常滑市立陶芸研究所における放射性物質の発見について
平成23年11月23日発表
常滑市立陶芸研究所における放射性物質の発見について
平成23年11月22日(火)午後7時頃、文部科学省研究開発局核不拡散・保障措置室から連絡を受け、過去、陶磁器の釉薬として使用されていた放射性物質である三酸化ウラン及びウラン酸ソーダが、常滑市立陶芸研究所にあることがわかりました。
そこで、環境部の担当者が、本日、午前8時にシンチレーションサーベイメータを持参し、その物質の入った瓶の近傍及び敷地境界で放射線量を測定したところ、瓶からの距離1cmで0.65マイクロシーベルト/時間、距離1mで0.10マイクロシーベルト/時間、敷地境界で0.075マイクロシーベルト/時間の測定値で、周辺環境に影響を与える数値ではありませんでした。
この測定結果について、文部科学省に伝えたところ、同省からは、後日、原子炉等規制法に基づく使用の許可申請が必要であり、適切に保管・管理していく必要があるとの見解がありましたので、本日、その旨を常滑市に伝えるとともに、引き続き、適切な保管・管理をしていただくよう依頼しました。
1 経緯
・常滑市立陶芸研究所改築のため、当該研究所所員が整理を行っていたところ、放射性物質である三酸化ウラン及びウラン酸ソーダの釉薬を発見した。(発見日不明)
・当該放射性物質については、10年前に製陶所から譲り受けたもので、それぞれ、ポリ瓶(高さ約8cm)に入っているが、未使用のものであった。
・11月17日、当該研究所所員が、知り合いから借りた簡易の測定器で放射線量を測定したところ、三酸化ウラン9.6(単位不明)、ウラン酸ソーダ6.15(単位不明)の値を示した。
・そのため、放射性物質が疑われたことから、社団法人日本アイソトープ協会に相談をかけたところ、文部科学省研究開発局核不拡散・保障措置室を紹介されたため、11月22日午後7時頃、文部科学省に連絡した。
・平成23年11月22日(火)午後7時15分頃、文部科学省研究開発局核不拡散・保障措置室から、県防災局経由で環境部に「常滑市立陶芸研究所から、過去、釉薬として使用されていた放射性物質である三酸化ウラン及びウラン酸ソーダを所持しており、自ら放射線量の測定を行ったものの、単位が不明との報告があったことから、念のため、当該研究所が開館する翌日9時までに県で放射線量を測定していただきたい。」旨の依頼があった。
2 現地確認と測定の実施
このことを受け、環境部職員が本日(23日)午前8時に常滑市立陶芸研究所(住所:常滑市奥条7-22)に出向き、容器を確認するとともに、放射線量の測定を行いました。容器は、三酸化ウランとウラン酸ソーダと記載された、高さ8cm程度のポリ瓶2本です。
3 測定結果
測定場所 | マイクロシーベルト/時 |
ポリ瓶から1cm離れた地点 | 0.65 |
ポリ瓶から1m離れた地点 | 0.10 |
敷地境界 | 0.075 |
4 上記の測定結果を受けた対応
本日8時30分頃、上記測定結果を文部科学省に報告するとともに、今後の対応について確認したところ、「ご報告を聞く限り、周辺環境への影響はないと思われるが、引き続き適切な保管・管理を行い、常滑市から詳細な報告と法律に基づく手続き※を行っていただくよう常滑市に伝えてほしい。」とのことでした。(※原子炉等規制法に基づく使用の許可申請)
本日、常滑市に対して、文部科学省の見解を伝え、引き続き適切に保管・管理するよう依頼しました。
問合せ
愛知県環境部環境活動推進課
環境リスク対策グループ
担 当 大村、礒貝
内 線 3023、3025
ダイヤルイン 052-954-6212