新型コロナウイルスの感染拡大を受け、福井県内のドラッグストアやホームセンターなどで3月1日、トイレットペーパーやティッシュペーパーが品切れとなる店舗が相次いだ。インターネットやSNS(会員制交流サイト)で紙製品が品薄になるとの情報が流れたことが、消費者を動かしたとみられる。各店舗の担当者は「2日以降、入荷する予定」とし冷静な対応を呼びかけた。
福井市の「Vドラッグ大宮店」では、2月28日に在庫を含めトイレットペーパーがなくなった。同日夕には、陳列棚に「デマにご注意を」などと、まとめ買いを控えるよう呼びかける貼り紙を設置。しかし、29日に入荷した約400点も、夕方までに完売した。
1日午後に来店した男性(73)=福井市=は、空っぽの棚を見てあぜん。「トイレットペーパーが全くないなんて考えられない」と残念がった。店長(28)は「数量は分からないが入荷する予定。安心してほしい」と話した。
スギ薬局福井田原町店(福井市)は28日午後2時ごろ、本部の指示で「購入は2個まで」と制限したが、同6時ごろには品切れとなった。店長(32)は「必要な人が困るので、買いだめなどは控えて」と求めた。
坂井市の「ホームセンタームサシ丸岡店」では、1日朝の開店時にトイレットペーパーなどを求める客約150人が列をつくった。来店した男性(44)=越前町=は「誰がデマを拡散したのか分からないが、本当に必要としている人が買えるようにみんなが冷静になればいいのに」と話していた。