ホテルの無断キャンセルで不正取得したポイントでホテル暮らし！ 逮捕された母子の驚きの手口とは？

ホテルから出てきた男と女。

高級ブランド品とみられるスーツケースとボストンバッグを手にした男と、ピンク色のコートを着こなす女。1月22日逮捕された、住所不定の岸田治子容疑者（51）と息子の治博容疑者（30）だ。

２人は2019年、宿泊予約サイト「一休.com」で予約した複数のホテルで無断キャンセルを繰り返し、業務を妨害するなどした疑いが持たれている。

無断キャンセルの目的は、ポイントの不正取得。

一休.comでホテルを予約すると、料金の1％から最大20％のポイントがつく。２人は、このポイントを目当てに予約を繰り返していたとみられる。

しかし、なぜキャンセルをしているにもかかわらず、ポイントを受け取ることができたのか？その理由はポイントサービスの仕組みにあった。

宿泊予約サイトでは、宿泊を無断でキャンセルした場合、ホテル側が予約サイトに連絡をしてポイントを取り消すことになっている。

しかし、ホテル側がこの処理をしないと、ポイントは取り消されずに受け取れるという。

こうした“連絡忘れ”を狙って、繰り返し犯行に及んだとみられる。2人は、獲得するポイントが高いホテルなどを意図的に狙って、宿泊予約を繰り返していた。

2人が犯行に使っていたのがＴポイントカード。不正が発覚しないように、二人は62枚ものポイントカードを作り、複数のIDを使い分けていた。

そして全国のホテルで2200回以上、8000万円を超える宿泊予約を無断キャンセル。このうち、予約サイトに連絡が行かなかった約200万円相当のポイントを不正に得ていたとみられている。2人は不正ポイントを使って、ホテル暮らしをしていた。

では、今回不正に渡った200万円相当のポイントは誰の負担になるのだろうか？

一休.comは取材に対し、「一休側が負担するポイント分は1％で、それ以外のポイント分はホテル側が負担する」とした上で、「再発防止に向け改善を図る」と回答。

ポイントサービスに詳しい専門家は

(株)エムズコミュニケイト 山根浩也氏；
各社によって不正に対する臨み方が違うので一概には言えないけれども、原理的には（他のサイトでも）起こりうるものだと思います

警察の調べに対し、治子容疑者は容疑を否認。息子の治博容疑者は「母親と一緒に偽名を使い、宿泊予約をしたことに間違いありません」と容疑を認めている。

Live News it!のスタジオでは…

加藤綾子キャスター；
よくこんなことを思いつくなという感じがしますけれども、予約を受けたホテルはたまらないですね

風間晋解説委員；
キャンセルされたホテルのみならず、不正に取得したポイントを使われるホテルもまた被害者になるわけですよね。やはりビジネスパートナーと一緒に発展するためにも、予約サイト側の改善の努力というのは絶対早急に必要ですよね

(Live News it! 1月22日放送分より)

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