新型コロナウイルス感染症患者の発生について(県内1例目・第2報)
1 概要
3月7日(土)、新型コロナウイルス感染症疑い患者のPCR検査を実施したところ、陽性が判明しました。県内で感染が確認されたのは1例目です。現在、濃厚接触者の把握を含めた積極的疫学調査を行っています。
2 患者情報
(1)年齢・性別
40代 女性(2)居住地
群馬県太田市(3)職業
保育士(太田市内の保育所勤務)※勤務先施設名:社会福祉法人 木崎育援会 木崎あおぞら保育園
所在地:太田市新田中江田町985
定員:120名
(4)症状経過
- 2月27日(木)出勤(マスクなし)。熱感、倦怠感あり。
- 2月28日(金)マスクを付けて出勤(8時30分~12時)していたが早退。
- 2月29日(土)発熱(38度台)、鼻水、全身倦怠感。出勤せず、医療機関Aを受診。インフルエンザ検査は陰性。院外薬局Dで風邪薬の処方を受ける。
- 3月1日(日) 自宅療養。
- 3月2日(月) 咳があるため、マスクを付けて2時間(8時30分~10時30分)だけ勤務後、早退。
- 3月3日(火) 自宅療養。発熱(39度台)、咳、鼻水に加え、関節の痛みを感じたため、医療機関Bを受診。レントゲン撮影したが、肺炎像を認めず。抗菌薬を処方され、帰宅。院外薬局Eへの患者の立ち寄りはなし。
- 3月4日(水) 自宅療養。これまでの症状に加え下痢が始まる。
- 3月5日(木) 自宅療養。
- 3月6日(金) これまでの症状に加え、息苦しさがあり、医療機関Bを再受診。レントゲンで肺炎像を認め、医療機関Bの医師が帰国者・接触者相談センター(保健所)に相談。帰国者・接触者外来である医療機関Cを紹介受診、入院。他の感染症の簡易検査を行い、すべて陰性のため、新型コロナウイルス感染症疑いと診断され、検体採取。
- 3月7日(土) 県衛生環境研究所の検査により、陽性と判明。
○患者は現在、医療機関CのICU(集中治療室)に入院中。重症。
(5)行動歴
- 発症前2週間以内に海外渡航歴無し。県外へ車で外出しているが、今まで報道にあるような集団感染があった施設には立ち寄っていないので、感染経路の特定はできていない。
- 3月3日以降は出勤していない。
- 発症後の移動は自家用車のみであり、公共交通機関は利用していない。
(6)接触者
現時点で同居家族はご両親と本人の3人。現在把握している濃厚接触者はご両親2人と親族3人、勤務先の園児、職員全員の147人の計152人で、これらの方々には、3月7日から順次連絡をとり、2週間の健康観察を開始し、外出自粛を依頼するとともに、発熱や風邪の症状が出た場合は、PCR検査を実施予定。
その他の接触者についても引き続き保健所が調査中。
現時点で症状のある濃厚接触者は3人で、県衛生環境研究所でPCR検査を実施予定。
県民の皆様へ
新型コロナウイルス感染症とは
- ウイルス性の風邪の一種です。発熱やのどの痛み、せきが長引くこと(1週間前後)が多く、強いだるさを訴える方が多いことが特徴です。
- 潜伏期間は1日から12.5日(多くは5日から6日)と言われています。
- 感染経路は、咳やくしゃみを吸い込むことによる飛沫感染及び飛沫等が手指から体内に入り感染する接触感染です。
- 高齢者や持病がある方が感染すると、重症化する可能性があります。
帰国者・接触者相談センターのお知らせ
次の方は、保健福祉事務所(保健所)、県保健予防課に設置されている「帰国者・接触者相談センター」にご相談ください。- 海外から帰国した後、発熱や呼吸器症状が出た場合
- 風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続いている場合(高齢者や持病のある方は、2日程度続く場合)
- 強いだるさや息苦しさがある場合
予防対策は
- 風邪やインフルエンザの予防と同様に、石けんによる手洗いや咳エチケットといった対策が重要です。
- 発熱等の風邪の症状が見られるときは、学校や会社を休んでください。
- 多くの人が集まる施設の入口等に手指消毒剤を設置するなど、利用者に手指衛生の呼びかけをお願いします。
◆新型コロナウイルス感染症に係る知事メッセージ