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【大相撲】

タクシーで片道2万円 無観客場所初白星の序ノ口・煌は奈良の宿舎から相乗りで会場入り

2020年3月8日 20時45分

序ノ口デビュー戦が無観客となった煌

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◇大相撲春場所初日(8日・エディオンアリーナ大阪)

 67年前の3月8日。前年まで東京で年3回開催されていた大相撲に、初めて大阪(3月・大阪府立体育会館)が加わり初日を迎えた。同じ3月8日に、史上初の無観客という歴史的な場所が厳戒態勢で幕を開けた。

 会場に風物詩の「のぼり旗」はなく、力士たちは公共交通機関を利用せずタクシーや自家用車で裏口から場所入り。報道陣もアルコール消毒、検温、マスク着用厳守で場所入りした。

 約7200人を収容する会場には座布団のない客席。審判の親方衆、行司、呼び出し以外は立会人の親方ら数人の関係者のみ見守る中で、午前8時40分から取り組みが開始。最初に登場した名古屋市瑞穂区出身の煌(きらめき、18)=朝日山=は艶郷(つやさと、18)=湊=をはたき込み、デビュー戦を記念すべき無観客場所初白星で飾った。

 奈良県橿原市の宿舎から場所まで力士4人、呼び出し1人でタクシーに相乗りしてきた煌。「朝6時に出ました。2万円くらいだった」。兄弟子の取組を支度部屋で2時間待って再びタクシーに相乗りして帰った。場所入り後の一時外出は禁止されているが、食べ物は何も持ってこなかったと話した。

 初日の結びは白鵬が締めた。途中休場した先場所で負けている遠藤をはたき込んで白星。横綱土俵入りでは観客の掛け声がない中で白鵬の息づかい、かしわ手、四股、すり足の音がテレビを通してもはっきりと聞こえてきた。経験のない異例の場所に、「始まったので…。そんな感じ。まず初日が終わった。それだけです」と落ち着いたスタートを切った。

 

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