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【ドラニュース】

中日・根尾1軍への道険し…「バットと上体の距離取れてない」動画サイトも見る阪神・福留の“根尾ウオッチ”

2020年2月23日 紙面から

阪神の福留(右)と話す根尾(黒田淳一撮影)

写真

◇龍の背に乗って <キャンプ編>

 阪神・福留は予定通りに3打席立つと、試合中に北谷球場を後にした。根尾の2打席(三振と二ゴロ)は見ていないのだが、結果の予想はついていたはずだ。

 「まだまだですかね。距離が取れていないから割れない。割れないとスピードが出ない」

 バットと上体との距離。下半身の割れ。バットのスピード。試合前練習の数スイングで根尾の現状を解説したのは、2人に共有する時間があったからだ。

 福留は鹿児島県、根尾は岐阜県。地方から志を持って「日本一の環境」に15歳で飛び込んだ。18歳で福留は7球団(近鉄への入団を拒否)、根尾は4球団からドラフト1位指名。左打ちの遊撃手というところも重なっている。似せているわけではないのだが、根尾の打撃フォームは福留に似ているとよく言われる。

 その2人が接点をもったのは今回の沖縄キャンプ。他球団の選手を勝手に指導するわけにはいかないが、打撃に関するディスカッションならできる。その内容を後日、聞き出した。その上で、僕は福留の根尾評を聞いた。

 「距離を取ろうとしているのはわかるんですが、上体が前に突っ込むから、バットだけを置いていってる。あれは離しているんじゃなく、離れているだけ。僕はそう思いました」

 離れてできた「距離」を保とうとして、反っくり返るから速球系には差し込まれる。縁ができたからだろう。動画サイトで根尾の打撃フォームをずっと見てきたそうだ。教えはしないが観察はする。その結果が冒頭のコメントだった。つまり、1軍への道、なお険し…。

 今の根尾と同じ19歳のとき、福留はアトランタ五輪の銀メダリストになっていた。今季はNPB通算2000安打を視野に入れている(あと103)。距離を取れ、割れをつくれ、そうすればスイングスピードは上がる。好奇心の強い福留のことだ。この先も根尾ウオッチは続く。いつか「あ、変わりましたね」という日が来るのが待ち遠しい。

(渋谷真)

 

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