山口 昌子(やまぐち しょうこ) 在フランス・ジャーナリスト
産経新聞パリ支局長を1990年から2011年までつとめる。著書に『ドゴールのいるフランス』(河出書房新社)、『フランス人の不思議な頭の中』(KADOKAWA)、『原発大国フランスからの警告』(ワニブックスPLUS新書)、『フランス流テロとの戦い方』(ワニブックスPLUS新書)、『ココ・シャネルの真実』(講談社+α新書)、『パリの福澤諭吉』(中央公論新社)など。ボーン・上田記念国際記者賞、レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受賞。
ヨーロッパに広がる新型コロナウイルスの感染で風俗習慣から政治まで地殻変動が
新型コロナウイルスの感染拡大では、フランスも経済的打撃も避けがたい。フランス経済省によると、当初はその影響はGDP(国内総生産)の0.1ポイントを見込んでいたが、0.3~0.4ポイントに見直す必要があるという。
さらに、フランス各地の薬局の棚から薬品が消え始めている。ペニシリンや抗生物質はもとより、風邪薬のたぐいに至るまで、中国から輸入しているからだ。中国産ペニシリンはフランスでの販売の90%を占める。特に、安いジェネリック薬(特許が切れて自由に生産可能)の品不足状態が目立つ。
今回の新型ウイルス騒動はいつまで続くのか。フランスをはじめ、欧州各国にどんな影響を与えるのか。その範囲は、健康・衛生面にとどまらず、政治、経済、社会、文化と多方面に及びそうだ。(一部敬称略)
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