「いまいち納得のいく文章が書けない」
「もっと良い文章を書けるようになりたい・・」
いまは、ブログやSNS、メディアなどで世の中に対して自分の意見や考えを簡単に発信できる時代です。
その結果、アナログ・デジタル問わず、普段から長文や短文含め、文章を書くことが多くなってきています。
だれしもが文章で意見を言えるようになったからこそ、読まれる文章・バズる(SNSなどで拡散される)文章と、そうではない文章の違いも顕著になっています。
この記事を読んでいるということは、「人に読まれる文章を書きたい」と少しでも思っているのではないでしょうか?
いままで自分で書いた文章やSNSへの投稿にいまいち納得がいかなかっり、反応が良くないという人は、もしかしたら一定の文章力をつけるための方法論やポイントを知らないだけかもしれません。
見ただけで読みたくなる文章と、読まずにスルーしてしまう文章には、いったいどんな差があるのでしょうか。
文章力をあげるためには、いくつかの方法論とポイントがあります。
今回紹介する方法やポイントを抑えることで、あなたの文章力は見違えるほどアップし、今までよりも確実に読まれる文章を書くことができるでしょう。
なぜなら、ここで紹介する方法の数々は、文章を書くことを仕事にし、文章で成果をあげてきたプロの方々の知恵と知識の結集だからです。
どれも、明確な根拠に基づいており、どんなジャンルの文章にも応用できる、基本的な考え方ばかり。
ブログや本、メディアの執筆だけでなく、Twitterなどの短文にも使えるので、ソーシャルで影響力をアップさせたい人にもオススメです。
ぜひ、良い考え方やポイントを盗んで、すぐに実践してみましょう。
この記事の内容
そもそも、文章力とは
そもそも、文章力とはなんなのかを考えてみましょう。
結論からいうと、「だれが読んでもわかりやすく、読みやすい文章を書く力」のことをいいます。
ただし、文章力の定義は「その文章が誰に対して書かれたものなのか」や「文章を書いている場所(ブログやSNSなど)」によって違います。
例えば、オピニオン記事(特定の事象に対して個人の意見を述べている記事)であれば「なぜ、そう思ったのかが根拠と共に具体的に述べられている」ことや「読ませるための工夫がされている」ことが大事です。
また、主観を省きあくまで客観的に書く必要のあるメディアやニュースでは「客観的データや知識に裏打ちされた文章を書いている」「シンプルかつ的確に事実や事象を伝えている」ことが重要です。
そして、一番身近であろうSNSでは、「限られた文字数のなかでいかに魅力的な文章を書けるか」という文章力が求められます。
このように、文章力の定義はさまざまですが、共通して求められていることは「誰が読んでもわかりやすく、読みやすい文章を書く力」になるのです。
「誰が読んでもわかりやすい」というのは、実はシンプルですがとてもむずかしいこと。
しかし、しっかりと方法やポイントを学べば、だれでもわかりやすくて魅力的な文章を書くことができるようになります。
それでは、さっそく紹介していきます!
読みやすい文章を書くための文章力
「読みやすい文章」とは何か?
それは、文頭から文末まで、振り返ることなく流れるように読める文章のこと。
この記事では、読みやすい文章を書く為に必要な方法を、RyoAnna氏がピックアップして説明しています。
例えば、ネガティブな表現を避けるための「肯定表現」(優柔不断な人は、慎重な人と言い換えるなど)、同じ単語を繰り返すと単調な文章になるので「同意語」を工夫して使うなど、具体的な方法論について触れています。
またここで紹介されている、結論から先に述べる技法「プレップ法」は、プレゼンなどでも利用される、人に何かを伝える場面で役立つフレームワークの1つです。
プレップ法
1.POINT(導入結論):○○に関しての結論は○○
2.REASON(理由):なぜならば○○だから
3.EXAMPLE(具体例):具体的には○○
4.POINT(最終結論):よって○○の結論は○○となる
わかりやすい文章の10大原則
普段の自分の「書きグセ」を把握するための、10項目が紹介されています。
Web上の文章だけでなく、ビジネス文書やメール、はたまたソーシャルメディアなどで投稿する際にも気をつけておけるべき原則。この10原則に当てはめて考えると、自分のクセが見えてきます。
上記での紹介した記事と、内容が重なる部分もありますが、綺麗に整理されてわかりやすいです。
わかりやすい文章の10大原則
・一文を短く
・結論を最初に
・主語と述語を近づける
・あいまい表現をしない
・受け身表現をしない
・句読点をわかりやすい位置に
・接続詞を少なく
・ひらがなを多く
・カタカナを効果的に
・クドい文末にしない
文章テンプレート
文章力は、実際に書くことでしか向上しません。しかし、書くことに慣れない人がいきなり文章を書けと言われても、どこから手をつけていいかわからないのが現実。
そんな人に向けて、読書猿さんは、テンプレート・ライティングという方法を勧めます。
イシハラ式ラクラク作文シート
このテンプレートに言葉を埋めるだけで、文章の骨子ができあがります。文章を初めて書く方は、まずはこのシートに照らし合わせて書いてみることをオススメします。
→ 文章の型稽古→穴埋めすれば誰でも書ける魔法の文章テンプレート
正確な文章の書き方
どうせ書くなら、正確な文章を綴りたい。
文章を書く人であれば誰もが思うところ。ただ、初めから流暢な文章ばかりを求めてしまいがちですが、背伸びせずに、基礎から学んでいくことの大切さを筆者は語っています。
その基本となる形式、「いつ、どこで、だれが、なにをした」といった小学校で習うような基礎。要するに、主語、目的語、述語を明確にすることで、正確な文章に近づきます。
また、表現の仕方にもふれており、例えば「父の写真」という表現は「父を写した写真」のことなのか「父が持っている他の人を写した写真」それとも「父が撮影した写真」なのか、この表現だけでは読者によって受け取り方が変わり、曖昧さが残ってしまいます。
正しい文章を書く為には、曖昧な文章をなるべく避け、適切な表現を探すように心がけることが大切です。
シンプルな文章の書き方
上記の記事のように「正確な情報」を伝えるというよりは、ブログをいかにして読ませるかという手法について語られています。
自分のブログがちゃんと読まれない理由を、「直帰率」を基準に調査し、解決策を試しています。
筆者は、文章が読まれない理由に2つの項目を挙げます。
1つ目は「興味のないテーマ」だったということ、2つ目は「文章をパッとみたとき、読みたくないと思った」という2つの理由。その2つの原因をつぶすための方法論が、5つの具体例とともに記述されています。
頭がいい人の文章の書き方
「頭がいい人の文章の書き方」という本を、筆者なりに解釈し直して簡潔にまとめています。
自分本位で文章を書くのではなく、相手本意になって文章を書くこと。記事の中では、「NGな文章」と「頭のいい文章」という2つの対比もうけて、具体例を挟みながら説明しています。
→ 読みやすい文章にする効果的なひと工夫|書籍「頭がいい人の文章の書き方」
読み手にに伝わりやすい小説
読ませるコンテンツの代表といっても過言ではない「小説」というジャンル。
では、読み手に伝わりやすい小説を書くには、何を心がけるべきなのか?
アメリカの小説家でエッセイストのカート・ヴォネガット(Kurt Vonnegut)氏が、8つのポイントを掲げています。
1.時間の無駄を感じさせないように、時間を使う。
2.登場人物のうち一人は、読者が応援したくなるような人物を入れておく。
3.登場人物には、たとえ水一杯でも、何かを求めさせる。
4.各センテンスは、登場人物を明かす、もしくは、アクションを前進させるの、いずれかにする。
5.可能な限り、最初と最後を近づける。
6.サディストになる。どんなにかわいらしく、無垢な登場人物であっても、何か恐ろしい出来事を起こすこと。
7.ただ一人に向けて書く。広く世界に向けてたら最後、ストーリーは「肺炎」になってしまう。
8.読者にできるだけ情報を与える。このストーリーの中で、何がどこで起こり、その理由は何なのか? 読者が完全に理解できるようにして、読者自身でストーリーを完結できるようにする。
小説を書く際の参考になるのはもちろん、書く行為であれば何にでも通ずものがありますね。
→ 有名小説家が伝授する、ショートストーリーを書くための8つの法則
文章力アップにおすすめの本
うえで紹介した記事はどれもおすすめですが、体系的に学ぶならやはり本がオススメです。
文章力をあげるために必要なことが学べる本を紹介します。
下記の本を全部読めば、間違いなく文章力があがることでしょう。
新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング (できるビジネス)
レポート、ブログ、SNSなどあらゆる文章に使える文章テクニックが書かれているこちらの本では、初心者の方でも分かりやすく文章を書くコツに関して解説されています。
筆者も一度読んだことがありますが、普段からWeb文書を書かれている方には一押しのほんと行っても過言ではない内容となっていますね。
また、Kindle版で買うと大変お買い得なので今よりも文章力をアップさせたい方は、是非ともご一読くださいませ。
→新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング (できるビジネス)
20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)
話すことは得意なのに書くことが苦手な方におすすめしたいこちらの本は、話し言葉から書き言葉にするためにはどうした良いのかに関して、詳しく解説されている一冊です。
本書では文章をスムーズに書くための構成の作り方や、論理的な文章の書き方に関しても分かりやすく解説されています。
特に20代の方で文章力が足りないと感じている方にはおすすめの本ですね。また、Amazonの書籍ジャンルでベストセラーとなっている一冊でもあります。
あなたの文章が劇的に変わる5つの方法 (三笠書房 電子書籍)
こちらは相手に伝わりやすい文章を書くために必要なテクニックが、5つに分けて分かりやすく書かれている一冊です。
自分の文章力に自信がない方でもポイントをしっかりと抑えて取り組めば、読みやすい文章がかけるようになります。
本書では文章を書く際に大事なポイントに絞って、丁寧に解説されているので初心者の方でもかなり理解しやすい内容になっています。
→あなたの文章が劇的に変わる5つの方法 (三笠書房 電子書籍)
沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教本〉
Webの文章を書く際にもっとも大事なことが書かれている一冊、といっても過言ではないこちらの本は筆者もおすすめする本の一つです。
内容は8割がイラスト(漫画)になっており、大変分かりやすくなっています。
普段からWebの文章を書くことが多い現代人にとって、とても重要なSEOのためのライティングの教科書となっています。
また、こちらもKindle版で読めるようになっているので、是非とも興味がある方は一度読んでみてくださいね。
→沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教本〉
キャッチコピー力の基本 ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック
文章を書く上で欠かせないのが”キャッチコピー力”です。
キャッチコピーとは、人の注意を引くための宣伝文句のようなもので、文章を書く上ではこれがもっとも大事な要素になります。
そのキャッチコピーの基礎的なことを学べるのがこちらの本となっており、キャッチコピーの考え方に関して実用的なテクニックが77つ学べる内容となっています。
→キャッチコピー力の基本 ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック
文章の書き方をプロから学ぶ
独学で文章力を身につけるためには、とにかく書き続けることが大切ですが、ただ闇雲に書き続けても成長はしません。
大切なのは、最低限のポイントを意識しながら書くこと。
しかし、自分で書いていると、それが本当に良い文章なのかの判断に困りますよね。
そこでおすすめなのは、プロから学び、フィードバックを受けることです。
といっても、通信講座などを受けるには、それなりの金額を払う必要がありますし、モチベーションが続くかどうかという不安もあります。
おすすめは「ストアカ」というサービスで、文章・ライティングの講座や教室を探す方法です。
全国各地の先生や専門家から手軽に学ぶことができることで最近人気です。
単発でも受けることができるので、まずは近くで開催されている講座を探してみてはいかがでしょうか?
» ストアカの文章・ライティング教室・講座を見てみる
毎日気軽に取り組める!文章力トレーニング方法
ここでは毎日気軽に取り組める文章力アップのためのトレーニング方法に関して、詳しく解説して行きます。
大きく分けて文章力を上げるためのトレーニングとしては、以下のような方法があります。
- 毎日出来るだけ本を読む
- 毎日出来るだけ文章を書く
- 毎日人と話して構成力を身に付ける
- 分からない言葉は調べて表現力の幅を広げる
- 文章を書き出す前に構成を考える
- 文章を書いた後に自身でサッと読み返す
- 第三者に自分の文章を添削してもらう
それぞれ文章力を上げるにはとても効果的な方法なので、是非とも実践してみてくださいね。以下から各方法別に分かりやすく解説して行きます。
①毎日出来るだけ本を読む
文章力を上げるトレーニング方法で、もっとも効果的なのが「本を読む」です。
本を読むことで自然と文章の書き方や使える語彙力が増えていき、無意識に文章力も上がっていきます。
実際に普段から浴びるように毎日本を読んでいる方と、全く本を読まない方では文章力にとても差があり、本を普段から読んでいる方の方が語彙力も豊富で知識も多いですよね。
よく「有名な経営者の多くは、よく本を読む」と言われることが多いですが、そういった方々の多くもビジネス書を出版したり、自伝を出したりするくらい文章力が高いです。
本を読むことはコスパの良い自己投資にもなるので、是非とも文章力を上げたい方は積極的に普段から毎日本を読むように心がけてみてくださいね。
また、この時に読む本はビジネス書でも小説でもなんでも構いません。とにかく、文章が書いてあって自分が好きな本であればOKです。
②毎日出来るだけ文章を書く
本や日常会話などでインプットしたことは実際に文章に書いてアウトプットすることで、文章力が高まります。
「毎日文章を書く」と聞くと、とても大変なことではないかと捉える方もいるかも知れませんが、書く際にはTwitterやFacebookまたnoteなどのSNSでも構いません。
SNSが苦手な方は、スマホアプリのメモ帳などを活用して書いてみてください。時間がない方は通勤や通学などの移動中でも良いでしょう。
最低でも1000文字程度毎日書くようにすれば、文章を書くこと自体に慣れてくると思います。また、書いた後はしっかりと自身で読み返しながら間違った言葉の使い方をしていないか、文章の内容が前後で矛盾してないかなどの確認もやってみてくださいね。
③毎日人と話して構成力を身に付ける
人と話すことで、文章を書く際に必要になる”構成力”を鍛えることができます。
人間は口に出して話す前に、しっかりと頭の中で考えをまとめてから口にしているので、無意識に相手に伝わりやすい言葉や語彙を選んで話しています。
そういった中で、文章に必要な構成力を無意識に養っているといっても過言ではありません。
また、話すことで文章を書く際にも大事になってくる、”リズム感”を身につけることもで来ます。
④分からない言葉は調べて表現力の幅を広げる
本を読んでいる時やスマホで調べ物をしている時に、分からない言葉が多々あると思います。
そういった時は、自分でその言葉の意味について調べる癖をつけておくことが、文章力アップのためにも大切なことです。
知っている単語が多くなると語彙力も養われて、文章を書く際の表現力の幅が広がり、より読者のために分かりやすい文章を書くことができます。
ですので、分からない言葉が出てきた際には、調べる癖を普段からつけるようにしておきましょう。
⑤文章を書き出す前に構成を考える
文章を書くことに慣れていない初心者の方にありがちな、いきなり文章を書き始める行為。
いきなり文章を書き始めてしまうと、話の内容が途中で脱線したり結果的に何を伝えたいのか読者に伝わりにくい文書になってしまいます。
そうならないで良いように、まずは文章のための”構成”から考える癖をつけましょう。
例えば、あなたが「おすすめダイエット方法」に関して書くのであれば、いきなり文章から書きださずにまずは構成から考えてみましょう。
書き出し
見出し1:おすすめのダイエット方法5選
見出し2:〇〇ダイエット
見出し3:〇〇ダイエット
見出し4:〇〇ダイエット …
このように構成から常に最初に書き出す癖をつける事で、より文章自体が書きやすくなる上に、何を一番読者に伝えたいのか分かりやすくなります。
⑥文章を書いた後に自身でサッと読み返す
文章を書いた後は、自分でサッと読み返す癖をつけるようにしましょう。
一番良いのはみじかな友達や家族に一度読んでもらう事ですが、毎回そういう訳にも行かないので再確認の意味を込めて一度サッと自分で読み返してみてください。
その時に誤字がないか、言葉の使い方が間違ってないか、文章の流れは適切かなど文章に少しでも違和感を感じたら編集するようにしてみましょう。
そうする事で、より読者に読まれやすい文章に仕上がっていきます。
⑦第三者に自分の文章を添削してもらう
自分よりも文章力が高い人に添削してもらうことも、文章力アップに繋がります。
この時に友達や家族よりも第三者に添削してもらう事で、よりあなたの文章に対してリアルな意見をもらいやすくなるのでおすすめです。
最近は添削するためのサービスなどもあるので、それらを活用して一度ご自身の文章をみてもらうのもアリですね。
まとめ:文章力をあげるためには書き続けることが大切
いかがでしたか?
文章の読みやすさとは何か?という概念的な話から、具体的な方法論まで一通り学べたかと思います。
これから文章を発信しようと思う人だけでなく、日頃から文章を書く仕事に携わっている人にとっても、読んでいて役立つ記事ばかりでした。
記事を読んで満足しただけでは意味がありません。
できれば、100文字程度のツイートでもいいので、学んだことを意識しながらすぐにでも実践してみてください。
しっかりと読んで理解したあとなら、この記事を読む前の文章よりもレベルアップしていることでしょう。
目的にあわせた、自分流の文章の書き方を見つける際に、参考にしてみてはいかがでしょうか。