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1000年前の雅楽から著作権料? JASRACが見解公表

» 2012年12月14日 19時51分 公開
[ITmedia]
photo JASRACが公表した見解

 雅楽演奏家が日本音楽著作権協会(JASRAC)から著作物使用料の申告を求められたとTwitterに投稿し、JASRACに対しネット上で批判が相次いだ問題で、JASRACは12月14日、「現代雅楽など著作権の存続する楽曲が利用される場合もあり、確認させていただいた」という見解を公表した。確認のやり取りで不快な思いをさせたとして、本人に直接謝罪したという。

 発端になったのは雅楽演奏家の岩佐堅志さんが12日にTwitterに投稿したツイート。JASRACから電話で問い合わせがあり、9月の公演の著作物使用料を申告を求める内容だったという。岩佐さんは「1000年前の音楽には著作権はありませんよ、と教えてあげました」。また「めちゃめちゃ上から目線の担当者は雅楽をがらくと読んでました」。

 ツイートは3万以上がリツイートされ、ネットではJASRACに対する批判が相次いだ。これを受けてJASRACが公表した見解によると、JASRACはJASRAC管理楽曲が利用されているかどうか不明な演奏会などについて、主催者に電話や書面などで連絡し、管理楽曲の利用の有無を確認する場合があるという。雅楽は「平安時代から伝わる古典芸術であり、通常は著作権が存在するような楽曲ではない」が、現代雅楽などが演奏される場合もあるため、主催者である岩佐さんに連絡して確認したという。

 管理楽曲の利用がなければ著作物使用料は支払う必要がない。JASRACは管理楽曲の利用の有無の確認を通常業務として行っており、「これはJASRACが信託を受けた作詞・作曲者など著作権者の権利を守るために行っているものです。なにとぞ皆様方のご理解とご協力をお願いいたします」としている。

 岩佐さんはTwitterで、JASRACから謝罪があったことを明らかにした上で、岩佐さんの「博雅会」は新作雅楽を演奏することがないため、今後JASRACに関連書類を提出する必要がないことを確認したという。

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