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【高校野球】3世代同一校で甲子園出場目指す!祖父も父もさらなる成長期待 県岐阜商の1年松野匠馬「勝利に貢献したい」2020年3月2日 23時57分
第92回センバツ高校野球大会(19日開幕・甲子園)で、OBの祖父、父に続く3世代での甲子園出場を目指す選手が、県岐阜商にいる。松野匠馬(1年)は、最速142キロを誇る控え投手。入学直後の昨春からベンチ入りし、センバツでもメンバー入りの可能性が高い。 屈指の伝統校らしい家族の系譜だ。祖父、父に続く甲子園出場は過去にもあり、智弁和歌山・高嶋名誉監督の孫・奨哉内野手も、今大会に3代で出場する予定。だが、同一校となると、2001年春の東邦(愛知)・高木裕之さん(祖父・良雄さん、父・良之さん)などの例はあるが、極めて珍しいケースと言える。 「運良く3代で出られたらうれしいこと」と松野。背番号10で臨んだ昨秋の東海大会決勝・中京大中京(愛知)戦では、リリーフで4イニング2安打1失点と好投。最速140キロ超えがそろう投手陣で、存在感を示している。 祖父の勝治さん(76)は、1961年夏に4強進出した際の外野手。卒業後は社会人の王子製紙春日井(現王子)でプレーし、主将も務めた。父の文治さん(45)は出番こそなかったが、3戦連続サヨナラ試合の激闘を演じた92年夏の控え捕手。現在は硬式の愛知名港ボーイズで指導し、2014、15年は中日ジュニアでコーチなどを務めた野球一家だ。 松野は祖父と父が指導するチームで野球を始め、中学時代は父がいる愛知名港ボーイズに所属。「少年野球の監督が家に2人いる状態」(文治さん)で野球に打ち込んだ。県岐阜商に進学したのは「鍛治舎監督の指導を受けたかったのが第一」というが、幼少期から同校の試合を甲子園で観戦。「身近な学校だった」という祖父と父の母校を、自らの意思で選んだ。 先輩でもある2人の視線は厳しくも温かい。毎週末のように、グラウンドを訪れる勝治さんは「野手に信頼される投手になってほしい」と孫にエールを送る。文治さんは「実力で注目されるくらいになってほしい」と注文。オフの日にキャッチボールをすることもあり、「僕が捕れるようではダメ。もっと、ガツガツしてほしい」とさらなる成長に期待している。 「今は状態が良くないけど、甲子園までに修正して、勝利に貢献したい」と松野。家族に見守られながら、戦後初の甲子園制覇を目指すチームの一翼を担う。 PR情報
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