野田秀樹氏「劇場閉鎖は演劇の死」意見書に演劇界から賛同の声

[ 2020年3月2日 18:04 ]

野田秀樹氏
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 政府による新型肺炎の感染拡大防止のためのイベント自粛要請を受け、劇作家で演出家の野田秀樹氏(64)が1日に「一演劇人として劇場公演の継続を望む」と発表した意見書について、演劇界からは支持する声が広がった。

 意見書は公式サイトに掲載。「感染症の専門家と協議して考えられる対策を十全に施し、観客の理解を得ることを前提とした上で、予定される公演は実施されるべき」とした上で「劇場閉鎖の悪(あ)しき前例をつくってはなりません」と主張し、劇場の閉鎖は「“演劇の死”を意味しかねません」と訴えた。

 野田氏の意見書に、劇作家の平田オリザ氏(57)ケラリーノ・サンドロヴィッチ氏(57)谷賢一氏(37)らが「連帯」を表明。

 俳優の八嶋智人(49)はツイッターで「僕らはね、やりたいのです、やるために、たくさんの準備をするのです、今だから、来ることが困難な人は来ない方が良いし、でも来たい人は来たら良いという状況を創っておかないと、劇場は開けとかないといけないと、やっぱり思うのです。そして演劇を観る事で免疫力は上がるという事実も含めてね」と記した。

 俳優の小手伸也(46)はツイッターで、野田氏の意見に賛否あることに「もちろん反論も大切です。演劇人たちも事態の深刻さを理解してるし堪えている。それが百万から億単位の借金になるとしても命には替えられない。覚悟の無い舞台なんて無いです。でも“これで潰れる娯楽なら無くていい”は違いませんか?こんな時だからこそエンタメが救える心もあると信じてるんです彼らは」と投稿。

 続けて「難しいですね。本当に難しい。『演劇の死』なんてパワーワードをわざと選んだ野田さんの危機感も、大勢が集まること自体がネックであるという人たちの危機感も分かる。だからこその危機感は自分に向けて、先ずは頻繁な手洗い・うがい、後は自己免疫力を高める努力をしようと僕は思っております」と思いをつづった。

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2020年3月2日のニュース