by Dick Thomas Johnson

Electronic Arts開発の国際サッカー連盟(FIFA)公認サッカーゲーム「FIFA 20」のプロプレイヤー同士の試合で、サーバー接続エラーで試合の続行が不可能となったため、勝敗をじゃんけんで決定するという事態が起きました。

EA makes pro FIFA players settle match with rock, paper, scissors - VG247

https://www.vg247.com/2020/03/01/ea-pro-fifa-players-rock-paper-scissors/

FIFA pro is “done” after server issues force Rock, Paper, Scissors decision | Ars Technica

https://arstechnica.com/gaming/2020/03/after-server-error-fifa-pros-settle-match-with-rock-paper-scissors/

問題となった試合はElectronic Artsがスポンサーを務めるFIFA 20の公式世界大会「FUT Champions Cup」の予選で、戦ったのはFIFAのプロプレイヤーであるBrandsha56ことショーン・ガレア氏と、同じくFIFAのプロプレイヤーであるHasoo19ことハサン・エカー氏。しかし、FIFAのサーバーに障害が発生したためにガレア氏とエカー氏はマッチングすることができず、試合を始められなくなってしまいました。

しかし、「サーバーが復旧するまで試合を延期する」ことは提案されず、ガレア氏とエカー氏は「じゃんけんで勝敗を決する」という取り決めに同意し、勝利したエカー氏が試合の勝者になったとのこと。じゃんけんで予選落ちという結果に対して、ガレア氏は「信じられない!」と悔しさと怒りをあらわにしたツイートを投稿しています。



一方で、エカー氏は「じゃんけんで勝てたので次のラウンドに進めました」とツイート。ただし、エカー氏は次のラウンドで敗退してしまったそうです。



FIFAは今回の事例を「本当に珍しい状況だ」としながら、じゃんけんによって勝敗を決した理由として「接続の問題が競争優位性として利用されるのを防ぐためです」と説明しました。



IT系メディアのArs Technicaによれば、FIFA 20の(PDFファイル)予選トーナメントルールでは、「試合開始から20分以降に競技者がサーバーに接続できなくなった場合、トーナメントは両方の競技者にロスタイムを割り当てて、何が起こったかを記録する」と書かれているとのことで、今回の運営スタッフの判断が正当なものかどうかは疑問が残るところ。

また、Electronic Artsのサーバーは不安定で、これまでにもオンラインマッチが接続不良で延長したことが何度もあったとのこと。FIFAのオンラインマッチを行う上で支障が出ているとして、FIFAのプロプレイヤーからも苦情があがっていました。また、オンライン上にはチート行為をするプレイヤーも多く存在しており、プロプレイヤーのTekkzことドノバン・ハント氏も「FIFA 20は全くやりがいがない。誰でも勝てる、悪い奴でも勝てる」とコメントしています。



なお、じゃんけんの試合展開は「パーであいこ」が3回続いた後、グーを出したガレア氏が、続けてパーを出していたエカー氏に敗北したという流れだったそうです。