Jリーグ94試合延期、天災のぞき初 状況次第で中断期間延長も
サッカーのJリーグは25日、猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、26日から3月15日に開催されるJ1、J2、J3の公式戦全94試合を中止し、開催を延期すると発表した。J1が27試合、J2が33試合、7日に開幕予定だったJ3が18試合、YBCルヴァン杯16試合が対象。Jリーグが天災などをのぞいて公式戦の開催を延期するのは初めてで、日本の主要プロスポーツが同ウイルスの影響で中止となるのは初となる。
重い決断はスピード感を持って下された。村井満チェアマン(60)によると、厚労省が最初に指針を示した20日以降から各クラブとウェブ上で繰り返し会議を行っており、24日夜に政府の専門家会議で「これから1、2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際」という見解が出たことで開催延期を決断。25日の午前中にウェブ会議を行い、「全会一致で決定した」という。
26日にはルヴァン杯の第2節も予定されていた。それだけに、同チェアマンは「既に選手が移動をしていたり、サポーターも移動していた。申し訳なく思う」と話す一方で「サッカーを楽しみにしている皆様には申し訳ないですが、ある種の国難という状況で協力をお願いすることになる」と理解を求めた。
実際に開催を延期するにあたり、バスケットやプロ野球、大相撲の事務方など他のスポーツ団体とも連絡を取っていたことを明かした。経営規模が小さいクラブの中には公式戦の開催が延期となることで、財政面での不安を抱えるクラブが出てくる可能性もあるが、Jリーグの規約で定められている大規模災害時補てん規定などの運用も視野に入れ「財務的な負担にならないように配慮をしたい」と語った。
3週間ほどの中断期間となるが、刻々と状況が変化しているだけに「さらに中断期間が延びる可能性もある」とコメント。無観客での公式戦開催については「プロスポーツはファン・サポーターに支えられている。無観客の試合は最後の最後までギリギリまで取るべきではないと思った。時に制裁という意味で無観客試合を行うこともあるが、お客さんの前で試合をするべきだと思います」と私見を述べた。
収束の糸口が見えない、新型コロナウイルス渦。「(開催延期で)少しでも甚大な被害にならないようにつながれば。野球やサッカーという多くの人に親しまれているスポーツが安全に行われることを願っています。(3月)18日から再開すべく、十分な準備をしてやっていきたい」。そう語るチェアマンの表情に、苦渋の決断が垣間見えた。
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