◆新日本プロレス「タイガー服部レフェリー引退記念大会」(19日、後楽園ホール)観衆1600=満員
新日本プロレスは19日、東京・後楽園ホールで今大会を最後に引退するタイガー服部レフェリー(74)を讃える「タイガー服部レフェリー引退記念大会」を開催した。
明大レスリング部時代には全日本選手権で優勝するなどアマレスの実力者だった服部レフェリーは、本人によると1976年に米国フロリダ州タンパでレフェリー生活をスタートした。全日本、ジャパンなどでレフェリーを務め、90年代のドームツアー全盛時の新日本ではメインレフェリーとして数々の名勝負を裁いてきた。
この日はセミとメインの2試合を裁いた服部レフェリー。メインの6人タッグで最後は、SANADAがオコーナーブリッジで後藤を抑えると最後の3カウントを左手でマットを叩き44年にわたるレフェリー生活に別れを告げた。
全試合終了後にリング上で行われたセレモニーには、ザ・グレート・カブキの米良明久氏、長州力、武藤敬司、馳浩氏のゆかりのある4人が登場。
米良氏は「服部さんのためにお集まりいただきありがとうございました」とあいさつ。続いて登場した馳氏は「服部さん、長い間お疲れ様でした。会場のみなさんにも、いつまでも服部さんのことを覚えていていただきたいと思います」と頭を下げた。
続いて登場した武藤は「You!服部さん長い間ご苦労様でした。時間に余裕ができるのかな?坂口さんでも誘って麻雀やりましょう」と満員のホールを沸かせた。最後にリングに上がったのは、服部レフェリーを新日本に誘い、ジャパンプロレスから常に行動を共にしてきた長州力。リングで服部レフェリーと熱い抱擁を交わすと両目から涙がにじんだ。今、話題となっているツイッターで服部レフェリーを「トランプ」「正男」と表現している長州は「ミスター・トランプ。正男、長い間お疲れ様でした」とメッセージを送ると服部レフェリーも涙をぬぐっていた。
セレモニーでは、天龍源一郎、そしてアントニオ猪木氏からビデオメッセージも届き、服部レフェリーがあいさつ。引退の10カウントゴング、新日本所属選手による胴上げの最後に「レジェンドレフェリー、タイガー服部」とコールされ満員の館内から「サンキュー!タイガー」の手拍子が起きていた。
2月19日は、1954年に力道山が日本初の本格的プロレス興行を蔵前国技館で開催し木村政彦と組んでシャープ兄弟と対戦した記念日。最後は、明大レスリング部の先輩で服部レフェリーが最も敬愛する故マサ斎藤さんのテーマソング「The Fight」が流れレジェンドレフェリーはリングを去った。