新型コロナウイルスの感染拡大を受け、香川大は3日、24日に予定していた卒業式と大学院の修了式の中止を決めた。卒業証書などの受け渡し方法は学部ごとに検討し、後日周知する。
式典では講堂などに卒業生約1200人、大学院生約300人が集まる予定だった。総務グループは「日々感染が広がる中、卒業生・修了生の健康を第一に考えた」と説明した。
経済学部4年の安部穂乃花さん(22)は「他の大学が中止になっていたので覚悟はしていたが、はかまを着るのが楽しみだったのでショック」。同学部4年の加藤公康さん(22)は「学生生活を締めくくる行事が中止になるのは残念だが、状況を考えれば仕方ない」と話していた。
また、香川短大は保護者と来賓を招かず、卒業生と職員に限定して19日に実施することを決定。県立保健医療大は予定通り10日に実施するとしており、開催規模などを検討する。
県内ではこれまでに四国学院大が6日の卒業式の中止を決定。高松大・高松短大、徳島文理大香川キャンパスは規模の縮小や時間の短縮を決めている。
県内の病院や高齢者施設で、マスクなどの不足が深刻化している。日常的にマスクを使用する一部のクリニックなどでは在庫の確保に追われ、高齢者施設からは「職員のマスクの交換頻度を減らさなければ」との困惑も。マスクだけではなく、使い捨て手袋や医療用ガウンなどの必需品も品薄の状況で、医療や介護の現場は頭を悩ませている。
「現在は50枚入りのマスク1箱が、週に1、2回ほど納入されている状況」と話すのは高松市のクリニックの担当者。消毒液を販売するメーカーからは、供給が追いつかなくなる可能性があると通知を受けたとし、「不安は募るが、在庫で乗り切るしかない」。
約20人のスタッフがマスクを着用している同市の耳鼻咽喉科では、今後約2カ月間の在庫は確保しているとしながらも、「マスク確保の支援を強化してほしい」と行政に要望した。
高齢者施設では、新型コロナウイルスへの対策として、既に家族などの面会を原則禁止にしている施設も多く、施設を出入りする各種業者との接触もしないよう気を配る。職員だけでなく、入所者や通所者にもマスクの着用を促している。そのため、マスク不足がより顕著に現れている。
東かがわ市の特別養護老人ホーム「引田荘」では、マスクは3カ月ほどの備蓄があるとしつつ、笠井寿介施設長(46)は「消毒液は2カ月もたないかもしれない。業者に発注はしているが、入荷はいつになるのか…」と気をもむ。
「個人的にインターネットで購入したマスクも渡している」。善通寺市内の施設の担当者は漏らす。常に在庫とにらめっこの日々が続いており、担当者は「買い占めで医療機関や介護施設など、本来必要なところに届かない」と嘆いた。
高松市の施設でも同様の声が上がる。職員は通常、午前と午後の勤務の間にマスクなどを交換するが、担当者は「これ以上品薄が続くと交換の頻度を減らさなくてはならなくなる」とこぼす。使い捨ての手袋や医療用ガウンなども入手しにくくなってきた。入所、通所合わせて約100人が利用している別の施設は「散歩など外に出るレクリエーションは極力控えるようにしている」と話した。
創立から110年の歴史を持つ高松東高は、1908年に白山女学校として開校して以降、木田高等女学校、男女共学の木田高と変遷を遂げ、69年から現在の名称となった。
1980年に他校に先がけてコース制を導入。2001年からは現在の4コース(9分野)を設け、希望に応じた指導を行う。
4コースのうち、5教科を均等に学ぶ「人文科学(文系・理系)」と、英語に力を入れる「国際情報(文系・理系)」が、国公立大を目指す特進コースとなっている。
県警は3日、現在の場所に建て替えを予定している坂出署(坂出市江尻町)の新庁舎について、2022年4月から運用を開始すると発表した。新庁舎は鉄筋コンクリート5階建てで、現在の本館と本館南棟に比べて延べ床面積は約1・4倍となる。敷地内の浸水対策として土地のかさ上げも行う。
現在の坂出署は1964年建設の鉄骨3階建て。県内で最も古い警察署で、老朽化に加え、執務スペースが手狭になっていることから現在の駐車場に新庁舎を建設する。総工費は約18億円で、今年4月から武道場の改装や本館の解体に着手。同10月ごろから新庁舎の建設を始め、2022年3月の完成を目指す。新庁舎整備中は、窓口や執務室を順次、本館南棟と武道場に移す。
新庁舎は、来署者の利便性を高めるため、交通や落とし物など主な窓口を1階に集約。相談室を8室に倍増するほか、授乳室を新設する。現庁舎が周辺よりも低い土地に建っており、大雨などで浸水しやすいことから、隣接する県道と同じ高さまで土地をかさ上げする浸水対策も図る。
県警会計課は「整備中は敷地への出入り口や駐車場、窓口の場所が変わるなど来署者に不便をかけるが、利用しやすく、治安基盤の安定につながる新庁舎にしたい」としている。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、県内の公立小中学校で3日、臨時休校が始まった。大半の市町が、働く保護者の子どもを預かる「放課後児童クラブ」(学童保育)を長期休みと同様に朝から開所。各クラブではマスクの着用や換気の徹底など、感染予防に細心の注意を払いながらの運営となった。
各クラブでは、出入り口付近に消毒液を設置し、小まめな手洗いを促すなどの感染予防対策に手を尽くした。密室に多くの子どもが集まるのを防ぐため、学校の空き教室を活用した自治体も。支援員をサポートしようと、複数の市町では同日、教員や市教委職員らが支援に回った。
この日は土庄、小豆島の2町を除く15市町でクラブを開設。一方、小豆2町は「濃厚接触の危険が高い」として臨時休校中の開設を見送るとしていたが、保護者からの要望を踏まえ、9日朝からの開所を決めた。このうち小豆島町は、町内2カ所のクラブに加え、安田、苗羽2小学校の教室を一部開放する方針。
放課後児童クラブへの対応を巡っては、人手不足などをカバーするため、文部科学省は学校の教員が支援に回ることを認めている。各市町では受け入れ状況に応じて、図書室や体育館など学校施設の活用、教員の派遣などを行うことを検討している。
三豊市は2日、ホームページ(HP)を全面リニューアルした=写真=。高齢者や障害者が使いやすいように配慮したほか、外国人居住者やインバウンド(訪日外国人客)の増加に合わせ、日本語を含む計14言語に対応。スマートフォンの専用ページも新設するなど、利用者目線で改良を加えた。
全面リニューアルは、2006年の市制施行以来初めて。トップページに設けた「手続きナビ」は、転出入や妊娠、子育てなどの場面を選択すると、必要な申請の種類や手順が分かる。「施設マップ」では、市内の公共施設の場所を地図上で一覧できる。観光名所やイベントに関する情報も充実させた。
機能面では、音声読み上げの精度が向上したほか、文字と背景色の切り替えが可能になった。英語や中国語に加え、ベトナム語、インドネシア語、タガログ語など東南アジア圏の言語にも対応。また、災害発生時には緊急ページに切り替わるという。
市の担当者は「市の魅力や特色が伝わり、誰もが使いやすいHPを目指した。市民の方はもちろん、観光などで訪れる市外の方にも活用していただきたい」としている。
3日はひな祭り。今年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、県内でも桃の節句に合わせたひな祭りイベントの多くが取りやめとなる中、東かがわ市など3市町では小規模スペースを利用しておひなさまに関する絵手紙や飾りなどを楽しめる催しが開かれ、華やかな展示が訪れた家族連れらに春を告げている。
同市引田の讃州井筒屋敷では、3日まで絵手紙展を開催。今年は恒例の絵手紙の体験コーナーは感染拡大を防ぐため実施しないが、県内外の小学生から90代までが制作した作品が会場を彩っている。
作品はおひなさまと春の花がテーマで、総点数は約350点。同屋敷の母屋では22日まで、江戸期から昭和期までのひな飾りを集めた企画展も開いている。
宇多津町のギャラリーカフェスペースMでは、江戸時代初期から明治時代にかけてのひな飾り約20点を8日まで展示する。
主に県内の愛好家が収集したものを紹介。江戸時代初期の立ちびなは、多くが紙で作られていることから「紙びな」とも呼ばれ、ひな人形の最も古い形を残しているという。
江戸時代後期から明治時代のお内裏さまとおひなさまを集めた「古今びな」や、京阪を中心に飾られていた「御殿飾」もあり、時代や地域による特徴を楽しむことができる。