「近所に大阪王将がオープンするって」
「ん?香椎の?」
「いや、だから大阪王将」
「AそれともB?」
「そりゃ、Bセット。天津飯は最強でしょ。」
「あ~天津飯ええよね。オレはAセット。チャーハンなきゃだめでしょ」
「なんですと( ゚д゚)」
「確か、セブンイレブンの近くじゃなかったけ?いつのまに移転したの?」
「だ、か、ら違うっての」

王将談義に盛り上がる2人。
今回はこんなゲーセンシリーズ番外編。かつて存在した博多王将のお話。

博多王将とは?


かつて、香椎地区に存在した中華料理店です。JR香椎駅から伸びる一直線の道路に並んだ、セピア商店街の一角にあります。香椎地区のゲーマーもとい、学生なら、必ず見たことがあるはず。

よく言われるのは、「餃子の王将」との関係性です。王将の名はついてるものの、餃子やラーメンの味は全く違います。二又瀬や新宮にある「餃子の王将」に行って、「味が違うやん」というところまでがお約束。

ラーメンは癖がないオーソドックスなとんこつ味。価格も450円(閉店前)と手頃。香椎駅から徒歩数分の高立地もあって、学生をはじめとした地域の人に愛されていました。

セットメニューの圧倒的コスパ
博多王将の隠れてない人気メニューの一つに天津飯があります。
価格は400円と貧乏な学生にはありがたい価格。

食べログには究極の天津飯と投稿されたその味は、とろーりとしたあんかけと卵とご飯の絶妙なハーモニーと、多くの人に支持を集めていました。

ラーメンとの相性も抜群で、オーソドックスな味と天津飯の濃い味がよくあいます。

セットにすると、コスパが急上昇。

レディースセットならミニラーメン・ミニ天津飯・餃子がついて600円。ミニと行っても、普通に食べれる量。どのあたりがミニなんだ?と言いたくなるくらい。

男性向けのセットメニューでも、ラーメン・ミニ天津飯・餃子がついて650円とお得です。ミニ天津飯をミニチャーハンにしても、680円。他のセットも700円台とお手頃。

そんなわけで、お昼やディナータイムにはお腹をすかせたナウなヤングな人達が殺到していました。もちろん、僕もその一人。

王将談義で、AとBの二択になるのは、通過儀礼と行っても良いかもしれません。

ゲーセンとの関係性

ブルータスの記事を書いた時、「王将ってあったよね」という声が届きました。なぜ、そうなったのか?というと、王将の半径100メートル以内にゲーセンが集まっていたから。

半径200メートル以内のゲーセン(最盛期)
ブルータス
インベーダー大学
サクセス香椎駅前店

そりゃ、ゲーマーの認知度も高くなります。特に激しい勝負を繰り広げた後の天津飯の美味しさといったら、たまらないです。僕らの場合、狭い店内でよく、格闘ゲーム談義をしていました。狭いんだから、早く帰ってよ・・という店員さんの視線がなんだか痛かったです😅

博多王将(香椎)のその後
2015年5月。博多王将は香椎地区の再開発をきっかけに、閉店しました。博多王将が閉店するころには、更地にぽつんと営業していたため、いつ閉店するのだろう?とネットでも噂に。博多王将閉店が決定したときには、ネット上でも悲しみの声があふれていました。

博多王将は福岡市内にも数店舗展開していたため、他に行けばよかったのですが・・・香椎が良かったのです。

筆者もかつて王将があった場所を見て、寂しい気持ちなったのは言うまでもなく。奇しくも閉店したのが、香椎地区最後のゲーセンだったサクセス香椎駅前店閉店の翌年。再開発の波に揺れた激動の香椎ゲーセン事情を見守る形での閉店です。

閉店当初、移転先の告知もなく、香椎から王将が消えた…誰もがそう思っていました。

ところが、2018年。香椎照葉スパリゾートにに博多王将は帰ってきました。メニューもほとんど変わらず、天津飯か?チャーハンの二択。

懐かしさともに、変わらないなぁ・・・と感じました。時代は変われど、変わらないものがあるはず。それは、人の想いだったり、形を変えてさまざま。

ひとまず、言えることはひとつだけ。おかえりなさい。