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【野球】

中京大の左右2枚看板まずは全国の舞台で実績づくり

2020年3月6日 0時34分

◇中部から飛び出せ2020ドラフト候補<大学生編>

プロ入りを目指す中京大・初祖

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プロ入りを目指す中京大・山本

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今年の中京大の鍵を握る左右の両輪。右の初祖晋太郎投手(新4年)と左の山本一輝投手(新4年)はそろってプロ志望。半田卓也監督が「軸」と語る2人だが歩んだ道は対照的だ。初祖は184センチの長身から投げ下ろす本格派。「長所は真っすぐです」と即答する右腕は大学通算8勝。プロを意識したのは中京大中京高3年のときだ。東海大相模との練習試合で好投し球速も147キロを計測。試合後には学校に4球団から電話が入ったという。「初めてプロを意識しました」。成長を求めて進学した中京大でも1年春にマウンドを経験した。だが昨秋、調子が上がらずに大学では初めてリーグ戦登板なし。「とにかく悔しかった」。オフは状態を上げるために積極的にブルペンへ。暖かい環境も助けて「4年間で一番いい状態」と自信ものぞく。そんな初祖が「あいつのセンスがうらやましい」と目を向けるのが同級生・山本だ。

 左の柱は全国的に全く無名の愛知・東郷高の出身。「高校時代はプロなんて全く頭になかった」という山本の分岐点は2年の全日本大学選手権。強豪・富士大相手に中継ぎ登板すると3イニングを5三振で無失点投球。「自分の球が全国の舞台で通用した」。全く想像していなかった世界が開けた。山本の武器も直球。最速は145キロながら打者を差し込む。その理由は球を離す位置にある。動作解析の結果、プレートから2メートル以上離れていたという。ツインズの前田健太でも1メートル90センチ未満。打者の手元で離す球が威力を発揮し昨年秋は3戦無敗だった。素材は十分。だが指揮官は強い口調で「2人とも実績が圧倒的に足りない」と言う。まだまだ全国的に無名な両腕。「チームで神宮へ行くこと」と口をそろえる。まずは全国の舞台に立つことがプロへの第一歩になる。

▼初祖晋太郎(ういそ・しんたろう) 1998(平成10)年10月25日生まれ、名古屋市中川区出身の21歳。184センチ、88キロ、右投げ右打ち。千音寺小2年から七宝テクニクスで軟式野球を始めた。はとり中時代は愛知尾州ボーイズに所属し、全国大会も経験。愛知・中京大中京高では1年秋にベンチ入り。甲子園出場はなし。中京大1年春からリーグ戦登板。最速148キロ。持ち球はスライダー、カーブ、フォーク、チェンジアップ。

▼山本一輝(やまもと・いつき) 1998(平成10)年6月28日生まれ、名古屋市天白区出身の21歳。181センチ、81キロ、左投げ左打ち。天白小3年のときにメジャーボーイズで軟式野球を始めた。中学時代は天白中で軟式野球部に所属し投手。愛知・東郷高では1年秋にベンチ入りし3年春から背番号1。甲子園出場はなし。中京大2年で全国デビュー。直球の最速は145キロ。持ち球はスライダー、カーブ、チェンジアップ。

 

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