新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)

令和2年2月27日時点版


問1 診断方法はなんですか?
問2 臨床経過はどのようなものですか?
問3 自治体で行政検査を実施する場合、検査方法などの相談窓口はありますか?
問4 PCR実施ができる場所や費用、結果が出るまでの期間を教えてください。
問5 検査が陽性となった場合の行政の対応はなんですか?
問6 鑑別疾患はなんですか?
問7 体調を崩した方が医療機関を受診した際に、現場の医師や看護師などはどのようなことに注意して診察を行うべきでしょうか?
問8 感染の疑いがある患者を診察する際、医療者はどのような準備や装備が必要ですか?
問9 感染の疑いがある患者の届け出は必要ですか?
問10 疑い患者が疑似症定点でない医療機関を受診した際の対応はなんですか?
問11 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った場合、濃厚接触者に該当しますか?
問12 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った後、就業を控えた方が良いですか?
問13 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った後、PCR検査を行ってもらえますか?
問14 医療機関や検査機関での診療により、感染してしまった場合はどうなりますか?
問15 新型コロナウイルスの簡易検査キットの開発・使用開始はいつごろになりますか?
問16 新型コロナウイルスのワクチンの開発・使用開始はいつごろになりますか?
問17 治療薬や治療法の開発の今後の見通しを教えてください。
問18 新型コロナウイルス感染症の方も含め、感染拡大、とりわけ院内感染の危険性を考慮すると、遠隔診療の体制を検討すべきではないですか?



 

問1 診断方法はなんですか?

診断方法は、核酸増幅法(PCR法など)があります。実際には、昨今の国内外の発生状況を踏まえ、これらの地域に限定されることなく、医師が新型コロナウイルス感染症を疑う場合に、各自治体と相談の上で検査することになります、その際は、疑似症として保健所に届け出後、地方衛生研究所または国立感染症研究所で検査することになります。
まずはお近くの保健所にお問い合わせください。

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問2 臨床経過はどのようなものですか?

本邦においては、国立国際医療研究センターからの症例報告を参考にして下さい。
http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/2019ncov_casereport_200205.pdf

なお、China CDCによると、2月11日までに中国でコロナウイルス感染症と診断された44000人のデータによると、息苦しい(呼吸困難)などの症状や血中の酸素濃度の低下などを認めない軽症例が80%以上と多くを占めており、呼吸困難が生じる重症や呼吸不全に至る重篤例は20%未満に過ぎないと報告されています。
http://weekly.chinacdc.cn/en/article/id/e53946e2-c6c4-41e9-9a9b-fea8db1a8f51?from=timeline&isappinstalled=0

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問3 自治体で行政検査を実施する場合、検査方法などの相談窓口はありますか?

新型コロナウイルス感染を疑う患者の検査方法の技術的な相談は、国立感染症研究所のHP「新型コロナウイルス(2019-nCoV)」に掲載の関連するガイダンスをご参照いただき、国立感染症研究所ウイルス3部にお問い合わせください。また、疫学調査に関する内容は感染症疫学センターにお問い合わせください。
※国立感染症研究所のHP「新型コロナウイルス(2019-nCoV)」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov.html

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問4 PCR実施ができる場所や費用、結果が出るまでの期間を教えてください。

渡航歴や患者との接触歴などから、都道府県が必要と判断した場合に検査が行われます。このような場合は、検査自体の費用は不要です。結果が判明するまでの期間は状況によりますが、1日から数日かかります。
※陰性の結果の場合、8万円の費用がかかるといった誤った情報が、SNS(ソーシャル・ネット・ワーキングサービス)上などで流れているのでご注意ください。

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問5 検査が陽性となった場合の行政の対応はなんですか。

保健所で、都道府県や国とも連携しながら、必要に応じて積極的疫学調査を実施します。詳しくは、以下に掲載している情報をご参照ください。
厚生労働省HP:「新型コロナウイルス感染症について」の「1 自治体・医療機関向けの情報」
国立感染症研究所のHP「新型コロナウイルス(2019-nCoV)」に掲載の関連するガイダンス

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問6 鑑別疾患はなんですか?

肺炎を認める際には、市中肺炎の他、インフルエンザウイルスによる肺炎が鑑別に挙げられます。そのほか、渡航歴などにより、MERSなども追加して鑑別に挙げられます。

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問7 体調を崩した方が医療機関を受診した際に、現場の医師や看護師などはどのようなことに注意して診察を行うべきでしょうか?

新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者が受診した際には、この患者が新型コロナウイルス感染症の疑似症に当たらないか注意して診察することが重要です。都道府県・関係団体などを通じ周知している疑似症の基準に沿った診察をお願いします。

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問8 感染の疑いがある患者を診察する際、医療者はどのような準備や装備が必要ですか?

手洗いなどの衛生対策を心がけてください。手などの皮膚の消毒を行う場合には、消毒用アルコール(70%)を、物の表面の消毒には次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)が有効であることが分かっています。検体を扱う際にも、患者の取り扱い時と同様の感染対策をお願いします。
詳しくは国立感染症研究所のHP「新型コロナウイルス(2019-nCoV)」に掲載の関連するガイダンスをご参照ください。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov.html

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問9 感染の疑いがある患者の届け出は必要ですか?

湖北省または浙江省からの帰国者など、集中治療その他これに準ずるものが必要な場合や臨床症状から肺炎と診断され、かつ、直ちに特定の感染症と診断ができない場合は、直ちに疑似症として届け出る必要があります。

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問10 疑い患者が疑似症定点でない施設を受診した際の対応は何ですか。

保健所に連絡のうえ、検査の実施などについて相談してください。

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問11 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った場合、濃厚接触者に該当しますか?

医療機関や検査機関で診療を行う際に、適切に感染防護具を着用している場合は、濃厚接触者に該当しません。なお、感染防護具が破れていたなどの「適切ではない」と考えられる行動を行った場合は、個別に判断を行います。医療機関や検査機関を通じて保健所へご相談ください。

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問12 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った後、就業を控えた方が良いですか?

適切に感染防護具を着用して診療した場合は濃厚接触者に該当しないので、就業を控える必要はありません。

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問13 医療機関や検査機関で新型コロナウイルス感染症患者に診療を行った後、PCR検査を行ってもらえますか?

適切に感染防護具を着用して診療した場合には、感染する可能性が低いと考えられるため、一律のPCR検査は行いません。原則として無症状の方へPCR検査は実施していませんが、諸事情により実施を希望される方は、個別に保健所に相談してください。 診療後に発熱や呼吸器症状などが出現した場合は、管轄の保健所に相談してください。

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問14 医療機関や検査機関での診療により、感染してしまった場合はどうなりますか?

新型コロナウイルス感染症患者を診療後に発熱などがあり、PCR検査で陽性だった場合、感染症法の規定に基づいて入院費などが公費で支払われます。

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問15 新型コロナウイルスの簡易検査キットの開発・使用開始はいつごろになりますか?

一般に、迅速検査キットを開発し、使用可能となるまで、さまざまな工程がありますが、できるだけ早く開発できるよう支援に努めています。

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問16 新型コロナウイルスのワクチンの開発・使用開発はいつごろになりますか?

ワクチンの開発は、ワクチンの有効性・安全性の確認や、一定の品質を担保しつつ、大量生産が可能かどうかの確認などを行う必要があります。一般に、ワクチンを開発し、使用可能となるまで、さまざまな工程がありますが、できるだけ早く開発できるよう支援に努めています。

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問17 治療薬や治療法の開発の今後の見通しを教えてください。

2月13日にとりまとめられた「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策」に基づき、厚生労働省では治療薬や治療法も含めた治療体制の充実に取り組んでいきます。

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問18 新型コロナウイルス感染症の方も含め、感染拡大、とりわけ院内感染の危険性を考慮すると、遠隔診療の体制を検討すべきではないですか?

オンライン診療については、行うことができる診療が「問診」と「視診」に限定され、重症患者を見落とす可能性があり、直ちに治療をすることが困難であることから、感染症患者を含め、急病患者や急変患者については、原則として直接の対面での診療を行うこととしています。

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