康京和(カン・ギョンファ)外交部長官
これを念頭に置いたかのように、康長官はジュネーブ外交を新型肺炎に関連した活動から始めた。23日、世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長と会談した。外交部はテドロス事務局長が韓国政府の「総力対応」を評価し「韓国が優秀な対応体系を備えて新型肺炎事態もよく克服するだろう」と述べたと紹介した。
だが、感染者が800人を超えたにもかかわらず、依然として中国滞留客の入国禁止などには一線を画すなど政府の対応が甘いという国内的な批判が絶えない状況ではテドロス事務局長の「称賛」を受けたと自慢することではない。テドロス事務局長が中国寄りの態度で絶えず論議を呼んだことを考えるとなおさらだ。
国家的災難状況でも外交は正常に行われるべきだが、問題は優先順位と事案の軽重に対する政府の判断だ。康長官の出張について外交部は「軍縮会議で韓半島(朝鮮半島)の非核化に向かった政府の努力などを説明するだろう」とし、北核外交に重きを置いた。ドイツでの日程も軍縮・核非拡散禁止条約に関連した外相会議だ。
キム・ホンギュン元外交部韓半島平和交渉本部長は「今はわが国民に被害を与えている国の外交長官と接触して撤回を説得し、在外公館を指揮して韓国国民が不利な待遇を受けないように阻止するのが急務」として「早い措置のために必要なら政府の他の部署でも乗り出せるように調整することもあり得るだろう」と強調した。25~26日に予定された韓独および韓英外相会談でもこれを議題にして韓国国民に対する入国制限がないように先制的な対応に出る必要があるということだ。
人権理事会の出席も重要な多国間外交の日程だ。だが、その間北朝鮮人権に対する態度をみると、政府が人類普遍的な価値として人権問題を重視してきたのか疑問という指摘もある。トマス・オヘア・キンタナ国連北朝鮮人権状況特別報告者はメディアインタビューを通じて韓国が北朝鮮の船員2人を北朝鮮に送還したのは国際法に反するとして調査を促したこともある。韓国外国語大学のユン・ドクミン客員教授は「直ちに同じ民族の人権は重視できないのに他の人権に対して声をあげる時、国際社会でどのように受け入れられるか考えてみる必要がある」と話した。
康長官が出張によって批判を浴びたのも今回が初めてではない。日本の経済報復が本格化した昨年7月、康長官は一週間アフリカ出張に行って野党などから批判を浴びた。
国内にいても海外にいてもそれほど変わらないという主張もあるだろう。実際、本来重要なことは水面下で進められるのが真の外交という意味ではそのように扱われたりする。ただし、本当にそうであれば国民に結果を見せなければならない。
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