山尾志桜里の反乱は続く!枝野代表や辻元清美らに対して「プロ市民から卒業しろ」「憲法審査会に応じろ」と事実上の説教!
政治知新でも過去に何回か取り上げた、山尾志桜里の「反乱のボヤージュ」。
党の代表である枝野氏は、支持率低下に慌てて、護憲派の辻元清美議員にすり寄り、山尾志桜里議員を切り捨てた。これに我慢できない山尾志桜里議員は、各種メディアやイベントで言いたい放題を繰り広げている。
ついには、5月3日放送BSフジの「プライムニュース」や公式Facebookで、辻元清美議員などの党内の護憲原理主義者に対して、「プロ市民から卒業しろ」などと事実上の説教をし、支持率3%の立憲民主党が二分している。
「プロ市民から卒業せよ!」
〇 議員は個人で憲法を語れ
最後に出した「私の提言」では「建前からの卒業」と書きました(中略)
説明したコメントは、朝日新聞デジタルがほぼそのまま掲載してくれましたが、こうです。
「戦力を持たないとしている9条と、自衛隊がある現実。建前と現実のギャップ、ここに限界が来ている。憲法議論は9条からは避けられないし、9条の議論は安保政策の議論から離れられない。私たち政治家も、それぞれの支援団体や支持者向きの建前論から卒業し、その間に取り残されている多くの国民の方を見て、個人としての意見も少しずつ表現していくべきだ」
引用元 https://www.facebook.com/yamaoshiori/posts/1042013322658434
上記は、山尾議員が、BSフジの「プライムニュース」内での発言を自らの公式Facebookにて紹介しているもの。
山尾議員は、立憲民主党がすがるプロ市民や左翼団体の主張を建前論だと切り捨て、そこから独立すべきだというのだ。
週刊新潮によると、山尾議員は、党内の憲法論議担当者を自分から辻元議員に枝野代表が変更したことに不満を持っているという。ならば、これは支援団体やプロ市民の顔色をうかがう、辻元議員や枝野代表への露骨な当てこすりだ。しばき隊と結託する有田芳生議員への批判も含まれていると考えて間違いない。
そして、山尾議員の当てこすりは、憲法審査会に応じない立憲民主党執行部への批判にまで及んだ。
「憲法審査会が開かれない理由は立民にもある」
〇 憲法審査会がなかなか開かれないことについて
いくら与野党相互に相手方の責任を主張しても、今後の議論の充実にはあまり役立たず、むしろ国民の無関心を増幅するだけだということ。
私もテレビカメラの前で、議論の最中にいたわけだけど、議論すればするほどにテレビの向こう側の視聴者の興味が失せていく感覚を体験。
それでもなお、野党側の真実を主張するなら、①自らの有権者や党の支持者層の反応を念頭に憲法議論に必ずしも積極的でない一面があることを認め自省した上で(後略)
引用元 https://www.facebook.com/yamaoshiori/posts/1042013322658434
驚愕の発言である。
憲法審査会が開催されないことについて立憲民主党にも責任があるとした山尾議員の発言は、憲法審査会の幹事懇を開くだけで「えらいことになる」とやくざのような恫喝を行った辻元議員への当てこすりだ。
そして、山尾議員は、相手方の責任を主張することは不毛とまで主張。これは憲法審査会を開催しない理由について、安倍総理を「公平、公正な国民投票ができない状況。顔を洗って出直してこい」と偉そうに罵倒した辻元議員への明らかな批判に他ならない。
そして、こうした山尾議員の批判の対象には、辻元議員を重用し、憲法論議への対応を全権委任した枝野代表も含まれていると考えてよい。
「山尾の反乱」に大混乱の立民支持者
まるで自民党の石破元幹事長のような、立憲民主党の山尾議員のふるまいに、立民支持層は大混乱している。
例えば、辻元議員の熱烈な支持者で外国人献金問題も全力で擁護した、猪野亨弁護士は「山尾氏は、立憲民主党を内側から破壊しようとしています。」「枝野氏に比べても山尾氏はあまりにひどすぎる。看板を偽って有権者を欺すのはやめて頂きたい。」とボロクソに批判。(引用元)
また、別の立民支持者は「安倍政権を相手に立民の議席数で改憲論議を挑むなんて政治センス的には大バカ」「執行部の責任。党のガバナンスが全くない。もう解党した方がいい。」とまで断じている。(引用元)
一方、「山尾先生には立憲民主党を引っ張ってもらわないと困る!」(引用元)、「政治家が自らのイデオロギーで議論に参加せず、国民に真を問う形すら提示できないのであれば意味がありません。山尾氏の苦悩がプライムニュースに現れています。」(引用元)という声も出ている。
山尾議員をめぐって、支持者が分裂しているのだ。
拡大し続ける山尾の反乱。立憲民主党幹部は「最近、活躍の場がないから存在感を示したいのだろう。目立ちたがり屋は困る」と苦虫をかみつぶしたような表情で吐き捨てたという。(引用元)
だが、根本的な問題は、立憲民主党が党内でまともな理念についての合意がないこと。元改憲論者の枝野代表に、憲法原理主義者の辻元派、そして、立憲的改憲を主張する山尾・堀越・落合派が、何も考えずに同じ政党で野合するからこういう紛争になる。
山尾の反乱は、立民の理念のなさの一端にすぎない。