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【政治】

辺野古県民投票1年 「反対」の民意、支持広がる 30市町村議会で意見書や賛同

埋め立てに反対が7割を超えた県民投票から一夜明け、工事が再開された2019年2月25日(左)と今月20日の沖縄県名護市辺野古の沿岸部(ドローンから)

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 沖縄県名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問い、投票総数の七割超が反対の意思を示した県民投票から二十四日で一年となった。政府は県民投票の一カ月後に新たな区域で埋め立てを始めるなど、反対の民意をくじこうとしてきた。一方で、沖縄に寄り添って新基地に反対する動きも全国に広がりつつある。 (山口哲人)

 玉城(たまき)デニー知事は県民投票から一年に際してコメントを発表し「なりふり構わず強引に工事を推し進める政府の姿勢は民主主義の在り方そのものが問われる問題だ」と批判。「辺野古に基地は造らせないとの決意を新たにし、県民の民意に応えられるよう全身全霊で取り組む」と語った。

 安倍晋三首相は先の衆院予算委員会で「辺野古移設が唯一の解決策だ」と重ねて表明。世界一危険とされる米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)を移設し、辺野古に新基地を建設する方針に変更がないことを強調した。

 この間、新基地建設には辺野古沖海底の軟弱地盤という不確定要素が浮上した。防衛省は昨年末、海面下七十メートルまでの地盤改良で施工可能だと結論付けたが、七十メートルより深い部分も軟弱と示した実測データが見つかり、専門家は最悪の場合、護岸が崩壊する恐れがあると指摘する。

 それでも地元の民意に耳を傾けない政府に対し、沖縄県外の全国の地方議会で新基地建設の即時中止や国民的議論を求める意見書が次々と可決。普天間問題の民主的解決を訴える市民グループ「新しい提案実行委員会」の集計では、既に神奈川県葉山町や長野県小海町など三十市町村議会が意見書を可決したり、内容に賛同する趣旨採択をしたりした。

 かつて在日米軍基地の騒音被害を受けた東京都国立市議会は昨年六月に可決した意見書で、一九七二年の沖縄返還に伴い「沖縄に基地機能が移転し、首都圏の米軍基地の整理縮小が実現した」と経緯を説明。「全国の市民が普天間飛行場の代替施設が国内に必要か議論し、必要なら沖縄以外を候補地として民主的に解決する」と唱えた。

 県民投票実現のために署名を集めた市民団体「『辺野古』県民投票の会」の元山仁士郎(じんしろう)代表は「沖縄の意思を顧みない政権に憤りを覚えるし、沖縄の民意は軽いのかと悲しくなる」と肩を落とす。同時に、県民投票を契機に「沖縄について話しにくいという雰囲気はほぐせたのではないか」と話した。

 

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