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Waseda Weekly早稲田ウィークリー

学生注目!

囲碁女子学生日本一 無欲がもたらした二連覇

「一局一局を大切に」

社会科学部 3年 藤原 彰子(ふじわら・あきこ)

囲碁女子学生日本一を決める「第53回 全日本女子学生本因坊決定戦(※)」で、2017年8月に二連覇を果たした社会科学部3年の藤原彰子さん。プロ棋士を目指していた一時期は、現在プロとして活躍している一力遼七段(社会科学部3年)と同じ教室に通っていたそうです。間もなく始まる2018年大会の地区予選に向け、藤原さんに囲碁の魅力や意気込みを語ってもらいました。

※女子学生だけが参加できる囲碁の大会(毎日新聞社・全日本学生囲碁連盟主催)。地区予選を通過した選手24名を抽選で6名ずつの4組に分け、各組で上位1名を決定し、上位者計4名がトーナメント方式で順位を競う。

――囲碁を始めた年齢やきっかけを教えてください。

小学校1年のとき、近所の児童館で開催していた囲碁教室に参加したのがきっかけです。そこで囲碁に興味を持ち、出張で教えに来てくださっていた先生の教室へ通うことになりました。その後、小学校3年から高校入学までは、本格的にプロ棋士を目指す人たちを養成する教室へ通っていました。

――プロ棋士を目指していたのですか?

中学から高校の初めころまではプロ棋士を目指していて、何度かプロ棋士採用試験にも挑戦しましたが、残念ながら合格することはできませんでした。最近は中学生や、早ければ小学生のうちにプロになる人がいます。高校生までにプロになれないと、少し遅いかなという時代です。もちろん20歳を過ぎてからプロになって活躍される方もいますが、今はもうプロ棋士への道は考えていません。

――現在は公認サークル「囲碁会」に所属されているそうですが、普段どのような生活を送っていますか?

サークルでは週2日「碁会所(囲碁を打つ場所)」を借りて練習会を行い、サークル員や他大学の学生をはじめ、碁会所にいらしている方々と囲碁を打っています。また、囲碁を教えるアルバイトもしていますので、授業以外はほぼ囲碁一色の生活です。

(写真左)碁盤や碁石、トロフィーがたくさん並ぶ部室
(写真右)碁会所での練習の様子

――囲碁の魅力はどんなところでしょうか?

勝ったり負けたりするところが単純に楽しいと思います。勝つためにいろいろと技術を学び、実際に勝ったときはうれしいです。また、小さな子どもからご年配の方まで老若男女が楽しめるところがいいですね。

――昨夏、女子学生の日本一を決める大会「第53回全日本女子学生本因坊決定戦」で連覇されました。2年連続で優勝されたお気持ちを聞かせてください。

囲碁を打っているときは囲碁に集中しているので、終わったときは優勝したというよりも、今の囲碁がどうだったかという対局の内容の方が強く印象に残っていました。頑張って囲碁を打っていたら、結果がついてきたような感じです。連覇もたまたまです(笑)。よく優勝決定戦のときに「優勝がちらつくと負ける」という話を聞いていたこともあり、優勝については全くと言っていいほど意識していませんでした。5月から2018年大会の地区予選が始まりますが、三連覇することよりも一局一局が大切なので、そこに集中したいと思います。

「第53回 全日本女子学生本因坊決定戦」表彰式(左から2人目が藤原さん)

――同じ社会科学部3年のプロ棋士、一力遼七段との交流はありますか?

実はプロの養成教室で一力君と一緒だった時期がありますが、小さいころから格段に強かったですね。今は対局で忙しい一力君に「次、テストだよ」と連絡したり、休んだ日のプリントを貸したりしていますが、囲碁の話をすることはほとんどありません。彼が強すぎるので…(笑)。囲碁会にも一度教えに来てくれたことがあります。

――今後の目標や夢を聞かせてください。

これまでプロ棋士を目指していたこともあって、囲碁関係の人たちとの関わりが多く、囲碁以外の世界をあまり知りません。これからはいろいろな世界の人と関わり、視野を広めていきたいと思います。もちろん囲碁も頑張ります!

撮影=笹津敏暉(2018年3月 商学部卒)
第698回

【プロフィール】東京都出身。都立新宿山吹高等学校卒業。6歳から囲碁を始め、2014年、2015年の高校生のときに、女流アマチュアの日本一を決める「全日本女流アマチュア囲碁選手権大会」で2年連続優勝。早稲田大学入学後は公認サークル「囲碁会」に所属し、大学1年、2年の「全日本女子学生本因坊決定戦」で2連覇を果たす。趣味は囲碁と同じ時期から始めたピアノ。
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