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特集記事

信作&百合子おめでとう企画PART1 大野信作役 林遣都さん・大野百合子役 福田麻由子さんインタビュー

2020年2月 4日(火)

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百合子が持つ愛らしさや人を思う気持ちを持っている方です(林)
ふだんは口かずの少ない方ですが、本番の爆発力がすごい!(福田)

信作&百合子おめでとう企画PART1 大野信作役林遣都さん・大野百合子役福田麻由子さんインタビュー -まずはお互いの印象を教えてください。

林さん「とても楽しんで百合子を演じてらっしゃる印象があります。百合子が持つ愛らしさや人を思う気持ちを福田さんご本人も持たれていると思います。役についてとても一生懸命に演出の方と話をしながら、熱心に百合子を作り上げていらっしゃるので、僕も百合子と二人のシーンは大事に大事に、緊張感を持って演じています」

福田さん「林さんは口かずの少ない方なので、ご本人がどういう方なのかいまだに分からない部分もあるのですが、少しずつ距離を縮められたらいいなと思っています。信作としては本番の爆発力がすごいので、付いていくのに精いっぱいです。役者として、林さんの相手役が務まるのか心配な部分もあるのですが、これから二人で夫婦として年月を積み上げた関係性を作っていくのが楽しみです」


台本に描かれていない部分を補う作業が楽しいです(林)
兄妹のような二人が恋愛関係になることへの戸惑いがありました(福田)

信作&百合子おめでとう企画PART1 大野信作役 林遣都さん・大野百合子役 福田麻由子さんインタビュー -信作と百合子の恋はいつから始まったと思われますか?

林さん「それがあまり描かれていなくて、僕自身、台本を読んで、急展開だなと思ったのですが、水橋さんの脚本はそれがおもしろいんですよね。演じる側としては、描かれていない部分をどう補っていくのかという作業がおもしろいです。喜美子(戸田恵梨香)の人生はずっと描かれていますが、僕たちは時代が変わって年を重ねて久しぶりに登場するということがたまにあります。百合子と二人のシーンが始まった頃、たまたま水橋さんがスタジオにいらしていたので、いつもはそういうことは聞かないのですが、『どうして百合子と?』と何気なくお聞きしたら、水橋さんは『いつも通りにやってください(笑)』とおっしゃったんです。今までも信作に関しては、水橋さんから任せられている部分があるなと勝手に思っていたんです。というのも、台本のト書きにあまり細かいことが書かれていないんですよ。喜美子が大阪から帰って来た時の信作のひょう変も急展開だったのですが、それについて、何があったかとか、どんな風にひょう変しているか、ということはあまり詳しく書かれていなかったんです。『このォ~』というセリフが何回も出てきますが、『このォ~』(振りがある)というト書きだけなんです(笑)。あとは演じる側にお任せというあの台本を読んだ時、僕はワクワクしました。演じる人によって全く違うものになるという部分で、これはもうやりがいしかないと思ったからです。あのシーン以降、水橋さんの脚本がもっと楽しみになりました。そういった経緯があったので、百合子との関係性についても、『いつも通りやってください』という水橋さんのことばを受けて、福田さんと相談しながら、作り上げました」

福田さん「第14週の信兄とのシーンをまとめてリハーサルをした時、どうやっていいのか分からなくなったんです。そこでメイク部屋で林さんに思い切って声をかけて『気持ちの上で信兄と恋愛関係になることができないんです』と正直に言いました(笑)。そしたら、林さんが『そこ、座り』みたいな感じで、恋人の形も色々あるし、ご自身は信作としてこういう思いでやっているということをいろいろ話してくださったんです。百合子については何も言わずご自分の思いだけを語ってくださったのですが、そのおかげで百合子として戸惑っている気持ちは否定しなくていいんだ、と思うことができました。八郎さん(松下洸平)と喜美子姉ちゃんのような、いわゆる恋愛という形でなくても、お互いに昔から知っている兄妹のような関係性の中で、戸惑いながらもゆっくり進んでいけばいいんだなと思いました。林さんは私のためにご自分の思いを語ってくださったと思うのですが、役者さんとしてすごい方だなと改めて思いました」
信作&百合子おめでとう企画PART1 大野信作役林遣都さん・大野百合子役福田麻由子さんインタビュー 林さん「そんなこともありましたね。あまり何を言ったのかは覚えていないのですが(笑)。確か、常治さん(北村一輝)が亡くなる撮影をした日じゃなかったでしょうか。百合子が涙をこらえきれずに居間を出て、信作が追いかけて受け止めにいくというシーンがありましたが、福田さんが僕のところに話しに来てくださる前に、演出の方とどんな二人にするのか話し合ったんです。見ている方はあのシーンで『あれ、この二人はこれから密な関係になるのでは?』と感じると思うのですが、僕たち演じる側はあまりそこを意識しないようにしようということになりました。常治さんが亡くなって百合子がどういう気持ちになるのかを何よりも大切に、信作は特に深い理由があった訳ではなく、ずっと見てきた妹のような存在の百合子が泣いているから勝手に体が動いただけなんだ、と。二人にとってひとつのきっかけにはなっていますが、それが恋愛につながるということを、あの時点では本人同士はまだ分かってないのではないか、そういう思いを福田さんにも話したような気がします(笑)」


別で撮るはずの電話のシーンに来て下さった福田さんに感謝です(林)
プロポーズのシーン以降、二人の空気感が変わったように思います(福田)

-2人のシーンで印象的なシーンを教えてください。

林さん「電話のシーンはスタジオが別なので一緒に撮ることができず、僕が先に撮らせてもらったのですが、福田さんが現場に来て下さって、裏で実際に電話をつないで撮ったんです。逆に僕はスケジュールの都合で福田さんの撮影に行くことができず、それが事前に分かっていたので『申し訳ない』と伝えたら、『今日できたので大丈夫です』と言ってくださいました。共演者としての福田さんの心遣いがありがたくて、感謝しています。
完成したシーンを見たら、僕のテンションのようなものを持ち帰ってくださってそしてこんな風になったんだ、という驚きがありました」

福田さん「電話のシーンは私も大好きです。もうひとつ印象に残っているのは、ちゃんと『結婚してください』と言われたシーンです。なんとなく始まった信作と百合子の関係は、一緒にいると楽しいけれど『これって恋愛なんやろか?』という戸惑いが百合子の中にありました。それはちゃんと『つきあおう』と言われていないということも大きな原因だったと思うんです。ですから、あのプロポーズのシーンから本来の意味での二人の関係が始まったんだと思います。今思い返してもいいシーンだったなと思います。あのシーン以降、信兄と百合子の空気感が変わったんですよね。はしゃいだ感じはなくなったけれどちゃんと仲はいい、という地に足が着いた雰囲気になったと思います」

林さん「信作は真面目なトーンで話すということが少ないのですが、真面目に話すシーンはだいたい信作の心の成長があるシーンなので、『お、来たな』と身構えて大事に演じています。プロポーズのシーンもここぞ、というシーンのひとつでしたので、いろんな思いが見てくださっている方に伝わるように演じました。このシーンを撮影する頃には福田さんとの信頼関係はさらに深まっていましたし、そこにマギーさん(父・大野忠信役)と財前さん(母・陽子役)が、『3回言う』というのを付け足しに入ってくださって、ひとつの大野家らしいシーンができあがったと思います。最後、すごく盛大な音楽がかかっていたので、完成したものを見た時には笑ってしまいました(笑)」

福田さん「それからもうひとつ、具体的にこのシーンということではないのですが、信兄も百合子もそれぞれが喜美子姉ちゃんと八郎さんのことを気にかけているところも二人の心のつながりが見えて好きです。描かれてはいませんが、多分二人で喜美子姉ちゃんと八郎さんのことを話しているでしょうし、それぞれのやり方で気遣っているんですよね。信兄は喜美子姉ちゃんの幼なじみで、百合子は妹で、これまで、喜美子姉ちゃんの強さに支えられてきた側の二人なんです。喜美子姉ちゃんからいろんな思いをもらった二人だからこそ、喜美子姉ちゃんがつらい時には、思いを返す側になったんだなあ、と。そんな時間を超えてのキャッチボールがすてきだなと思います」

※PART2に続きます。