トップ > 中日スポーツ > 大相撲 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

【大相撲】

「大関になって帰ってきたい」朝乃山、母校・近大の土俵で亡き恩師の遺影に10秒手を合わせ「恩返し」誓った

2020年2月23日 18時16分

写真

 大相撲春場所で大関とりに挑む関脇朝乃山(25)=高砂=が23日、母校の近大(大阪府東大阪市)を訪れ、初場所で初優勝した幕内徳勝龍(33)=木瀬=らと相撲部の後輩たちに稽古をつけた。今年1月に55歳で急逝した伊東勝人監督の遺影に手を合わせて「(来年は)大関になって帰ってきたい」と力強く誓った。

 いるべき恩師がいない現実を、突きつけられた。それでも、勝って前に進むしかない。近大OBの関取5人の中で、道場に一番乗りした朝乃山は、土俵を見守るように置かれた伊東監督の遺影に、10秒近く手を合わせた。

 「写真しかない。悲しいというより、寂しいですね。大学に来て監督にあいさつして、そこから稽古だったので…」。ひとしきり感傷に浸ってから、力強く決意を言葉にした。「監督に恩返しするには大関、横綱になること。それを果たしたい」と大関とりの一発クリアを宣言した。

 大関昇進の目安とされる三役で直近3場所計33勝に到達するには、今場所で自己最多タイの12勝が必要。高いハードルなのは、誰よりも朝乃山自身が分かっている。関取衆の中で最初に土俵に入り、相撲部員に20分ほど胸を出して順調な調整ぶりをうかがわせた。

 「厳しいけど、愛情あるネチネチ」と伊東監督の指導を振り返り、それを後輩に伝えようと体を張った。「(学生は)若々しさがあったんで、自分も負けられない気持ちになった。優勝を目指して頑張る」。思い出の場所で気力を充実させ、春場所に向かう。

 

この記事を印刷する

PR情報

中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ