地獄に呑まれた話

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江戸時代を舞台にした杉浦日向子の漫画、百物語から「地獄に呑まれた話」
熱湯が湧き、池のように溜まっている地獄谷という場所に通りかかった旅の父子。
たわむれにそこの熱湯に指を入れた父が、池につけていると平気なのに引き抜くと
火傷のように熱いという状態になる。


段々つかる部分が多くなり、抜けだせなくなっていく父。
どうすることもできない子供はただ泣き、異常に気付いた旅の僧が手を貸す頃には
父は熱湯池に首までつかり、にこにこ笑うだけになっていた。
「その有り様余りに惨き事とて」
気がふれた父を置いて、子供は僧に連れられその場を去る。

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