韓国は昨日(20日)1日で53人の感染が確認され、日本(93人=21日午前9時現在)、シンガポール(85人)を上回る感染者の数(104人)を出した。これにより中国に続く「新型コロナウイルス感染国」ワーストツーの烙印を押された韓国では今日も昨日とほぼ同数の52人の感染が確認された。これで、午前9時現在の韓国の感染者数は合計156人となった。
新たに確認された52人の感染者のうち41人は韓国第3の都市、慶尚北道の大邱が中心で、残り11人はソウル(3人)、慶尚南道(2人)、忠清南道(1人)、忠清北道(1人)、京畿道(1人)、光州南道の光州(1人)、全羅北道(1人)、済州島(1人)で感染が確認された。大邱・慶尚北道での感染者は延べ111人となった。
大邱・慶尚北道での急増は大邱市南区の新興宗教団体「新天地イエス教会」の教会での集団感染が原因だが、今日新たに感染が確認された52人のうち、39人がこの教会信者であった。これにより、同教会での感染者も82人に増えた。
教会での集団感染源は10日に発症し、17日に入院し、18日に大邱市初の感染が確認された61歳の韓国人女性とみられている。女性が発症する前日(9日)と入院前日(16日)に教会で約2時間礼拝していたこと、また女性が入院していた病院で2人の感染が確認されたことによる。
しかし、昨日感染が確認された感染者の内、2人が日本を訪問していたことから日本との関連性も指摘され始めている。いずれも問題の教会信者で、帰国後この教会で礼拝を行っていたことも確認されている。
韓国の中央防疫対策本部の発表では2人のうち1人は82歳の韓国人女性で日本を旅行し、9日に帰国していることがわかっている。
同対策本部はこの女性の感染経路などを調べているが、仮に、大邱で猛威を振るっている集団感染の源が日本帰りの女性によるものならば、日本としても韓国と情報交換を密にして、この女性の日本での足取りを把握し、対策を講じる必要がある。
韓国の感染者の中には1月19日に日本から入国した40代の中国人男性の感染が確認(2月1日)されたが、その後、この男性の妻である40代の中国人女性も翌日に感染していたことがわかった。
日韓を除く、アジア諸国、地域での発症状況(2月2日→2月9日→14日→19日→20日→21日)は以下のとおり。※2月21日午前9時基準
中国 17205→37198→63851→74185→74576→75465
(死者361→813→1380→2004→2128→2236人)
シンガポール 16→33→50人→81→84→85人
香港 13→29→50→60→65→69人(死者2人)
タイ 19→32→33→35→35→35人
台湾 10→17→18→20→24→24人(死者2人)
マレーシア 8→15→18→22→22→22人
ベトナム 6→13→16→16→16→16人
豪州 12→15→15→15→15→15人
マカオ 7→10→10→10→10→10人
昨日よりも香港で4人、シンガポールで1人増えたが、台湾はゼロ。タイとマレーシアではここ数日間、新たな感染者が出てない。また、ベトナムでは14日以来一人も出ていないし、豪州とマカオの両国では9日から感染が止まっている。