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2月20日 20時14分
AI・5Gの技術活用 橋梁点検システム
次世代通信「5G」とAIの技術で、作業の効率化を目指します。金沢大学では老朽化した橋梁のひびなどを自動で検出するシステムを開発しています。国は、長さが2メートル以上ある橋梁について、道路管理者に5年に1度、近い距離での目視点検を義務づけています。しかし点検の対象となる橋梁は、全国におよそ73万本、県内にもおよそ2000本あるとされ、地方公共団体の人材や財源の不足が課題となっています。こうした中、金沢大学の藤生慎准教授の研究チームが開発したのが、橋梁のひびなどを自動で検出するシステム、「SeeCrack」です。1億画素を撮影できる高性能カメラで橋梁を撮影し、その画像を取り込むことで、AIがひびや傷などを自動で検出します。さらに金沢大学はNTTドコモと協力し、「SeeCrack」と「5G」を連携させる実証実験にも成功しています。撮影した画像を瞬時に現場から送信し、AIで橋梁のひびを診断することや遠隔地にいる人が画像を元に診断することも可能になります。従来の橋梁点検よりも時間や費用が抑えられるこの研究。金沢大学は実用化に向けてシステムの改良を重ねていく考えです。