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5年越しで実現した中森明菜の悲願

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 明菜、矢沢を歌う――。歌手・中森明菜(41)が、デビュー25周年のファイナル企画として1月17日に発売を予定しているアルバム『歌姫ベスト~25th Anniversary Selection』に、矢沢永吉の名曲「チャイナタウン」と、山口百恵の「いい日旅立ち」を追加収録することになった。矢沢の作品を他アーティスト――しかも女性アーティストがカバーしCD化するのは初めてだけに注目される。

「矢沢の「チャイナタウン」を歌いたい」。

 明菜の悲願だった。同曲は、98年7月29日に矢沢のシングル曲として発売された。しわがれたボーカルで歌う同曲は、矢沢自身が誇る伝説的名曲と言われている。明菜は、同曲を聴いた瞬間から「いつか自分も歌いたい」と思い続けてきた。

 それから、「カバーしたい」と矢沢側に打診したのが5年前。しかし、矢沢側からは「カバーする」ことに色よい返事はこなかった。アルバム『歌姫』の予定収録曲に入りながらも、実現することがなかった。矢沢側も、明菜に限らず、自らの作品をカバーされることに対しての拘りがあったようだ。ところが、ここにきてようやく、カバーすることに「OK」が出た。「明菜の意志をようやく理解してもらえた」と関係者は言う。

「カバーしたいと思い続けてから8年半。25周年の総決算ともいうべきアルバム『歌姫』のベスト盤に間に合うことが出来てよかった。自分の持てる全てを出し切って歌いました」
 と明菜。また、同曲と同時に、山口百恵の「いい日旅立ち」も収録することになった。同曲は、今秋公開した映画「旅の贈りもの―0:00発」の主題歌に起用され、ファンの間からはシングル化が望まれていた。しかし、タイミングが合わず、一時はお蔵入りまで噂されていたが、今回のアルバムに収録されることが決まった。

【アルバム『歌姫ベスト』】
「歌姫」は明菜のカバーアルバム3部作シリーズだったが、カバーアルバムでベストアルバムが発売されるのは初のケースだ。発売のユニバーサルミュージックは「25周年を迎え、新たな中森明菜は、ボーカリスト明菜を前面に出していく。その第1弾が今回のアルバム」という。
「歌姫」シリーズは、94年3月に第1弾「UTA-HIME」が発売された。「ボーカリストとしての明菜の魅力をアピールする」というのが基本コンセプトだった。こういった趣旨から、敢えてオリジナルではなく他のアーティストの名曲をカバーして、10年間で3部作シリーズ化してきた。
1作目は10万枚程度だったが、2作目は50万枚、3作目も40万枚を売り上げるなど、同シリーズは大きな話題を呼んだ。今回は25周年のファイナルとして3部作のベスト・アルバムが企画された。
「今では、徳永英明のカバー・アルバムが評判になっていますが、明菜の『歌姫』は、そのカバー・アルバムのブームを作ったシリーズだった。ボーカリストとして作品を歌い継いでいくことも重要。そういった意味で明菜ならではの企画」と、評価する音楽評論家の声も多い。

【アルバム収録曲】
「リバーサイドホテル」(井上陽水)
「ダンスはうまく踊れない」(石川せり)
「魔法の鏡」(荒井由実)
「黄昏のビギン」(ちあきなおみ)
「色彩のブルース」(エゴ・ラッピン)
「桃色吐息」(高橋真理子)
「愛はかげろう」(雅夢)
「恋の予感」(安全地帯)
「窓」(松山千春)
「傘がない」(井上陽水)
「秋桜」(山口百恵)
「別れの予感」(テレサ・テン)
「異邦人」(久保田早紀)
「瑠璃色の地球」(松田聖子)
「いい日旅立ち」(山口百恵)
「チャイナタウン」(矢沢永吉)
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