがて映画の製作本数や配給も制限されていった。兵士の行軍の際、置き去りにされた病馬が倒れる場面が入った戦争映画「戦ふ兵隊」(三九年)など、検閲を通らず公開されない映画もあった。

 同展はそうした当時の社会情勢もパネルで解説し、映画が戦争への共通認識を持たせる媒体に使われたこともわかる。入館無料。開館午前九時~午後五時。火曜休館。

  (岩岡千景)

 

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