77:最後の質問いろいろ・最後の更新
最後の質問回です。
早速いってみよう。
■シナリオライターは副業として活動することは出来るとおもいますか?(早狩武志さんのように)
質問者が(早狩武志さんのように)と書いているということは、既に副業でライター業をされている方がいるようなので、可能なのではないだろうか。
俺は専業だし副業でやっている知り合いもいないのでよくわからんが、兼業が可能ならそれが一番賢いと思う。
■シナリオ書きがなかなか進まないスランプ状態に陥ったことはありますか?
その際の対処方法は?
ある。
対処法は思い切ってしばらく休む。
それができない場合は無理矢理書く。
■ひょうろくだま様がシナリオを書かれている時に、自身の知識外・専門外なことが出てきた場合等にはいろいろ調べる必要があると思いますが、
作業部屋にはその手の参考資料を多く所蔵しているのでしょうか?
それとも図書館で一時的に資料を借りたり、誰かに聞いたり、ネットで調べたりして対処してるのでしょうか?
また、ひょうろくだま様がシナリオを書かれる際に重宝している参考資料はありますか?
昔は本棚にも収まりきれず床に山積みにしていたが、今はほとんど処分して電子書籍に買い換えた。
というか資料をあまり買わなくなった。
だいたいのことはネットで調べればなんとかなる。
シナリオ全般を書く際に重宝するのは国語辞典と類語辞典。
■同人と商業の違いについて
何かと比較される同人と商業ですが、両者を分ける明確な基準があるのでしょうか?
(法人を立ち上げて制作しているかどうか、ソフ倫やメディ倫の審査を受けているか等)
正直かなり曖昧だと思っている。
FANZAで同人として販売されていても、普通にエロゲメーカーの作品だったり、実は公表していないだけで一般大企業の一部署で作っていたりする。
同人扱いでも審査を受けた上で販売されている作品もある。
同人として売られていたら同人に分類される、としか言えない。
■エロゲはADVばかりという件に関して
商業がADVばかりなのはプログラマーがいないからと書かれていますが、同人作品ですとゲーム制作ツール(例えばRPGだと、ツクールシリーズ、WOLF RPGエディター 等)を使っているものも多いです。
これらの制作ツールを使えば高度なスキルを持つプログラマーがいなくてもいろんなジャンルのゲームが作れると思うのですが、ひょうろくだま様はいかがお考えでしょうか。
RPGツクールもWOLFも触ってみればわかるが、ちゃんとしたゲームを作ろうと思ったら、アドベンチャーのスクリプトを打つよりも高度な知識がいる。
そもそもの問題として、ツクールで製作した前時代的なRPGでユーザーが「お!」となるのか、売れるのか、という問題がある。
俺は売れないと思う。
■登場人物の名前は、シナリオライターさんが考えていらっしゃるのでしょうか?
また、主人公に自分や友人の名前を使い、声優さんに呼んでもらうなんて事とかあるのでしょうか?(しょうもない話ですが、私の欲望です)
考える場合もあるし、クライアント側で全部決めている場合もある。
自分や友人の名前を呼んでもらうこともできる。とはいえ、友人はともかく自分の名前をキャラにつけたら、本名を知っている人たちから間違いなく白い目で見られるだろう。
■エロゲの表現規制について
エロゲの表現規制(モザイク処理、ピー音、女子【高】生はNGなど)および、規制団体(ソフ倫、メディ倫)についてひょうろくだま様や業界関係者はどのように考えているでしょうか?(良い点、不満点、必要性など)
節度は守っていますよ、という外部へ向けてのポーズは必要だろうから俺自身は特になにも。
ピー音に関してはメーカー側で規制しているときと声優事務所側からNGが出ているときがある。
メーカー側でやっているときは「今回だけはなしにしてくれないか」と交渉できるが、事務所からNGが出ている場合は従うしかない。
規制以外にもいろいろあるんだ、事情が。
■エロシーンについてシナリオライターは自由に書けるのか
例えばヒロインAは巨乳キャラだからパイ〇〇を入れよう、ヒロインBは強気キャラだから足〇〇を入れようというように、各ヒロインについてどのような種類(体位)のエロシーンを入れるかというのは、企画の段階で全て決めるのでしょうか?
それとも、シナリオライターが自由に書いているのでしょうか?
全部決めているときもあれば、メーカーから指定が入ることもある。
Hシーンの回数と使用するCG枚数にはだいたい指定が入るだろうか。
拘っているメーカーだと、Aのプレイを最低でも1回、Bは2回とか細かい指定が入る。
■主人公が強くてカッコいいシナリオを描くのは難しいのでしょうか?
ヒロイン以上に主人公のカッコよさを重視しているのですが、主人公が強くても敵がそれ以上に強かったり、見せ場がなく終わるケースが多い気がしています。
ご都合主義でもいいからラスボスをカッコよく倒してスカッと終わってほしいのに、序盤にチンピラを倒すのがピークとか…。
正直よくわからんが、別に難しくはないんじゃないだろうか。
ストーリー上の都合でそうなったか、たまたまそういう作品ばかりをやってしまったのかもしれない。
ただまあ、個性的な主人公は好かれるか嫌われるか両極端だったりするから、嫌われるのを恐れた結果無難な主人公にして、その分他のキャラを魅力的に書こうとしたら主人公の見せ場がなくなってしまった。なんてことはあるのかもしれない。
■エロシーンのテキスト丸パクリが発覚することがたまにありますが、ああいうのは書くのが面倒になったライターが独断でやってるんでしょうか?
やったことないからわからん。
面倒だからサボったんだろうな、きっと。
それで報酬をもらおうってんだから詐欺だよな。
■とあるベンチャー企業がエロゲがインストールなしでスマホ、PCなどからブラウザ上から遊べる
クラウドゲーミングサービスをベータ版を提供していて今年正式サービス開始するらしくこれに対抗してかDMMもこちらはPCのみですがクラウド版のベータを提供を年末くらいから始めこのような新しいサービスについて業界ではどのような反応なんでしょうか?
業界の反応はわからん。
俺個人としてはいい試みなんじゃないだろうかと思っている。
取っつきやすくなれば、確実にユーザーは増えるだろうしな。
質問への回答は以上。
見落としていたのがあればあとで追加する。
で、これが最後の更新となる。
多少ズレるかもしれないが、3月いっぱいですべての記事はアカウントごと消す予定だ。
ツイッターも役目を終えたのでそのうち消す。
それでは、今度こそ本当にさようなら。
とあるエロゲシナリオライターの日常 ひょうろくだま @hyo-rokudama
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