高信頼性電源(CVCC)
PAD-L/LPシリーズ

概要・特長

大容量・多機種の高性能高信頼電源シリーズ
PAD-LPシリーズはエージング専用機能付
(写真左から:タイプIV/タイプV/タイプIII/タイプII3
後継製品は「PAD-LAシリーズ」または「PAT-Tシリーズ」をご覧ください
※販売終了
製品ギャラリー


PriceList(価格表)ラインアップ

タイプII
PAD1K-0.2L 0〜1000V/0.2A 高信頼性電源 *販売終了
タイプIII
PAD16-100L 0〜16V/0〜100A 高信頼性電源 *販売終了
PAD35-50L 0〜35V/0〜50A 高信頼性電源 *販売終了
PAD35-60L 0〜35V/0〜60A 高信頼性電源 *販売終了
PAD60-35L 0〜60V/0〜35A 高信頼性電源 *販売終了
PAD110-20L 0〜110V/0〜20A 高信頼性電源 *販売終了
PAD250-8L 0〜250V/0〜8A 高信頼性電源 *販売終了
タイプIV
PAD35-100L 0〜35V/0〜100A 高信頼性電源 *販売終了
PAD60-60L 0〜60V/0〜60A 高信頼性電源 *販売終了
PAD110-30L 0〜110V/0〜30A 高信頼性電源 *販売終了
PAD250-15L 0〜250V/0〜15A 高信頼性電源 *販売終了
タイプV
PAD35-200L 0〜35V/0〜200A 高信頼性電源 *販売終了
PAD35-200LT 0〜35V/0〜200A 高信頼性電源 *販売終了
PAD35-300LPT 0〜35V/0〜300A 高信頼性電源 *販売終了
PAD60-120L 0〜60V/0〜120A 高信頼性電源 *販売終了
PAD60-200LPT 0〜60V/0〜200A 高信頼性電源 *販売終了
PAD110-60L 0〜110V/0〜60A 高信頼性電源 *販売終了

概要

PAD-Lシリーズは、研究開発・品質管理から生産現場までのあらゆる分野でご利用いただいている、高性能・高信頼性の可変直流安定化電源です。 本シリーズは、サイリスタによるプリレギュレータとパワートランジスタによるシリーズレギュレータの、2段の優れたレギュレータで構成されています。そのため直列制御形の特長である高品位な出力特性と、チョーク・インプット形位相制御の特長である電源高調波ひずみの少ない高効率な入力特性を兼ね備えています。 一方、電源装置で重要なファクタとされる信頼性と安全性に関しましては、設計当初から十分に検討された部品を採用するとともに、長年培ってきた実装技術が随所に活かされています。さらに全モデルに過電圧保護装置(OVP)をはじめとする各種のセーフティ機能を装備するなど、十分な配慮がなされています。 また、半導体の様に過電圧耐量の少ない負荷やシステム専用の用途には、サイリスタ高速OVPと電源のステータスを接点信号で出力できる、高信頼性をより重視した"LP"シリーズも用意しています。

特長

低出力電圧時の力率の向上

チョーク・インプット回路を採用しているため、入力皮相電流が少なく力率が向上しています。

交流入力電圧の波形ひずみの減少

チョーク・インプット回路を採用しているため、入力電流に高調波成分が少なくなり、ラインに与える妨害はわずかです。

優れた温度係数

使用部品の選定、回路の改良、強制空冷による放熱処理により50ppm/℃の低温度ドリフトのほか、経時ドリフトにも優れています。

速い過渡応答

広帯域な誤差増幅器は安定な周波数−利得・位相特性で高い周波数までループゲインを持っているため、出力インピーダンスが低く急激な変化にも十分応答できます。

低リップル・ノイズ電圧

実効値はもちろん、ピーク値も十分低くおさえてあります。

各種セーフティ機能を装備

過電圧保護装置(OVP)や過熱保護回路など、信頼性を高める各種のセーフティ機能が装備されています。

チョーク・インプット方式の2大特長

他の機器への影響を最小限に抑えた、低高調波ひずみ

図1:チョーク・インプット型とコンデンサ・インプット型の高調波特性
(図-1)
電気製品を発生源とする商用電源の高調波ひずみの問題が、社会的にクローズ・アップされています。これは、インバータを利用した回転制御機器の増加や、テレビやスイッチング・レギュレータに代表される、コンデンサ・インプット形整流回路を持つ電気機器の普及にも要因があると言われ、世界的にも第40次程度までの奇数高調波電流の発生を、規制(規格化)する動きがあります。この流れは、電磁波妨害(EMI)対策とは異なりますが、同一ラインで使用する他の機器に対する配慮という点では、基本的には通じる考え方で、商用電源の利用に関する新しい常識となりつつあります。当社はこの問題を、効率や電気特性と同じレベルで捉え、チョーク・インプット方式によるピーク電流の抑制(高次調波成分の減少)とラインひずみの改善に取り組んできました。チョーク・インプット方式のPAD-L/LPシリーズは、コンデンサ・インプット方式に比べて高調波成分が少なく(図-1)、同一ラインに接続された進相コンデンサとリードインダクタンスによって発生する、共振現象の心配もありません。
図2:入力電圧・電流特性
(図-2)
また、流れ込む電流(充電電流)のピーク値も小さいので、電圧降下による商用電源の波形ひずみも小さく抑えられます(図-2)。

信頼性、寿命、効率に優れた、低入力電流

省エネルギーの有効利用を考えますと、大容量電源になればなるほど電源効率に優れた製品が望まれますが、このチョーク・インプット方式は、この点においても非常に優れております。
図3:消費電流特性
(図-3)
PAD-L/LPシリーズは、直列制御トランジスタのコレクタ損失を軽減するために、チョーク・インプット形の位相制御回路(プリレギュレータ)を備えていますので、コンデンサ・インプット方式に比べて、全負荷時においても約74%(当社比)の消費電流で済みます(図-3)。 これは、従来のコンデンサ・インプット方式で問題とされていた「無効電流」を、チョーク・コイルで蓄え再利用しているからで、電源トランスの異常発熱やサイリスタにおける過大なサージオン電流のため素子の大型化の問題、さらには電源の寿命を決定している電解コンデンサに大量のリップル電流を流す心配もありません。

セーフティ機能

電源の故障や誤動作による事故は、システム全体の運転停止や高価な負荷の破壊につながるため、故障しないという信頼性は非常に重要ですが、万一故障が発生しても未然に事故を防ぐための保護回路は安全な方向に確実に動作するものが要求されます。PAD-L/LPシリーズには、次のようなセーフティ機能が装備されています。

過電圧保護装置(OVP)

誤操作や事故により過電圧が発生した場合、電源スイッチ用サーキットプロテクタを瞬時に遮断し、負荷を保護します。特にLPシリーズのOVPはプリセットタイプですので、動作電圧の設定は、プリセットボタンを押すことによりパネル面から電圧計を見ながら行え、また動作電圧のチェックはエージング中でも OVP動作を中断することなく行えます。

  • LPシリーズは動作パルス幅200μsの高速サイリスタ・クローバ方式OVPですので、半導体など特に過電圧に弱い負荷にご使用下さい。
  • Lシリーズは動作パルス幅50msでノイズによる誤動作もなく負荷を確実に保護します。

過熱保護回路

機器内部の主要部品の温度が規定以上になると、電源スイッチを遮断します。

電圧検出回路

背面端子台のジャンパの取付け忘れ等の誤操作や整流回路の故障により、平滑用電解コンデンサの電圧が定格電圧以上になると、瞬時に整流回路を遮断します。

サージ・アブソーバ

雷などにより電源ラインに発生するサージ電圧から本体を保護します。

不燃化対策

  • 主電源トランスはB種絶縁で、使用絶縁体は130℃の高温でも絶縁の劣化がなく連続使用に耐える材料を使用しています。
  • プリント基板は難燃性のガラス・エポキシまたは紙エポキシを使用しています。
  • 配線材は加速電子線を照射加工した耐熱電線を使用しています。

逆接続防止回路

出力端に逆極性の電圧を印加されても本機を保護します。

過電流検出回路

比較増幅器により出力電流を常時監視し、リモート・コントロール時の過入力による定格オーバを防止したり、端子台のショートバー取付け忘れによる過電流から保護します。

PAD-LPシリーズについて

特長

(1)プリセット形高速OVP(過電圧保護装置)
  • 出力電圧がOVPの設定値を越えると、出力端をサイリスタで短絡して過電圧を圧縮すると同時に電源スイッチを遮断します。
  • 過電圧の検出は200μsと高速です。
  • 電源動作中でも保護動作を中断することなく、設定値の確認ができます。
(2)CV(定電圧)とCC(定電流)動作モードの表示と、OVP動作あるいは電源スイッチの遮断を接点出力で送り出します。

用途

誤操作や万一の事故に対して高速で負荷を保護すると同時に、接点信号で外部に異常を知らせることができます。

  • 半導体など過電圧耐量の少ない負荷や電子回路に
  • GPIBプログラマ(DPO2212A)を使用した自動システムで
  • 信頼性試験や寿命試験を長時間、無人で行うときに
  • 事故などで外部から過電圧が印加される恐れがあるシステムで
  • 安全上工場などで夜間通電を監視する必要のある場合

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