メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「不倫する前の自分に戻りたい」という、あんこさん(45歳・会社員)に、心屋塾認定講師の小野美世さんからアドバイスをいただきました。
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■あんこさんのお悩み
1年不倫をしていました、彼は6歳下で既婚者、 私はバツイチです。 くっついたり離れたりしていましたが、辛く寂しい気持ちから、私からお別れしました。
でも、まだ気持ちの整理がつかず、元に戻りたい気持ちが溢れています。 頭ではわかっていても、気持ちがついていきません。 何もする気が起きず、何も考えられない状態です。 どうしたら、彼と出会う前の私に戻れるでしょうか?
※一部、質問内容を編集しています。
■心屋塾認定講師の小野美世さんより
あんこさん、こんにちは。心屋塾認定講師の小野美世です。
不倫をしていてお別れしたとのこと、お辛い心境ですね。相手が既婚者だと、友達にも打ち明けにくい話題かと思います。こちらにご相談くださり、ありがとうございます。
その彼と、くっついたり離れたりの末、お別れという形を選ばれたということは、あんこさんにも相当な葛藤があったと思います。
相手は既婚者。
普通の恋愛と違って、これは彼には言えないと我慢してしまったり、相手が自分より家族を大切にしていると感じて、仕方ないのだけど寂しくなったり…と、あんこさんの心はとても忙しかったのではないでしょうか。
「どうしたら、彼と出会う前に戻れるでしょうか?」と書いてくださっていますが、私は、出会う前に戻ろうとする必要はないと思うのです。
なぜかというと、あんこさんは、1年間というお付き合いの中で、彼との関係から、受け取られたものがたくさんあったと思うからです。
一度、口に出してこう言ってもらえますか?
「あーーーー、1年楽しかったなぁ…」
「彼にたくさん、与えてもらったなぁ…」
「私もたくさん、彼に与えたなぁ…」
言ってみて、どんなことを思い出したでしょうか。
彼はあんこさんに、どんな嬉しい感覚、楽しい感覚をくれましたか?
心を癒してくれたかもしれません。
男性を信じることをもう一度教えてくれたかもしれません。
女として扱ってくれて、欲しかった自信をくれたかもしれません。
セックスの良さを教えてくれたかもしれません。
彼があんこさんにくれたものって何だったのだろう、と感じてみて下さい。
そしてそれは、あんこさんが、「不倫」という辛い形を選んでまで、自分自身に与えたかったものだと思ってみてほしいのです。
彼が与えてくれたものですが、それはあんこさんが自分自身に与えたかったものでもあります。
そのために、あんこさんの人生に、彼に登場してもらい、自分へのお届け物をしてくれる、栄えある役をしてもらったのです。
そして彼は、あんこさんに、それを届けるという役目を全うしたので、あんこさんの人生の舞台からいなくなったのかもしれません。
そして、もうひとつ。今度はこれを言ってみてください。
「あーーーー、彼と別れてよかった!」
「別れを選んだ私、正解!」
「辛いのに別れた私、えらい!!」
あんこさんがお別れを選ばれたのには、それだけの理由があるはず。
彼は楽しさも与えてくれたと思いますが、辛い気持ち、さみしい気持ちも、たくさんあんこさんに残していきましたよね。
あんこさんはそれは、いらなかった。あんこさんの人生に、それがあり続けることは、選択されなかったということです。
これって、本当に、「自分を大切にする」選択なんです。
あんこさんは、「お別れ」をすることで、自分を大切にするということをされたわけです。
今は、これでよかったんだと頭でわかっていても、何もする気力がわかない…という状況にあると思います。
別れた相手に執着してしまう、こだわってしまうときに、私たちが考えていることって、これなんです。
「もう、あの人以上の人には出会えない」
「あの人を逃したら、もう私を愛してくれる人はいない」
あんこさんは、どう感じていらっしゃるでしょうか。
もしもこれらの言葉を、心の中で思っているなと思われたら、ぜひ、こんな言葉を口に出して言ってみてください。
「あの人は、実はフツーだった」
「あの人と別れたから、出会える人がいる」
自分を大切にするという選択をされたあんこさんの心の中には、その彼がくれたお届け物がありますよね。彼にはもう会えないかもしれませんが、その彼が与えてくれたものは、ずっと心の中にあり続けます。
それをもって、ぜひ、「あの人と別れたから、出会える人」に、これから出会ってくださいね。応援しています。
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