チョウチョウウオ

全長 12cm

 チョウチョウウオと聞けば、誰しも「熱帯魚」というイメージを抱きそうなものだけど、意外や意外、このチョウチョウウオは温帯域の海に適応している。伊豆あたりで潜ってもごくごく普通に観られるのだ。

 どこで潜っても観られるくらいに数多く、そのうえ名前もチョウチョウウオの上に何も冠せられていないために、彼らはときに「並チョウ」というありがたくない名で呼ばれることもある。

 水納島でもとてもとても普通に観られる。
 ただし、同じようによく見られるトゲチョウやフウライチョウのようにヒラヒラと活発に泳ぎ回ったりせず、いつも写真のような感じでペアで仲良く休憩している。

 ときにはリーフの上などの中層でペアで静止していることもある。

 その静かなたたずまいがいい感じなので、ジッとしてくれているのをこれ幸いと近寄ると、すぐにスーッと逃げてしまう。

 海域によっては、繁殖のためなのかけっこうな数で群れることもあるらしい。

 残念ながら、水納島でチョウチョウウオの大群は観たことがない。

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